インディー・レーダー:2017年2月号

インディーデベロッパーが注目のインディータイトルを紹介する新シリーズがスタート!
By Kate Gray

『Horizon Zero Dawn』や『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』などが生み出しているハイプの大きさを考えれば、3月にどのビッグタイトルをプレイすべきかはすぐに決められるはずだが、同時にこの世の中では素晴らしいインディーゲームの数々が毎日のようにリリースされており、これらをプレイしないのは勿体ないというものだ。そこで我々がインディーガイドとして用意したのがこの “インディー・レーダー” だ。

“インディー・レーダー” は、インディーデベロッパーが注目のインディーゲームを紹介していくシリーズで、毎月インディーゲームシーンを代表するクリエイティブな才人たちがプレイ中のインディータイトルや、リリースを楽しみにしている注目のインディータイトルを取りあげていく。

今月は、Sensible ObjectのGeorge Buckenham(ボードゲーム『Beasts of Balance』)、Dan Marshall(『The Swindle』)、そしてRicky Haggett(『ホホクム』)の3人に、現在プレイ中のオススメタイトルと、近日リリース予定のオススメタイトルを1本ずつ紹介してもらった。

George Buckenham

現在プレイ中:『勇者ヤマダくん』(海外名:『Dandy Dungeon』)

これは、非常にシンプルだけど面白い小さなゲーム要素が次々と組み合わさりながら、全体のスケールが徐々に大きくなっていくゲームアプリなんだ。

プレイヤーは、パズルゲームやオートバトルのRPG、アイテムボックスやロードアウトの管理、アイテムの強化などを行っていく。ここまで多くの要素を複雑に組み合わせたゲームは得てして退屈だし、その複雑なシステムを鼻に掛けたものになりがちだけど、この作品は人生を謳歌するハッピーなゲームなんだ。

ネタバレをしないようにひとつ例を挙げておくよ。これは基本無料のゲームだから、プレイ時間を意味する元気を回復できる各種アイテムが課金制になっているんだけど、そのアイテムの中にお元気ダックと呼ばれるカラフルなアヒルがいるんだ。このアヒルたちは主人公の部屋で合唱をしてプレイ再開までの待機時間を解消してくれるんだ。凄くキュートなアヒルなんだよ!

『勇者ヤマダくん』はiOS・Androidで配信中。

注目の1本:『Oikospiel』

David Kanagaはビデオゲームシーンを代表する偉大な思想家のひとりなんだ。彼の脚本は意味不明に近いものも多いけどね。『Oikospiel』は彼がたったひとりで開発した最初のビデオゲームだ(『Proteus』と『Panoramical』は共作で、後者は僕も開発に関わった)。『Oikospiel』は遊び心を保ちつつ、凄くディープなアイディアが表現されているゲームになっている。まぁ、完全に行き過ぎているんだけど、とにかく最高なんだよ。

OikospielはPC・Macで発売中。オフィシャルサイトからプレイヤーが価格を好きに決めて購入できる。

George Buckenham:
George Buckenhamはボードゲーム『Beasts of Balance』(ジェンガと『Skylanders』を組み合わせたものに近い)で知られるSensible Objectの社員。Sensible Objectは現在このゲームのトーナメントプレイ用エキスパンションを開発中。また、Buckenhamは4月7日から4月9日にかけてロンドンで開催されるゲームデザインフェスティバル『Now Play This』のキュレーターを担当している。Twitterアカウントは@v21ウェブサイトはこちら


Dan Marshall

現在プレイ中:『Rogue Process』

僕は最近超限定の『Rogue Process』のアルファ版をプレイしたんだ。このゲームはタイピングゲームに『The Swindle』と『Gunpoint』を掛け合わせたような内容で、非常にストレスが溜まるけれど同時に美しい。電撃を与えてくる敵のガードが自分を窓から吹き飛ばそうとしてくるんだ。全体が素晴らしいクオリティだから、製品版をプレイするのが楽しみだね。

『Rogue Process』はSteam Greenlightで公開中。2017年内にPC・Mac・Linuxでリリース予定。詳細はonrogueprocess.runをチェック。

注目の1本:『Quote』

Vinditが開発を手がけている『Quote』はとても楽しみな1本だ。この作品は丁度Steamの早期アクセスでリリースされたばかりだね。ゴージャスなグラフィックスのアイソメトリックビューのアクションゲームだけど、型破りでどこか不気味なんだ。ストーリーも平均的なゲームよりもスマートで賢さを感じる。

本を読んでいる時に「この本は僕には難しすぎるな。僕が好きなのはナチスの秘宝を求めてジャングルに向かうような単純なアクションストーリーなんだけど、この本にはもっと何か深い意味があるような気がする」なんて思う時があるよね? 学校の課題図書のような、何か意味があるような本さ。僕にとって『Quote』はそんなゲームなんだ。派手で楽しいゲームプレイの中に何かが隠されているような印象を受けるんだよ。

『Quote』はSteamの早期アクセスでリリース中。製品版は2017年内にリリース予定。

Dan Marshall:
Dan Marshallはサッカーに関する知識が全くないが、皮肉たっぷりのサッカーゲーム『Behold The Kickman』を開発中のデベロッパー。MarshallはSize Five Gamesの『Ben There, Dan That』や『The Swindle』を開発したことでも知られる。Twitterアカウントは@danthat


Ricky Haggett

現在プレイ中:『Zip Zap』

『Zip Zap』はMECCANO的な金属プレートを上手く擬人化した最高にチャーミングなゲームだよ。パズルはバラエティに富んでいるし、金属プレートの動き方(生きているみたいだ)と自分のアイディアの発展の仕方が笑えるくらい面白いんだ。デベロッパーのPhilipp Stollenmayerのユーモアセンスがしっかりと感じられる作品だね。グラフィックデザインとユーザーインターフェイスも素晴らしいよ。

『Zip Zap』はiOS・Androidで発売中。

注目の1本:『GNOG』

これもパズルゲームなんだけど、こちらはもっとオモチャ的なイメージで探索がメインのゲームなんだ。プレイヤーは巨大なロボットの頭部を色々と動かしてパズルを解いていくんだけど、その頭部の中に入っていくと、奇妙なクリーチャーとクールな音楽が待っているんだ。僕はSam Boucherのアートワークが大好きなんだ。

僕は今回紹介した2本を子供たち(5歳と2歳)と一緒にプレイする予定なんだ。今3人でプレイしている『ゼルダの伝説 風のタクト』をクリアしたあとにね。

『GNOG』はPS4・Steam・iOSで2017年内にリリース予定。

Ricky Haggett:
Ricky HaggettはHollow Pondsと組んでターン制カードバトルゲーム『Loot Rascals』を手がけたアーティストだが、キュートな新感覚アクション『ホホクム』のアートワークを手がけたことで有名。Twitterアカウントは@KommanderKlobbウェブサイトはこちら。

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