ザリア、ハンゾー、メイ(左から)
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いるいる! 『オーバーウォッチ』で見かける10タイプ

敵か味方か… 人気FPSで見かけるプレイヤーを10タイプに分けてみた。
Written by Mike Stubbsy
読み終わるまで:8分公開日:
『オーバーウォッチ』がリリースされて数ヶ月だが、既に世間の大半はこのゲームを「しばらくお目にかからなかった最高のFPSだ」と高く評価している。実にBlizzardのゲームらしい洗練されたゲームプレイとウィンストンの胸囲ほどもある幅の広いヒーローの種類を誇るこのゲームは学ぶべきことが多く、メタも常に変化しているため、あらゆるレベルのプレイヤーたちの間で、ユニークでクレイジーな戦術が毎日のように生み出されている。また、トーナメントも既にスタートしており、かなりの数の視聴者数を獲得している他、Blizzardも積極的にコンテンツの追加とバランス修正を行っている。全体的に見れば、『オーバーウォッチ』のスタートダッシュは大成功と言えるだろう。
我々も他のプレイヤーたちと同じく、『オーバーウォッチ』にかなりの時間を割いてきたが、スタンバイしているニューヒーローのアナを含め、このゲームについてはまだまだ学びきれていない。しかし、ゲームをプレイしている間に、最高に頼りになるプレイヤーやたくましいプレイヤー、単独行動好きなプレイヤーなど、様々なプレイヤータイプに出会ってきた。今回は『オーバーウォッチ』でよく見かける10タイプのプレイヤーを紹介しよう。
勝利至上主義
このタイプは2種類の下位カテゴリに分けられる。ひとつはひたすら目標を目指すタイプ、もうひとつはペイロードを1mでも先に進めるために優先順位やヘルプを無視して、最終的に自殺行為に出てしまうタイプだ。目標に近づいてくれることは勝利へ近づくことを意味するので、前者のタイプは基本的には味方として機能してくれるが、後者の場合は「ペイロードを1m進めること」は「倒されてからの戦闘に復帰までのダウンタイム」とは釣り合わないので、チームから怒りを買うことになる。
器用貧乏
『オーバーウォッチ』の特徴のひとつは、対戦中にヒーローを切り換えられる機能だ。この機能によってプレイヤーは対戦相手に上手く適応してカウンターを仕掛けることができる。ここで紹介するタイプはこの点をよく理解しており、対戦中に何度もヒーローを切り換える。対戦相手にカウンターを仕掛ければ、戦局を変えることができる可能性もあるため、ヒーローを切り換えることは決して悪いことではないが、このタイプはシンメトラがアルティメットを使用できる状態なのにテレポーターを設置する前に他のヒーローに切り換えてしまうなど、致命的なミスをしてしまうことがある。
アピールスナイパー
FPSのスナイピングは誰もが好きなプレイだ。実際、少し前のYouTubeは『コール オブ デューティ』のスナイピング・フラグムービーで溢れ返っており、ノースコープなどの素晴らしいプレイを集めておけば、多くの視聴者から「いいね!」がもらえたが、そのようなフラグムービーを制作していたプレイヤーの多くが『オーバーウォッチ』に流入しているようだ。というのも、ウィドウメーカーとハンゾーを専門にするプレイヤーの数が増えているのだ。もちろん、優秀なスナイパーはチームの助けになるが、美しいジャンプや全方向射撃などでひたすら目立とうとするスナイパーがいる。彼らはまるでステフィン・カリーでもないのにボールをもらえばすぐに3ポイントを狙い、リムやバックボードにさえ当てずに外してしまう三流のバスケットボール選手のようだ。唯一の救いはウィドウメーカーがノースコープではスナイピングできないということだろう。ノースコープが可能だったらこのタイプは徹底的に嫌われていたはずだ。
ナイチンゲール様
他の多くのMOBAとは異なり、『オーバーウォッチ』では自ら進んでサポートを選ぶプレイヤーが多いが、大抵の場合、彼らはマーシーかルシオのどちらかを選んでいる。この2人は『オーバーウォッチ』のサポート陣の中でベストと言える存在であり、上手く立ち回ればチームに勝利をもたらすことができる。しかも、マーシーの場合は仲間を生き返らせることさえ可能だ。ここで紹介するタイプは、自分たちがいかに重要な存在なのかを理解しており、チーム全体の生存率を高めるために、前線出ることなく控え目なプレイに徹している。『オーバーウォッチ』で最も愛すべきプレイヤータイプと言えるだろう。
