【世界初公開!】Red Bull Gives Wings to SUPER GT

冬の終わりの夕刻、関東近郊の某街道沿い。昭和の空気が漂う古びたガススタで、虎視眈々と世界の頂点を狙う「ジャパンメイドのマシンたち」が集結した。
By Red Bull Japan

日本では、モータリゼーション黎明期から独自のクルマ文化が花開いた。男の愛機である「街道レーサー」も、70年代後半から80年代にかけて一世を風靡したシルエットフォーミュラ人気がストリートにも波及。日本が世界に誇る最狂のモーターカルチャーとして、そのガラパゴスな魅力は昨年10月にモータースポーツ最高峰の"ナイフエッジ"で戦う、F1ドライバーたちさえも虜にした。そして「走る街道アート」とも呼ばれるデコトラもまた、時を同じくして独自の"文化"を育んできた、日本が誇る「自動車への愛と美学の結晶」と呼ぶべきものだ。

モータースポーツからストリートへ、ストリートからモータースポーツへ。日本独自の発展を遂げてきた互いのカルチャーは、モータースポーツの側面でのひとつの結実として現在のSUPER GTに至り、文字通り「世界最速のツーリングカー」として君臨している。

ストリートとの色濃い接点を残した往年のGr.AスカイラインGT-Rや、トヨタ、日産、ポルシェが覇権を争ったGr.Cの系譜を継ぎ、全日本GT選手権としてスタートしたカテゴリーは、GT500とGT300という2クラス制、ウエイトハンデなどのユニークなシステムを採用。時を経て、GT500はレクサス、日産、ホンダがプライドを賭けて戦う戦場となり、日本最高峰のレースシリーズとして毎戦5万人規模の観客が詰めかける、世界からも注目を集めるカテゴリーに成長した。

現在のGT500は、ドイツDTMと共有するカーボンモノコックに日本独自の直噴4気筒ターボを搭載し、独創的な燃料管理システムと合わせて500馬力オーバーのパワーを発生。マシンを投入する3メーカーだけでなく、ブリヂストン、ヨコハマ、ダンロップ、ミシュランといったタイヤメーカーも技術競争を繰り広げ、車重1t越えのハコ車がトップフォーミュラ並みのラップタイムをマークする、世界に類を見ない激選区となっている。

そのコンペティションレベルは、セッティングのスイートスポットを数mm外しても、選択したタイヤの対応温度レンジが数℃外れても、外気温が例年と異なり吸気温度が数℃変わっても、最善と思われたレース戦略のどこかにほころびがあれば、途端に勝利から見放される。まさに"ナイフエッジ"なシリーズでもある。

そんな究極の戦場に、エクストリームカルチャーを愛するRed Bullの血が騒いだ。

長年、日本のモータースポーツ界をリードしてきた名門、LEXUS TEAM KeePer TOM’Sの37号車LC500をドライブするのは、今季から自身も「翼をさずけられた」レッドブル・アスリートの平川亮。

ピカピカに磨き上げられた新たな愛車を手にした男は、昨年もファンを沸かせる走りを見せた開幕戦・岡山の地に向け「得意なサーキット。世界を目指す身としては、レッドブルとともにそのパフォーマンスを発信できるのはうれしい」と、強い意欲と静かな決意を秘める。
昨年までドライブしたLEXUS RC FからLC500へとベース車両が変わり、空力の規定にも制限が加わった。

「見た目でも大きく変わって本当にかっこいいですし、まだ開発で詰めるところはあるけれど、僕は『このセットでしか乗れない』とかはない。オールマイティなタイプだし、どちらかというと、僕はオーバーステアの方が簡単に乗れる。言ってみれば『翼をさずかった』わけですし、ちんたら走るわけにはいかない」

日本で生まれ、日本で育ち、独自の文化を築き上げたSUPER GT。その"ガラパゴスな魅力"は、日本が世界に誇る最狂のモーターカルチャーとして確実に、世界に通ずる。

その平川亮とRed Bullの戦いは、4月8~9日に岡山国際サーキットで幕を明ける。


 

(映像制作:KiGARU/原稿:太田進之介/写真:小林邦寿)

 

 

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