十人十色のラインが描ける新感覚3Sフリーライドパーク

元ライダーの雑誌編集長が綴る SNOWBOARDING IS MY LIFE. Vol.66
Hiroki Matsuura(Air) and Katsunori Honma(Slush) © yoshitoyanagida.com
By 野上 大介

 

今月6日、弊誌がプロデュースする新感覚3S(Snow/Skate/Surf)フリーライドパーク「90’s NEO-CLASSIC PARK」が福島・星野リゾート アルツ磐梯にオープンした。雪不足により予定よりも遅れてのオープンとなったわけだが、その遅れを取り返すほど高いクオリティのパークに仕上がったと自負している。“パーク”と銘打ってはいるものの、“新感覚”と謳っているだけに、直線的にアイテムをレイアウトする既存のフリースタイルパークとは一線を画するのだ。

スノーボードが世界中で爆発的に広まった90年代初頭。現在と比較すると、ライディングスキルやギアのテクノロジー、パークのクオリティなど、すべての面で劣ってはいたものの、スノーボーダーたちは今日よりも楽しそうに滑っていたように記憶している。なぜかと言えば、ライディングの“技術”よりも“創造性”が求めれていたから。

そして現在。進化したボードに跨がり、整備されたパークでの滑走が許された結果、トリックの難易度ばかりを追求するスノーボーダーが増加の一途を辿っている。これにより、大切な何かが失われつつあるように感じていた。そう、“スタイル”だ。

そこで、あらゆるラインどりで楽しめるクリエイティブなアイテムたちを“心地よく”レイアウトし、さらには、ドラム缶やピクニックテーブルなど“古き良き”アイテムも用意した。と、能書きを垂れるよりも、オープン直前に撮影された写真とともに、パークレイアウトを紹介していこう。

 

SNOWBOARDING IS MY LIFE. Vol.66

 

上の写真はパークの上部を谷側から撮影したものになるのだが、最上部に見えるのがヒップウォールとなっている。フロント/バックサイドともに設置しているので、レギュラー・グーフィーを問わず、飛んでもよし、当て込むのもよし。その下には、左(山側から見て右)にドラム缶とログが埋め込まれたテーブルトップを、右(山側から見て左)にはプラットウォールという名の壁を開かせたハーフパイプのバックサイド(レギュラーの場合)ウォールを用意した。画像を見るだけでも、あらゆるラインや遊び方が想像できるのではないだろうか。プラットウォールの下部には10連ウェーブをレイアウト。パンピングスキルを鍛えながら、加速していくスピードと格闘してみるのも面白いだろう。

そして、下の写真は上写真から続く下部にあたる。山側から撮影した写真になるのだが、コース左手には6mのテーブルトップを、右手にはムーンウォールと名づけた大きなバンクを配置した。テーブルトップはストレートに飛んでもいいが、そこは創造力をフル活用して遊んでいただきたい。ムーンウォールはスケートライクにもサーフライクにも遊べる、まさにカービングスキルが問われるクリエイティブなアイテムと言えるだろう。

 

SNOWBOARDING IS MY LIFE. Vol.66

 

全長1km超を誇る9コースに位置する90’s NEO-CLASSIC PARKは、まだまだ終わらない。両サイドにバンクを配置したフリーライドゾーンから、ピクニックテーブルなどを集結させたジブゾーンまで、あらゆるライディングスタイルで楽しめるのだ。昨今注目度が高まっているターンを活かしながらトリックを仕掛けられるフリーライディングが楽しめ、そこに、90年代初頭のニュースクールな遊び方を取り入れたフリースタイル要素を融合させた。
スケートライクに当て込め、サーフライクに流せ、そして、スノーボードライクに飛べる。まさに、新感覚なフリーライドパークの誕生だ。

※メイン画像は昨シーズンの同パーク内で撮影したものです

 

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野上大介(Daisuke Nogami)
スノーボード専門誌「TRANSWORLD SNOWBOARDING+」編集長。1974年、千葉県生まれ。全日本スノーボード選手権大会ハーフパイプ種目に2度出場するなど、複数ブランドとの契約ライダーとして活動していたが、ケガを契機に引退。現在に至る。アクション&アドベンチャースポーツのインターナショナル・フォト・コンペティション「Red Bull Illume Image Quest 2013」の日本代表審査員。また、ソチ五輪スノーボード競技におけるテレビでの解説やコメンテーターとしても活動するなど、その幅を広げている。

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