任天堂製ゲーム機ランキング!

任天堂が生み出した全ゲーム機にRed Bull Gaming 海外チームが順位をつけてみた。Nintendo Switchは何位だ??
どれが一番好き? © Damien McFerran
By Ben Sillis and Jon Partridge

 知らない人のために一応言っておくが、2017年3月3日、任天堂が4年ぶりに家庭用ゲーム機をリリースした。そして、そのNintendo Switchと共にリリースされた、史上最高とは言わずとも、少なくとも20年以上ぶりの最高のローンチタイトルとなった『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は瞬く間に世間を席巻し、Metacriticのランキングでも1位を獲得した。『1-2-Switch』の乳搾りなどのミニゲームの方が好きだという人が増えない限り、しばらくの間は、リンク主演のこの最新アドベンチャー大作がNintendo Switchの売り上げを支えることになるだろう。

しかし、ゲーム機をローンチタイトルや、対応タイトルのライブラリだけで判断してはいけない。ゲーム機というのは、対応タイトル、周辺機器、創造力、そしてマーケティングや思い出が組み合わさった複合的な存在なのだ。よって、各要素の総和以上の魅力を放つゲーム機が生まれる時もあれば、要素の組み合わせに失敗してしまったゲーム機もある。では、Nintendo Switchはどう評価すれば良いのだろう? クラシックゲーム機なのだろうか? それとも失敗作なのだろうか? Nintendo Switchがリリースされてまだ1ヶ月も経っていないフレッシュな今こそ、このゲーム機のクオリティを判断するには最高のタイミングであり、彼らの全ゲーム機をリストアップするのにも最高のタイミングだ。

というわけで、今回は任天堂が生み出した家庭用ゲーム機と携帯ゲーム機を、客観的に判断しながら20位から1位のランクアップ方式でリストにまとめてみた。さあ、見ていこう。

 12:バーチャルボーイ

この順位には誰も驚かないだろう。2017年現在、VR機器に「VR酔い」の問題とレイテンシーの問題がまだ残っていることを考えれば、任天堂が1995年にリリースしたこのユニークなVRヘッドセットは時代を20年先取りし過ぎていただけという発言は特に問題にはならないはずで、おそらくはビデオゲーム史上最悪のゲーム機でもないのだろう(『マリオズテニス』はかなり面白い作品で、Philips CD-iの存在は誰もが忘れられないはずだ。おっと、忘れていた? 思い出させてしまって申し訳ない!)。しかし、バーチャルボーイがプレイ時間の長さを問わず、最も苦痛なゲーム機のひとつだったことに変わりはない。

11:Wii

任天堂の最近の不調が、販売台数3位(PS1、PS2に次ぐ)を誇るこのゲーム機から始まったという考えは馬鹿げていると思う人もいるだろう。しかし、今振り返ってみると、Wiiは任天堂が犯した重大なミスだった(商業的には違ったのかも知れないが)と言えるのだ。

低価格と斬新なモーションセンサー内蔵コントローラー、そして言うまでもないが、同梱されていた『Wii Sports』の魅力もあって、Wiiは実に「任天堂のゲーム機らしい」売れ方をしたが、他の企業が気付いているように、そしてMicrosoftがKinectで気付いたように、ゲーマーという存在は普通のコントローラーを握って快適なソファに座りながらプレイすることが好きなのだ。そして、サードパーティのデベロッパーが、大げさなアクションを必要としない、面白くて反復性の強いゲームプレイが特徴のゲームをこのゲーム機で展開することに苦労した結果、『スーパーマリオ ギャラクシー』シリーズ2本を除き、このゲーム機のバックカタログはほぼ全てが記憶に残らないものになってしまった。

しかも、早々に成功したことで、任天堂はSonyやMicrosoftとスペックで競う必要がない(この結果、ゲーム機を真の成功に導けるサードパーティの大作がリリースされなくなってしまった)、オンライン機能はそこまで必要ない、そして、Wiiは良い名称だと思い込んでしまった。そして、その結果としてリリースされたのが、次に紹介する商業的に大失敗に終わったWii Uだった。