アルティメット浪費家
『オーバーウォッチ』はFPSだがMOBAとの共通点がひとつある。そう、アルティメット・アビリティだ。この特殊能力は上手く利用すれば非常に強力な効果となり、戦局を変え勝利をもたらしてくれる。よって、使うタイミングは慎重に判断しなければならないのだが、できる限り早いタイミングで発動させる方がベターだと考えているプレイヤーがいる。彼らが「一瞬を生きるべき」と考えているのか、初見プレイのバスティオンでとにかく破壊したいと考えているのかは分からないが、いずれにせよ、対戦チームの4人が倒されてリスポーン中の状況で、ハンゾーのアルティメットを発動させるのはただの無駄遣いということは誰にでも分かるはずだ。もちろん、状況によっては例外もあるが、アルティメットは慎重に発動してもらいたい。
マイク&シャウト
Blizzardは『オーバーウォッチ』のアクティブプレイヤー数が700万人を超えていることを発表している。これは素晴らしい数字だが、それよりも重要な事実は、その中で最低でも690万人のプレイヤーが、耳が遠いか、音声出力を音声入力よりも低く設定しているかのいずれかの理由で、マイクにひたすら叫んでいるということだ。彼らは守るべきルールや、(明らかに勝ち目がない状況なのにも関わらず)自分の指示に従わなかったことなどをとにかく大声で伝えてくる。しかし、その声に反応したり、異議を唱えたりする必要はない。なぜなら、自分の声が大きすぎる彼らにこちらの声は一切届かないからだ。
未来のプロ
『オーバーウォッチ』はeSportsとしてはまだ新しいが、既に数多くのトーナメントが開催されており、ゆっくりではあるが着実にプロシーンのメタが生まれつつある。現時点ではマクリー、ルシオ、ウィドウメーカーの3人がプロプレイヤーのトップヒーローで、マーシー、ラインハルト、ウィンストンも人気が高い。この6人しかプレイしないのがこのタイプだ。「自分はもうすぐビッグリーグでプレイするはずだから、準備をしておかないと」 − 彼らはこう考えている。
一匹オオカミ
『オーバーウォッチ』はチームゲームだ。チームメイト同士で助け合わなければ、良い結果は生み出せない。それゆえに一匹オオカミタイプはチームから勝利を奪ってしまう。勝利をもたらすとしたら、それは「一匹オオカミタイプを追いかけ回すこと」を何よりも優先する奇特なチームと対戦するという、まず考えられない状況に出くわした時だけだろう。改めて言う必要もないが、このタイプは単独行動が大好きだ。彼らがトレーサー、ゲンジ、またはマクリーのようなヒーローを使う場合は、対戦相手の背後に回り込んでトリプルキルを演出するなど、ごくごくたまに上手く機能する時があるが、基本的には栄光を独り占めしようとしてキルされ、前線の遙か後方でリスポーンし、負け犬(オオカミ)の遠吠えをすることになる。
快楽主義者
このタイプは楽しい時間が過ごせればそれでOKと考えている。基本的には他のプレイヤーと同じく勝利を求めているが、他に面白そうなことがあれば、勝利は二の次になる。そんな彼らは快楽を追求するために、Agents RisingでCloud9が使用した「5人のソルジャー76+1人のウィドウメーカー」、「4人以上のウィンストン」、「6人のトレーサー」など、チームメイトにクレイジーな編成や戦術を強要するときがある。このタイプとプレイする時に勝利を得られる可能性は低いが、楽しい時間が過ごせるはずだ。
生き字ウィキ
『オーバーウォッチ』はリリースから間もないため、プレイヤーが理解できていないシステムや機能がまだまだ多い。しかし、このタイプはすべてを理解しており、他のプレイヤーが何かおかしなプレイをすれば、それを事細かに指摘してくる。大抵の場合、彼らに悪気はなく、たとえば「ゼニヤッタのオーブの秘密を知らないプレイヤーもいるはずだ」などと考えて、様々なトリビアや知識を他のプレイヤーにも授けようとしてくれるのだが、「実は、ウィドウメーカーは近距離のラン&ガンに適している」など、どこから拾ってきたのか分からないような意味不明な情報を教えてくれることもあり、その際は全員に笑われる。