「モンストグランプリ2016」決勝迫る。

世界累計利用者数3,500万人を誇る『モンスターストライク』のNo.1チームを決定する大会がまもなく行われる。スマホアプリで行われるゲーム競技はどう生まれたのか。XFLAGスタジオ総監督木村氏に聞く。
© SUPERIDOL / @superidoljp
By Yu Matsui

 

世界累計利用者数3,500万人の先にある「モンストグランプリ」の競技シーン

デジタルゲーム競技大会、いわゆるe-sportsのシーンでは、「League of Legend」や「DOTA 2」、「Counter-Strike GO」といったPCゲームや、「ストリートファイター∨」や「Call of Duty」シリーズのような家庭用ゲーム機のタイトルを使用した大会が行われている。それらのほとんどが、国外でのトーナメントであり、日本からの参加はなかなかハードルが高いのも事実である(ちなみに、レッドブルアスリートの一人、ボンちゃんはストリートファイター∨の世界大会に参加するため、今年の9月までに国外大会への参戦数が11回、年末までにさらに数回の渡航を予定しているそうだ)。

しかし、ここ日本でも大規模な競技大会がある。
それが、モンストグランプリだ。

キャラクターを引っ張って、リリースする。そのシンプルで直感的な操作の先にある攻略性、そして次々と展開するキャラクターコラボレーションの数々がスマートフォンユーザーの心をとらえ、あれよあれよという間に世界累計利用者数3,500万人を達成した「モンスターストライク」。スマートフォンをお持ちの方ならば、プレイしたことがある人も多いだろう。

モンスターストライクは、4人で同時にプレイし、ステージクリアを目指す、いわゆる「共闘」タイプとカテゴライズされるゲーム。共闘タイプのゲームとして「競技」にフォーカスをしているのはなぜか。その理由を木村氏はこう語る。

 

© SUPERIDOL / @superidoljp

 

「モンスターストライクが掲げているミッションは『友達や家族とワイワイ楽しめる“アドレナリン全開”のバトルエンターテインメントを創出し続ける。』というものです。過去に社内イベントでタイムアタック大会をやった際に『これってすごく面白いんじゃないの?』みたいな話になって。一対一で、競うんじゃなくて、チームで協力して他のチームに勝負を挑む、その中で勝っていく。それがチームの友情や熱意をさらに強める、そういうものにつながるんじゃないかと」。

社内で行われたタイムアタック大会から数ヶ月で、モンスターストライクの競技バージョン「モンストスタジアム」がリリースされる。

「実はモンスト本編も6カ月くらいで作り上げたので……開発のスピードは速い方だと思うんです。モンストスタジアムを作るに当たって、いろいろな競技方法を考えたんですが、今回はスピードだけで競おうと思いました。変に余分な要素を付け加えたりはせずに、あくまでもモンストのうまさを競うというところですね。別アプリにした理由は、いくつかあって。もちろんアプリの容量の問題もありますが、一番大きな理由は、ユーザー全員が競いたいわけではないだろう、と。対戦までしようというユーザーは相当極めた層で、今回みたいな全国大会をやろうみたいなときに、頂点を目指してくる人。それは利用者の方の中でもひと握りなわけですね。ですからそんなに多くのユーザーに対戦を意識してほしいとは思っていなくて……普段は仲良く、一緒に協力してボスを倒す、そこを遊んでもらえればいいと思っています」

 

モンストスタジアムの達成目標は「イベントの時の熱量」にある

あくまでも一握りのプレイヤーたちのために、と開発されたモンストスタジアム。その達成目標はオフラインイベントに来場した人々の熱量にある、という。

© SUPERIDOL / @superidoljp

「モンストスタジアム、アプリケーションについてのKPI(達成目標)はDAU(1日あたりのアクティブユーザー数)じゃない。これは毎日やり続けるものでもない、とにかくイベントの時にどれだけ熱が入るか、そこにだけフォーカスしようと考えていました。最初は、どのくらいの人がオフラインイベントに参加してくれるかちょっぴり不安もありましたけど、ふたを開いてみたら大盛況で。『頂点を極めたい』みたいな……ぎらついた感じをもった割とストリート系のチームが多い印象を受けましたね。他のチーム制のゲーム大会に比べて、男女混合チームが多いのもモンストグランプリの特徴かもしれません」

 

2年目を迎える「モンストグランプリ」の見どころと、これからの「モンストグランプリ」

2015年に発表されたモンストグランプリは、大きな話題を集め、日本各地で実施された予選には、応募者多数により抽選となった場所も複数あったという。そして、今年1月に行われたモンストグランプリ2016闘会議CPU決勝では、チーム「ヒッパレ・パレ」が栄光を勝ち取った。

現在、モンストグランプリ2016は地区予選がすべて終了し、9月25日に実施される当日予選を残すのみとなっている。前回の優勝チーム「ヒッパレ・パレ」は現時点で予選通過ならず、顔ぶれも大きく変わったという今回の見どころとは……。

「今回のモンストグランプリは、参加チーム数が増えたのはもちろんのこと、前回上位にいた人たちが残っていなかったり、予選の後半になるにつれて、どんどん戦略が変わっていったりと、前回以上の盛り上がりを見せています。予選通過チームのレベルは相当高くなっていると思います。モンストのポイントは、入射角と反射角、つまりビリヤードのように反射の先を読めるかどうかがキーになってくるのですが、トップクラスになると2バウンド以上先を読んでいます。タイムアタックという、時間に追い回される条件の中で、正確な予測と正確な操作を、大会のステージの上でどれだけやりきれるかがポイントになりますね」(木村氏)

予選、本戦と試合を重ねるごとにレベルが上がっていくモンストグランプリ。これからどのような形でモンストの競技シーンを作り上げていくのだろうか。

「個人的には、ゲームを大人が真剣に人生やいろんな熱量をかける対象として育てていくべきだと考えています。その中で、プロ大会みたいなところにまで発展していけるようなゲームをなんとか作っていきたい。それがモンストになるか、違うゲームになるのかはわからないですが……。僕たちがひとつこだわるのは、絶対にチームで戦うゲーム。ひとりで戦うゲームは僕らはやっていかない。友情、仲間の力を感じながら挑んでいく、そういったスポーツ、遊び、それを何年かかるかわからないですけど、プロスポーツにまで育てられたらうれしいかなと思いますね。もちろん、モンストスタジアムもいまの形がベストだとは思っていなくて、どんどんもっと磨いていかなくてはいけない。もし、5年後まで続いているとしたら、全然いまと違うかたちになっていなきゃいけないと思っています。自分たちで作ったものを自分たちでぶっ壊すというのは僕たちの命題なので。同じことを続ける、そういうことはたぶんしてないんだろうなぁと思います」

© SUPERIDOL / @superidoljp
©XFLAG™ スタジオ
©mixi, Inc
©一般社団法人e-sports促進機構

read more about
Next Story