筐体の小型化が一目瞭然 © Damien McFerran

 10:Wii U

Wii UがWiiよりも上位に位置している理由は、『スプラトゥーン』が素晴らしく、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が魅力的だからだ。しかし、低スペック、高額でかさばる画面搭載型コントローラーGamePad、オンライン機能の不足、サードパーティによるAAAタイトルの欠如などの問題を抱えていたWii Uは、任天堂のゲーム機の歴史における「失敗作」の筆頭に挙げられる。

Wii Uから1年以内にリリースされたXbox One、PS4と比較すると、Wii Uは深刻なパワー不足で、その酷い名称にも苦しんだ。世間の大半は、WiiとWii Uの区別が付かず、Wii Uを最新ゲーム機ではなく、Wiiのアドオンや拡張機能として考えていたはずだ。とはいえ、Wii Uには任天堂自社開発の秀作が数本存在しており、また、GamePadも、リビングルームのあり方を一変させたわけではなかったものの、Nintendo Switchで取り組むべき目標設定に貢献した。

9:ゲームボーイアドバンス

欧州限定でリリースされた『ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし』同梱版GBA © Damien McFerran

 基本的にはスーパーファミコンのスペックをポケットサイズに詰め込んだゲーム機だったゲームボーイアドバンスは、日本が誇るゲーミング・ジャイアントが開発した素晴らしい携帯ゲーム機のひとつであり、数々の素晴らしいオリジナルタイトルやスーパーファミコン時代のクラシックタイトルを移動中に楽しむことができた。しかし、これはパーフェクトなゲーム機ではなく、また、任天堂の携帯ゲーム機の元祖、ゲームボーイほどアイコニックな存在でもない。ゲームボーイアドバンスのオリジナルモデルは、フロントライト / バックライト機能が欠如していたため、ファンは暗闇でもプレイできる方法や、厄介な画面の映り込みを回避する方法(これはプレイする時間帯を問わずいつでも)を独自に編み出す必要に迫られた。尚、そのような問題点はクラムシェル方式とフロントライトが採用されたゲームボーイアドバンスSPと、バックライト機能を追加した改良モデル(米国のみリリース)で解消され、その後も更に小型化されたゲームボーイミクロがリリースされた。

また、A・Bボタンしか存在しなかったためスーパーファミコンの移植版タイトルがややプレイしづらい時があり、ゲームボーイアドバンスSPはヘッドフォンジャックが欠落していた。とはいえ、携帯ゲーム機としては優秀で、また、ワイヤレスアダプタ(通信ケーブルなしでの通信プレイが可能になる)や、カードeリーダー(バーコードが印字されている専用カードを読み込むことでファミコン時代のクラシックタイトルをはじめ、追加ステージやミニゲームなどがプレイできるようになる)などの様々な周辺機器も定期的に追加された。尚、ゲームボーイアドバンスは、ライバル機を完全に凌駕することに成功したが、最終的にはグラフィック性能に優れ、デュアルスクリーン、タッチスクリーン、そしてより多くのボタン数を誇っていたニンテンドーDSに取って代わられた。

8:ニンテンドー ゲームキューブ

 
小型だがパワフルなゲームキューブ © Damien McFerran

 ここから先は、“今でも非常に素晴らしいと思えるが、技術的にはもっと良くできていたはずだと思える部分がひとつふたつある” ゲーム機が続く。その筆頭となるゲームキューブは、数多くの印象深いタイトル(『ピクミン』、『風のタクト』、『スーパーマリオ サンシャイン』、『スマブラDX』など)を生み出したが、これがWii Uの次に売れなかったゲーム機に終わった理由は簡単に見いだせる。いかつい立方体のデザイン、掃除機で吸い込む可能性さえあるやたら小さなゲームディスク(8cm)、『Grand Theft Auto』シリーズの欠如などの問題を抱え、ライバル機だったPS2がDVD機能を備えていたことから、2000年代前半という時代にこのゲーム機が成功できるチャンスはなかった。噂では、Nintendo Switchのバーチャルコンソールにゲームキューブのタイトルが移植されると言われているが、我々に必要なのは任天堂からの公式発表だ。

