トリック解説 Part1:スロープスタイル

Burton US Open前の予習用!アーティスティックなスロープスタイルのトリック名のルールを簡単に説明する。
Snowboarder Mark McMorris competes at the 2014 Burton US Open in Vali, Colorado
Mark McMorris © Jason Horton
By Jason Horton

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Burton US Openでは様々なアクションやトリックが披露されるが、各メディアではそれらを解説する専門用語が飛び交うことになる。最近スノーボードを始めたばかりの人や、最近ファンになったという人にとって、これらの専門用語が何を意味するのか理解できない時もあるだろう。しかし、そのトリックの構造と専門用語には一定のルールがある。

各トリックは 1)ライダーのライディングポジション及び回転方向、2)グラブまたはトゥイークのタイプ、3)回転数及び方向(水平・垂直・両方向)という3項目の組み合わせで構成されている。尚、トリックによっては、発明したライダーの名前が付けられているものもある。例えば、ハーフパイプでメイクされるインバーテッド・バックサイド540(ミュートグラブ)は、考案したスケーター、マイク・マックギルにちなんでマックツイストと呼ばれている。

時間があればすべてのトリックを紹介したいが、今回はその中からスロープスタイルの代表的なトリックをピックアップし、トップライダーたちの映像クリップと共に紹介する。

ジェイミー・アンダーソン – ギャップ・トゥー・フロントサイドボードスライド

Snowboarder Jamie Anderson performs a Gap to Frontside Boardslide
ジェイミー・アンダーソン(ギャップ・トゥー・フロントサイドバックスライド) © Burton

 フロントサイド・ボードスライドはクラシックなトリックで、ジャッジはa)レールに対してボードが90度になっているかどうか、b)レールスライドの時間が十分か、c)レール最後尾からクリーンに降りているかの3点をチェックする。尚、この映像のジェイミー・アンダーソンは「ギャップ」、つまりレールに乗るまでのジャンプの距離が長かったことで追加ポイントを得ている。


シリエ・ノレンダール – バックサイドブラント270

Snowboarder Silje Norendal performs a backside blunt 270
シリエ・ノレンダール(バックサイドブラント270) © Burton

 ブラントもボードスライドと同様、元々はスケートボードのトリックで、スケートボードではリア側のトラックで障害物の上を越え、テールとホイールでグラインドする。尚、スノーボードにはトラックやホイールがないが、トリックの構造は変わらないためそのまま名前を流用している。ライダーはまずバックフット側でレールをスライドし、次にレールから飛び出すと同時に270をメイク。最後にノーマルポジションに戻って着地する。映像でシリエ・ノレンダールの見事なトリックメイクを確認してもらいたい。


ステール・サンドベック – キャブ1260ステールフィッシュ(フラットスピン)

Snowboarder Ståle Sandbech performs a Cab 1260 Stalefish
ステール・サンドベック(キャブ1260ステールフィッシュ) © Burton

 これは複雑なトリックだ。通常、トリックは回転の方向(フロントサイド/バックサイド)や、ライダーのテイクオフポジションがノーマル(レギュラー)か逆か(スイッチ)で表現されるが、ひとつだけ例外があり、ライダーがスイッチでテイクオフし、回転がフロントサイドの場合は「スイッチ・フロントサイド」ではなく、「キャブ」と呼ばれる。つまり、この映像のステール・サンドベックのポジションはグーフィー(右足が前)なので、スイッチでジャンプしてからフロントサイドの回転をしているため、「キャブ」となる。そしてそのままボードをグラブしてストールフィッシュをメイクしつつ3回転半の回転をしているので、キャブ1260ストールフィッシュとなる。またこの映像のサンドベックは頭部を下げず、片足を伸ばしたままでメイクしていることから、a)フラットスピン、b)スタイルの2点で追加ポイントが加えられる。


マーク・マクモリス – バックサイド1440トリプルコーク(ミュートグラブ)

Snowboarder Mark McMorris performs a backside 1440 triple cork
Mark McMorris, backside 1440 triple cork © Burton

 「トリプルコーク」という言葉を聞いたことがあるという人も多いだろう。これは現代のスノーボードにおける最先端のトリックと言える。「コークスクリュー」が語源の「コーク」は、ライダーの体が水平方向(スピン)と垂直方向(フリップ)に同時に回転することを意味する。今回のマーク・マクモリスは、レギュラー(左足が前)でジャンプし、バックサイドで4回転しながら、垂直方向に3回のフリップを加えている。グラブはこのトリックでは自然なポジション(デフォルト)であるミュート(左手でトゥエッジ側をグラブ)となっている。マーク・マクモリスは2012年のX Gamesでメイクし、このトリックを実戦で初めてメイクしたライダーとなった。

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