Red Bull 5G 2015 東地区代表決定戦
© Yusuke Kashiwazaki/Red Bull Content Pool
ゲーミング

過去のファイナリスト経験者ゼロ

波乱含みのRed Bull 5G 2015 東地区代表決定戦レポート
Written by AKB
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ついにその火蓋が切られた「 Red Bull 5G 2015」。“日本のゲーミングシーンに翼をさずける”コトをミッションに4年目を迎える「Red Bull 5G」は、その認知も高まり、ゲーミングコンペティションとして着実に定着。連れて参加するゲーマーのレベルも年々高まって来ている。
5つのジャンル5つのゲームを東西対抗戦で争うと言うのが「Red Bull 5G」が持つオリジナルなストーリーだが、その序章として行われるのが東西代表のファイナリストを決めるエリア予選。
先日行われた「 西地区代表決定戦」に続いて、10月11日(日)に開催された「東地区代表決定戦」は波乱の連続。西に勝るとも劣らないハイレベルの争いとなった東予選をレポートする。
Red Bull 5G 2015 東地区代表決定戦

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東地区代表決定戦の会場となったのは何と「レッドブル・ジャパン本社」。この日行われた「 FIGHTING」「 MOBA」「 PUZZLE」「 FREE」の4ジャンルが1フロアにゾーニングされた光景は、洒落たゲームラウンジといった趣で新しかった。所狭しと並べられたいくつものゲーム機と、それを映し出す大小様々なプロジェクターや大型モニターは、プレーする側にもそれを観戦する側にも快適な環境。特に「MOBA」ジャンルが行われたシアタールームにはダウンライトエリアに12台のPCが設置され、公式サプライヤーである「 ALIENWARE 17」や「 RAZER」のPCやマウス、キーボードなどが光って浮かび上がる様は壮観だった。
Red Bull 5G 2015 東地区代表決定戦

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Red Bull 5G 2015 東地区代表決定戦

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全てのジャンルが同時進行で行われる地区代表決定戦では、全てのゲームを観るというのは物理的に難しく、ゆえに事前に各ジャンルの有力選手の情報を収集した上で、注目と思しき対戦を見逃さないように会場を回るワケだが、信用できる情報筋の中で、この日最も“固い”優勝候補と目されていたのが、「FIGHTING」ジャンル「DEAD OR ALIVE 5 Last Round」の「たにぃ」である。

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「FIGHTING」ジャンル西地区代表を射止めた「輝ROCK」をはじめ、様々なプレーヤーが東の優勝候補筆頭に挙げた「たにぃ」は、弱冠18歳。生まれた時にはすでに、96年10月に記念すべきシリーズ第1作が発表された「DEAD OR ALIVE」がこの世に存在したというDOAネイティブは、その華奢な体躯と涼しげな表情に似合わないオフェンシブな戦い方で、並み居る猛者が揃ったトーナメントを快調に駆け上がり、ファイナルへと進出した。
迎えたファイナル、18歳の超新星への期待感が高まる会場で「たにぃ」に対峙したのは、東京DOAシーンのコミュニティリーダーの「サトヤス」。元来、アーケードゲームとして爆発的な人気を博したDOAではあるが、家庭用オンラインゲームの普及に伴いゲームセンターそのものが減少、その灯を絶やさないためにオフイベントを頻繁に開催している「サトヤス」は現在38歳。「たにぃ」とは実に20歳差、格ゲー歴25年の大ベテランである。そのDOA愛溢れる大ベテランが、大本命の超新星相手に波乱を起こすのだから、「Red Bull 5G」にはやはり魔物が棲んでいる。これまで幾度となく、前評判で劣るプレーヤーがアップセットを起こすさまを目撃して来たが、その大抵の場合の要因が敗者側の“緊張”と“焦り”であり、勝者側の“胆力”や“経験”こそがその勝因である。
ターニングポイントとなったのは、先制した「たにぃ」に「サトヤス」が追いつき、セットカウント1-1となった第3ラウンド。3ラウンド先取で争われるファイナルではラウンドを取られた側が次のステージを選ぶというルールだが、「たにぃ」はここで「Forest」を選択。おそらく得意なステージを選んだ「たにぃ」は目論見通り「サトヤス」を圧倒、3タテでこのラウンドを制した。しかし続く第4ラウンドを「サトヤス」が取り返すと、最終第5ラウンドで「たにぃ」はまたも「Forest」ステージを選択。粘る相手を、3タテで圧倒した得意のステージで振り切りたいという強い想いは、観ている側にも感じとれた。
しかし「たにぃ」圧勝の第3ラウンドで、よりしたたかに戦況を捉えていたのは、大ベテラン「サトヤス」の方だったのである。「Forest」ステージで「たにぃ」がホールドを有効に使っていたコトを見極め万全に対策を講じた「サトヤス」は、冷静な読み勝ちからカウンターを連発。“こんなハズじゃない”と焦る「たにぃ」を一気に寄り切り、最後には派手なガッツポーズを決めた。
敗戦後、あまりのショックにしばらく立ち上がれなかった「たにぃ」を慮り、「若い芽を摘んでしまったのは申し訳ない想い。」と語ったのはDOAを愛するコミュニティリーダーらしい配慮だが、「いま一番イキオイのあるプレーヤーに勝てて本当にうれしい。」と言うのは偽らざるキモチだろう。
FINALSで対戦する西代表「輝ROCK」には先日ボコボコにされたばかり。普通に行ったら勝ち目がないのは「サトヤス」も認めるところだが、それでも魔物が棲むのが「Red Bull 5G」である。ベテランらしい“経験”と“胆力”。ゲージには表示されない武器を携えて、「サトヤス」がいざ、FINALSへ挑む。
Red Bull 5G 2015 東地区代表決定戦