7:ファミリーコンピュータ(NES)

 
NESとNESミニ © Damien McFerran

 任天堂の欧米における圧倒的支配の先駆けとなったNESは、日本でリリースされていたファミコンを再デザインした製品で、お気に入りの映画のビデオを差し込んでいるかのように感じるVHSビデオプレイヤーのようなカートリッジスロットが用意されていた、なんともいかつい筐体デザインだった。ファミコン時代には『スーパーマリオブラザーズ3』、『ゼルダの伝説』、『パンチアウト!!』、『ロックマン』などの名作が数多く生まれたが、同時にその豊富なライブラリに苦しめられた。タイトル数が余りにも多く、そしてその中には “クソゲー” も多かった。

難易度が異常に高く、もはやクリアが不可能な作品や、グラフィックスがシンプル過ぎる原始的な作品が多く、任天堂の自社開発作品以外は、クオリティがお粗末な場合も多かった。また、大半のタイトルは現代との関連性を失っており、ファミコン時代以降の作品と比べると原始的で幼い。また、コントローラーもほぼ100%の確率で親指を痛めるデザインだった。しかし、ノスタルジアとは強力なもので、世界中のゲーマーたちは今でもこの豊富なバラエティとシンプルさを愛しており、任天堂もファンのその気持ちを上手く活用して、2016年には数量限定で30本のゲームを収録したNES Classic Mini(日本ではニンテンドークラシックミニ)をリリースした。このようにファミコンは今でも愛されているゲーム機だが、決してベストではない。

6:ニンテンドーDS

デュアルスクリーン、クラムシェル、タッチスクリーンなどの特徴と共にリリースされたニンテンドーDSは、元々、任天堂の中ではゲームキューブとゲームボーイアドバンスの間に立つ第3の柱として位置づけられていた。もちろん、我々が知っている通り、ゲームボーイアドバンスが最終的に消え去り、その代わりにニンテンドーDSが任天堂製携帯ゲーム機の顔役を担うことになったのだが、これは実に素晴らしいゲーム機だった。

オリジナルのニンテンドーDSは非常に醜いデザインだったが、任天堂は継続的な見直しとアップデートを繰り返していった。その中で、「DS」と言われて多くの人が思い出すのが、スクリーンサイズの大型化とバックライト搭載が行われた第2世代、ニンテンドーDS Liteだろう。NINTENDO64よりも優れた3Dグラフィックス機能を備えていたニンテンドーDSは数多くの秀作も生み出しており、『メトロイド プライム ハンターズ』や『スーパーマリオ64DS』などは、この携帯ゲーム機の優れたグラフィック性能と様々なジャンルに対応できる万能性を示していた。

 
DS Liteと3DSはどれでしょう? © Damien McFerran

 5:ニンテンドー3DS

2011年、Appleが初代iPadをリリースしたタイミングで任天堂が3D映像対応の携帯ゲーム機のニンテンドー3DSをリリースしたことについて、多くの人がクレイジーだと考えたが、ニンテンドー3DSは、任天堂のその頑固な姿勢に迷惑を受けたというよりは、むしろ、そこから恩恵を受けたゲーム機だった。リリース当初は大きな話題にならなかったが、任天堂が価格を下げてしぶとく食い下がったことで最終的に大成功を収めたのだ。

