リンゼイ・ボンがワールドカップ最多勝記録を更新

リンゼイ・ボンがイタリアのコルティーナ・ダンペッツオで開催されたワールドカップ・スーパー大回転で優勝。通算勝利数を歴代1位の63勝に伸ばした。
Lindsey Vonn celebrating in Cortina d'Ampezzo © Red Bull Content Pool/Samo Vidic
By Riikka Rakic

リンゼイ・ボンは月曜日にイタリアのコルティーナ・ダンペッツオで開催された女子ワールドカップスキー・スーパー大回転で優勝。 日曜日に同地で開催されたダウンヒルの優勝で歴代最多勝利数62に並んでいたボンは一気にその記録を63に更新し、単独1位となった。

この日、スタートから圧倒的な滑りを見せた彼女は、すべての中間ポイントのタイムで1位に立つと、アンナ・フェニンガー(オーストリア)を0.85秒差で抑えて優勝した。

ボンは優勝後、次のようにコメントした。

「最高よ。信じられないわ! 最高のカムバックが出来ているの。これ以上は考えられないわ。夢みたいね。全力を尽くしたら、それがすべて返ってきた感じよ」

交際中のタイガー・ウッズも現地で記録更新を見守り、優勝決定後は誰よりも早くその功績を称えた。

ボン自身も「歴史的な記録だと思う。35年間守られてきた記録を更新したのよ」と振り返った。

今回の記録更新は怪我からの長く苦しいリハビリに耐えてきた彼女の意志の強さと努力の賜物だ。オーストリアのアンネマリー・モザー=プレルが1980年に打ち立てた記録の更新は、約2年間に渡るリハビリに耐えてきた彼女の目標のひとつだった。

アルペンスキーにおいて通算勝利数が意味するところは大きい。選手がいかに優れたキャリアを歩んできたのか、ハイスピード&ハイリスクなこのスポーツをいかに恐れていないのかをこの数字が如実に物語るからだ。その意味で今回大記録を打ち立てたボンは、アルペンスキーのひとつの頂点を極めたと言えるだろう。彼女の記録はこの先長年に渡り破られないはずだ。現役選手で彼女のこの記録に挑む可能性があるのは通算勝利数26のティナ・マゼ(スロベニア)しかいない。尚、男子の歴代最多勝利数はインゲマル・ステンマルク(スウェーデン)の86勝となっている。

既に4度のワールドカップ総合優勝、6度の滑降総合優勝、オリンピック金メダルと数々のタイトルを獲得し、史上6人しかいない女子ワールドカップ5種目での優勝経験も持つボンは、今回の記録更新で史上最強のスキーヤーとして歴史に確実にその名を残すことになる。また、今の勢いで今シーズンを戦い抜くことが出来れば、通算7度目の滑降総合優勝という更なる記録更新も見えてくる。

尚、奇しくも 彼女が2004年1月にワールドカップ初表彰台を挙げた開催地も今回の舞台となったコルティーナ・ダンペッツオだった。ちなみに彼女のワールドカップ63勝の内訳は、滑降32勝、スーパー大回転21勝。複合5勝、大回転3勝、回転2勝となっている。

また、3週間後には、彼女が今シーズンのもうひとつの目標として掲げているアルペンスキー世界選手権が彼女のホームであるコロラド州・ビーバークリークで開催される。こちらにも優勝の期待がかかる。

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