『Yooka-Laylee』:幅広い層のために

元Rareのスタッフが手がける最新3Dプラットフォーマーは誰もが楽しめるゲームになることを目指している。
カートゥーンスタイルのグラフィックスが復活! © Playtonic Games
By John Robertson

最近の3Dプラットフォーマーゲームは以前とは大きく異なる。『スーパーマリオ64』、『サルゲッチュ』、『バンジョー&カズーイ』のようなカラフルなグラフィックスに探索やアイテム収集を組み合わせたゲームプレイはもう存在しない。最近の3Dプラットフォーマーは『ラチェット&クランク』や『ENSLAVED ODYSSEY TO THE WEST』、そして近年の『マリオ』シリーズなどのように、アクション、戦闘、そして複雑なコントローラーの操作にフォーカスしている。

元Rare(『バンジョー&カズーイ』や『ゴールデンアイ 007』の開発で知られる)のスタッフが集まって立ち上げられた英国のデベロッパーPlaytonicは、来月リリースされるデビュータイトル『Yooka-Laylee』を通じて、往年の3Dプラットフォーマーを再びこの世に送り込もうとしている。この作品のためのKickstarterキャンペーンが目標額を200万ポンド(約2億8000万円)も上回る金額を集めたことを踏まえると、そのような3Dプラットフォーマーの復活を望んでいるのは彼らだけではないようだ。

様々なステージを自由に探索できる © Playtonic Games

PlaytonicのマネージングディレクターのGavin Priceはここ10年間のメインストリームのゲームデザインの変化について次のように説明している。「最近のゲームはプレイヤーをあまり信じていない作品が多いですね。プレイヤーに対して次はああしろ、こうしろと常に分かりやすい指示を出しているゲームが多いんですよ」

「一方、僕たちのゲームのアプローチは、僕がゲームを始めた頃のゲームのそれに近いですね。あの頃のゲームは今のようにプレイヤーに指示を出すことはありませんでした。プレイヤーはゲームにしっかりと取り組む必要がありました。そして、ゲームにコントロールされるのではなく、そのような姿勢でゲームに取り組めば、ゲームから得られるものも大きいと思います」

そのようなアプローチで開発された『Yooka-Laylee』には、プレイヤーが自由に探索できる世界が豊富に用意されているが、先へ進むために必要なアイテム収集の方法や方向がプレイヤーに示されることはない。ひたすら探索を続け、あらゆる隙間や裏道をのぞき込むタイプのプレイヤーなら、その分だけ世界を広げることが可能なのだ。その一方で、細かい探索を後回しにして、異なる世界を次々と訪れながらいち早くクリアを目指すことも可能だ。

アイテムは獲得が非常に難しいものも多少あるが、それ以外は比較的獲得しやすい場所に配置されており、プレイヤーに世界の更に奥を探索したいと思わせるような道しるべ的な機能を果たしている。『Yooka-Laylee』は、探索を楽しむことができれば、自分の枠を飛び出したチャレンジも楽しめるゲームになっているのだ。もちろん、探索とチャレンジがオーバーラップする時もある。複数の年齢層が一緒にプレイするゲームの場合は特にそうだ。

Priceが説明する。「自分の子供や、彼らの学校の友人たちにテストプレイをしてもらった結果、彼らはキャラクターを動かして世界を探索することを単純に楽しんでいることが分かりました」

「僕たちは、操作していて楽しい、世界を移動していて面白いと思えるキャラクターを作成できれば、難易度の高いチャレンジをクリアできないような若いプレイヤーも惹きつけることができると信じています。難しいセクションに遭遇したら、親に助けてもらったり、友人と協力プレイをしたりして、クリアすれば良いのです。このように部分的に助けてもらうだけなら、誰かに任せたのではなく、自分たちで何かを成し遂げたという感覚が得られます」

このゲームのチャレンジは、ステージ自体と新しいスキルの取得という2つの部分に盛り込まれている。たとえば、ボタンを押す順番に頭を悩ませながらステージ上のパズルを解いていく時があれば、空中に浮かぶプラットフォームの間を上手く飛び抜けるために滑空スキルが試される時もあるのだ。

先へ進めば難易度も上がる © Playtonic Games

このようなチャレンジに挑む順番は、プレイヤーのルート選択とアンロックするスキルの順番によって決まってくる。このゲームには、前段の滑空のような特定のスキルを手に入れていなければ、クリアするのが難しいセクションがある。

よって、『Yooka-Laylee』の世界の印象はプレイヤーによって変わることになるが、プレイヤーがゲームのどこを面白いと感じるかによっても変わってくる。たとえば、隠されているアイテムを発見する方がスキルをアンロックするよりも面白いと感じるプレイヤーはアイテム収集を優先することになり、このプレイヤーの趣向が、次のスキルをアンロックするタイミングを迎えるまでの行動を決めることになる。しかし、誰もが予想できるように、ゲームが先へ進むに連れて、世界を巡る旅は複雑になっていく。

Priceは各ステージの違いについて次のように説明する。「各ステージにはユニークなチャレンジとフィーリングが用意されています。たとえば、ステージ1はジャングルです。ここは非常にオープンな環境で、安全で楽しい雰囲気です。一方、他のステージはプレイヤーの方向感覚が狂うようなパズルになっています。行ってしまえば、僕たちはプレイヤーが迷い込んでしまったと感じるようなゲームにしたいと思っているんです」

「このようにゲームの中には様々なステージが存在し、中には不安に感じるものも用意されていますが、だからといって、プレイヤーがアンフェアだと感じるようなステージを用意したつもりはありません」

多種多様なステージで構成される『Yooka-Laylee』の世界が、Playtonicがターゲットにしている複数の年齢層に喜びをもたらすことができれば、このゲームは他の数多くのゲームが失敗に終わってきた部分での成功を得ることになる。年齢や経験値、そしてゲームへの期待が異なる複数の層が同時に楽しめるゲームを開発するのは簡単ではない。それを実現しようという彼らのチャレンジは、それだけで賞賛に値する。

2017年は往年のジャンルが魅力を失っていないことを証明する1年になるのかもしれない。

『Yooka-Laylee』(英語版)は2017年4月11日にPS4・Xbox One・Nintendo Switch・Mac・PCでリリース予定。

 

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