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FIGHTINGジャンル - サトヤス

FIGHTINGジャンル - サトヤス

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続いてファイナリストが決まったのはシアタールームで行われていた「MOBA」ジャンル、「LORD of VERMILION ARENA」。
オンライン予選を勝ち上がった3チームによる三つ巴で行われた東地区代表決定戦は、結果から言うと「snow ball*」が他を寄せつけず、1セットも取られるコトなく圧勝するのだが、富山、東京、大阪に住む3人がチームを組んだ「snow ball*」に、「なぜ西ではなく東の予選に出て来たのか?」という質問を投げかけた時、「オンライン予選で敗退したから」という答えが返って来た。そう、東予選を圧勝した「snow ball*」を、オンライン予選で一敗地に塗れさせたチームこそが、西の代表に内定している「Assault」なのである。
東の代表となった「snow ball*」は、当然FINALSで「Assault」にリベンジを誓うのだが、いみじくも両チームとも「Red Bull 5G」が採用した3人対3人のレギュレーションにおけるポイントとして、「個人の強さ」を強調した。通常行われる7vs7、5vs5に対して、ひとりひとりに対する荷重の割合が重たくなる3vs3では、兎に角個人技が重要。チームメンバーから個人技が優れた3人を抽出したという「Assault」も、オンライン上のアリーナで個人技が優れた3人が集まった「snow ball*」も、アプローチの仕方に違いはあれ、基本的な考え方は一緒。そう考えるとFINALSの見どころは、シンプルに個人の戦いにどちらが勝利するか?というコトになるワケだが、この「個人の戦い」に関して絶対の自信を持ち、確勝を疑わないのが「Assault」である。
しかし、その「Assault」に一度は敗れたものの、逆にそれゆえ対策を講じるコトができると語るのが「snow ball*」である。「相手の戦略を読み、対抗できるデッキを組めれば、局面の個人戦に今度は負けない。」、そう語る「snow ball*」の表情は至極強気である。
「Red Bull 5G」の3vs3用に組まれたチームだけにチーム名を決めなければならなかった時、採用した「スノーボール」とはアドヴォカートを使ったカクテルが語源だが、転じてMOBAでは「一度弾みがつくと止められなくなるほど続く」という圧倒的オフェンシブな意。“打倒Assault”という明瞭過ぎる目的に向けて転がり始めた「snow ball*」が、どこまで大きくなるのか?期待大である。
Red Bull 5G 2015 東地区代表決定戦

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MOBAジャンル - snow ball*(スノーボール)

MOBAジャンル - snow ball*(スノーボール)

