ベストパウダー Part 1

世界最高のパウダーが楽しめるスポットを紹介する。Part 1では北米以外を取り上げる。
Grilo style © Domen Bizjak/Red Bull Content Pool
By Jason Horton

あなたがもしパウダーマニアならば、誰も知らないあなただけの最高のスポットを知っているはずだ。

最高のパウダー体験をするなら、嵐のあとに数日間美しいパウダーが残り、人の訪れを静かに待っている小さなファミリーサイズのリゾート地がベストだという人もいるが、シュノーケルを装着しなければならないような深いパウダーが常に用意されているスポットがベストだという人もいる。

ベストを決めるにあたり、もうひとつの重要なポイントとなるのがロケーションだ。なぜなら、ヨーロッパにいる人にとっては米国のベーカー山でいくら雪が降ろうとも関係ないからだ。そこで、今回は「北米」と「ヨーロッパ及びその他」の2つに分けて、ベストパウダースポットを紹介する。パート1では「ヨーロッパ及びその他」を取り上げる。

ヨーロッパ及びその他

 

アルプスの中心地 © Mattias Fredriksson

オーストリア(インスブルック・ノルトケッテ)

インスブルックに直結したこのパウダースノーの小さなスキーリゾートは、「誰も知らないスポット」の定義には当てはまらないかも知れないが、ちょっと待ってもらいたい。ここはヨーロッパ屈指の急斜面を誇るリゾートで、大雪が降ったあとは楽しいフリーライディングからハーフェレカールから稜線を下りる挑戦的なラインまで、数々の美しいラインが生まれる。そしてインスブルックが見下ろせる素晴らしい景観と、空港まで10分の立地の良さを加味すれば、ここはお手軽にパウダーが楽しめるスポットとしてはトップクラスと言えるだろう。

プラス:空港からゴンドラまで20分の近距離。
マイナス:急斜面・週末は激混み。

 

アールベルクのマルコ・ファイヒトナー © Perceptions

オーストリア(シュトゥーベン)

サンクト・アントン、レッヒ、ツュルスと並び、シュトゥーベンはアルプスのメジャーなスキーリゾートの中で屈指の積雪量を誇るが、アールベルクを形成するこの4つのリゾートの中で、シュトゥーベンは一番人が少ない。尚、この周辺には更にレアなスポットがあるが、ここで教えてしまうとローカルの人たちの怒りを買ってしまうので黙っておこう。

プラス:ヨーロッパの誇るパウダーエリア、アールベルクで最も人気がなく、最安のスポット。
マイナス:北向きの斜面しかないため、日光が楽しめない。

 

人は少ない © Mattias Fredriksson

フランス(ラ・グラーヴ)

観光客とハードコアなローカルで溢れるシャモニーは忘れて欲しい。ヨーロッパのフリーライディングの真のメッカはラ・グラーヴだ。この山は手つかずの自然が残るためリゾートとは言いがたく、リフトも旧式が1本あるだけで、正式なコースも存在しない。まさに世界最高レベルの危険なスポットだ。また麓の村もここ50年同じ姿を保っている。標高4000mのラ・メイジュの山影に隠れているため、北側斜面にはフレッシュなパウダーが延々と残る。ここには人生一度は挑戦してみたくなる死と隣り合わせの高難易度のフリーライディングが待っている。

プラス:ヨーロッパ最高レベルのハードコア・パウダースポット。
マイナス:ラ・グラーヴ(La Grave:墓の意)という名前には理由がある。

 

ジジ・ルフのジビング © Tobias ‘Ludschi’ Ludescher

日本(ニセコ)

ラ・グラーヴがフリーライディングのメッカだとすれば、ニセコはパウダーの聖杯だ。斜面も緩く、危険度も低いが、最高級のパウダーという面では、ここに敵うスポットは世界のどこにも存在しない。毎年12月から1月にかけてシベリアからやってくる嵐によってニセコには大量のパウダーが降り積もる。過去10年のAbtinthe Filmsの映像を見れば、何故ジジ・ルフのようなライダーたちが毎年のようにここを訪れているのかが理解できるだろう。最高の深さと軽さを誇るパウダーが広がるニセコは外せない。

プラス:未踏のパウダースノーが楽しめる。
マイナス:青い空と太陽と共にパウダーを楽しみたい人には向いていない。

 

チリでのリッピング © Scott Serfas/Red Bull Content Pool

チリ(ネバドス・デ・チジャン)

7月でも胸まで埋まるパウダースノーを楽しみたいという人は、南半球へ向かわなければならない。通常の場合、候補として挙がるのはオーストラリアとニュージーランドなのかも知れないが、南米も平均的な積雪があり、中でもチリがアルゼンチンよりも一歩抜きんでたスポットと言えるだろう。チリ国内では、ポルティージョが最高難易度を誇るが、今回紹介するネバドス・デ・チジャンは最多積雪量を誇り、人も少なく、森林の中のフリーライディングが楽しめる。更にはキャットボードやヘリボード、カジノも用意されている。

プラス:南半球最多の積雪量。
マイナス:サンチアゴ空港からの長距離ドライブ(5時間)。

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