ニンテンドーDSは非常に良く売れたゲーム機だったが、その後継機のニンテンドー3DSの方が、客観的に見て(そして我々が見ても)タイトルのクオリティが粒ぞろいだ。『マリオカート7』、『ルイージマンション2』、『ファイアーエムブレム』シリーズ、『モンスターハンター』シリーズ、『逆転裁判』シリーズ、『ポケットモンスター』シリーズなどはもちろん、バーチャルコンソールを利用すれば、リビングルームでしかプレイできなかった旧作の数々も移動中にプレイできる。しかも、後方互換にも対応しておりニンテンドーDSの全タイトルもプレイできるニンテンドー3DSは、結果的に2010年代最高の携帯ゲーム機となった。

4:Nintendo Switch

 
最新ゲーム機 Nintendo Switch © Damien McFerran

 『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』はそれほど素晴らしいゲームなのだ。

3:NINTENDO64

 
独特のデザインだが使いやすいN64コントローラー © Damien McFerran

奇妙な三つ叉コントローラーを備えていたNINTENDO64はオールタイム・クラシックと呼べるゲーム機だ。1990年代中頃はSonyが証明した通り、カートリッジ型のゲームが消えゆく時代だったが、任天堂は自分たちを支えてくれたこの型式に拘ってNINTENDO64をリリースし、3D対応、最大4人までの同時プレイ(『ゴールデンアイ 007』!)、大量の周辺機器、そして何ヶ月もプレイできる数々の最高のクラシックタイトルを提供してくれた。ゲームボーイで捕まえたポケモンを転送し、テレビ画面に3D表示してバトルさせることができるゲーム機は他にはなかった。

2:ゲームボーイ

 
今でも素晴らしいゲームボーイ © Damien McFerran

 『ポケットモンスター 赤・青』、『テトリス』、『ゼルダの伝説』シリーズ、『マリオ』シリーズ、そしてその他の数々のクラシックタイトルがプレイできたこの灰色のブロック型携帯ゲーム機に我々は無数の単三電池を注ぎ込むことになった。なぜなら、時間を忘れて夢中でプレイしたからだ。任天堂のレジェンド、横井軍平が陣頭指揮を執って開発されたこのゲームボーイのアイコニックかつエルゴノミックなデザインは、20世紀最高の工業デザインであり、この携帯ゲーム機は、携帯ゲーミングのレベルを上げ、ビデオゲーム史上最長の歴史を誇る複数のシリーズ作品の出発点にもなった。タイムレスで頑丈なゲームボーイは、最高の “旅の相棒” だった。

1:スーパーファミコン(SNES)

 
スーファミの日本版と欧州版は同じデザイン © Damien McFerran

 全世界で4,970万台を売り上げたスーファミことスーパーファミコンは、任天堂製ゲーム機の販売台数ランキングでは第7位だが、このゲーム機が残したレガシーはその販売台数以上の価値がある。ちなみに我々がここで指しているスーファミは欧州版SNESだ。欧州版は北米版とタイトル数はほぼ同じだが、筐体デザインは日本版と同じで、デストロンの残骸のような北米版のデザインとは違う。ちなみに、あの醜悪なデザインの北米版も含めるなら、このゲーム機はバーチャルボーイの付近までランクを落としてしまうだろう。

4ボタン+LRボタンと、ファミコンからボタン数が一気に増えたスーファミのコントローラーは、これ以降のゲームパッドのデザインに大きな影響を与えることになった。また、対応タイトルのライブラリも他の追随を許さないほど充実していたが、ここで重要なのは、そのライブラリの中には数々の任天堂製クラシックの他に、サードパーティのクラシックも含まれているという点だ。スーファミには『スーパーマリオカート』があれば『ファイナルファンタジーIV』があり、『スーパーメトロイド』があれば『悪魔城ドラキュラ』があった。自社タイトルとサードパーティタイトルのこの絶妙なバランスは、自社タイトルに頼りすぎてしまうことが多い最近の任天堂に足りない部分だ。ちなみに、ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコンがリリースされるのなら、是非とも購入したい。

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