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昨年の「ぷよぷよ」東のファイナリスト“愛のために”「selva」や、2012-13のファイナリスト「くまちょむ」、「Red Bull Gaming U 2015」のテトリス講師「サマフ」など、綺羅星の如く様々なプレーヤーが集結した東の「PUZZLE」ジャンル「ぷよぷよテトリス」。実力者が次々に脱落していくデッドシリアストーナメントのファイナルにたどり着いたのは、昨年の「テトリス」東のファイナリストにして、公式世界大会連覇など「テトリス」の実力は宇宙一とまで形容される“最強の怪物”「HBM」と、弱冠18歳の新星「あめみや」のふたり。
いずれにしても一筋縄では行かないトーナメントであるコトは重々承知ながら、一応我々が事前に描いていたストーリーのひとつは、先日の西地区代表決定戦ファイナルで惜しくも敗れた「HBM」が東の代表へと返り咲き、今年の西代表「milk2」とFINALSで因縁の再戦を果たす、というモノであったが、その「HBM」の夢も我々の青写真も見事に破り捨てたのが、超が付くほどの新星「あめみや」である。
2月のタイトル採用発表以来、ぷよ勢もテト勢もこぞってやり込んだ「スワップモード」は飛躍的にその全体レベルが上がり、ぷよ勢のテトリスも、テト勢のぷよぷよも、とてつもなく進化したコトは衆目の一致するところではあるが、そんな中でも尋常じゃない右肩上がりを計測し、今なお進化しているであろう存在こそが「あめみや」である。
なぜそこまで言及できるのかを端的に語るのであれば、これだけのプレーヤーが揃ったトーナメントの頂点に立った「あめみや」のゲームキャリアが、驚くコトなかれ、何とまだ1年半しかないという事実。1年半前に「ぷよぷよテトリス」のゲームソフトを購入するまで、「ぷよぷよ」も「テトリス」も経験したコトがない全くの初心者であったにも関わらず、「DT REN」と呼ばれるテトリスにおける超難易度の必勝パターンを会得、「スワップモード」とは言え、“最強の怪物”と謳われた「HBM」をして、「今のままでは絶対に彼に勝てない。」と言わしめるまでに急成長。これはもう事件と言っていいレベル。スーパースターの誕生である。
西の代表「milk2」が「HBM」に激勝したあと、東のライバル候補として名前を挙げたのが「あめみや」であるが、その「milk2」に対して「自信はめちゃくちゃある。絶対に勝てると思う。」と飄々と語った「あめみや」。西のレポートで「milk2」が「HBM」に辛勝したコトを受け“怪物越え”を大ニュースとして扱ったばかりであるが、その“怪物越え”を2週連続で目撃してしまったのもさるコトながら、それを圧勝、いとも容易く成し遂げてしまった「あめみや」は、東地区代表決定戦最大の衝撃であり、今大会を通じて最大の惑星である。
Red Bull 5G 2015 東地区代表決定戦

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PUZZLEジャンル - あめみやたいよう

PUZZLEジャンル - あめみやたいよう

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人智を超えた超絶レベルの攻防が、観る者に衝撃を与える「ぷよぷよテトリス」ファイナルの直後に、シアタールームで行われたのが「FREE」ジャンル「Towerfall Ascension」のファイナル。
「あれを見せられた後に僕らの決勝というのは如何にも分が悪い(笑)。」と語ったのは東地区FREEジャンルの代表を戴冠した「さしみ醤油」のメンバー、「cAfe」と「不律」の二人であるが、そんなコトはない。
タイトル採用以降、これまで様々なところで「Towerfall Ascension」を観て来た、「Red Bull 5G」大会アドバイザー松井悠氏が、「FREEジャンルの東の全体レベルが抜けて高い。」とコメントするほどのトーナメントのファイナルを、5-3、5-1、5-4と3連勝で圧勝したのだから見事である。
元々はFIGHTINGジャンルで採用されているDEAD OR ALIVE(DOA)勢だという二人だが、アーケード専門につきFIGHTINGジャンルのオンライン予選には参加せず、DOAを通じて知った「Red Bull 5G」のFREEジャンルを“専願で”エントリー。
最初は「無欲で大会を楽しみたい」ぐらいのスタンスだったが、あれよあれよと勝ち上がりファイナルへ進出。そこで初めてファイナリストになりたいという欲が出て来たという。そして晴れて東地区代表メンバーとなった二人のFINALSへの抱負は、一転して「勝ちたい!」。
実は西のFINGHTINGジャンル代表が内定している「輝ROCK」とは同じDOA勢として親交が深いものの、DOAでは全く歯が立たないほどの実力差があるという。しかしFREEジャンルとは言え「Red Bull 5G」における5つのジャンルの1勝の重さで言えば「輝ROCK」とも同等。そして、チーム戦である「Red Bull 5G」において、その1勝はかけがえのないモノである。その一点において存在価値を見出す二人が揃って語ったのは「自分たちの手で、東に1勝を!」。
「Red Bull 5G FINALS」は東西チームによる対抗戦。今年も単なるゲームのコンペティションには収まらない人間ドラマが、にわかにその幕を開き始めた。
Red Bull 5G 2015 東地区代表決定戦

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FREEジャンル - さしみ醤油

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