新たな門出

元ライダーの元雑誌編集長が綴る SNOWBOARDING IS MY LIFE. Vol.75
Pat Moore © Christian Pondella/Red Bull Content Pool
By 野上 大介

 

今回の退職を受けて、いろいろなことに気づかされた。それは、つくづく人に恵まれたスノーボード人生を歩めているんだということ。

日本最大のスノーボードメディアの編集長として10年間突っ走ってきたけれども、その肩書きは関係なく、いち個人である野上大介というスノーボーダーとして付き合ってくれていた関係者たちが、いかに多かったのかということを知ることができた。仕事である以上に好きなことだからこそ、妥協なく本気で取り組んでいる人間が多い業界だけに、これからもこのシーンにどっぷり浸かっていきたいと改めて感じさせられた。

さらには、SNSを通じてたくさんのコメントをくれた読者たち。野上大介が手掛けるスノーボード雑誌をこれほどまでに期待してくれていたんだということを痛感させられ、今まで以上にシーンに貢献できるよう、微力ながらもいちスノーボードジャーナリストとして生きていきたいと強く思わされた。

前回のコラムで綴らせていただいた“最後の大仕事”であるTRANS JAMは、4年前のリベンジを果たすことができ、大盛況のうちに幕を下ろすことができた。参加者を見送り、片づけを終えると、パークプロデューサーである平学氏の粋な計らいで、スタッフ全員による「裏TRANS JAM」を開催。そこで一番出走に指名され、みんなから背中を押されるようにドロップした。12年間に渡る職務の締めであり、新たな門出を祝福してもらうようなカタチになり、感謝とともに感動がこみ上げてきた。

これから待っているだろう新しい道のりに向けて、最高のドロップインができた。日本全国にいる多くのスノーボーダーたちからいただいた大切な想いを胸に、ここから始まるスノーボード人生を邁進していくことを決意。ようやくスタート台に立てた。勝負はこれからだ。


 

野上大介(Daisuke Nogami)

大学卒業後、全日本スノーボード選手権大会ハーフパイプ種目に2度出場するなど、複数ブランドとの契約ライダーとして活動していたが、ケガを契機に引退。その後、アウトドア関連の老舗出版社を経て、トランスワールドジャパン株式会社が発刊するスノーボード専門誌「TRANSWORLD SNOWboarding JAPAN」に12年間従事。編集長として10年間に渡り職務を遂行し退社、現在に至る。2013年に開催された、アクション&アドベンチャースポーツのインターナショナル・フォト・コンペティション「Red Bull Illume Image Quest 2013」の日本代表審査員。また、X GAMESやオリンピックなどのスノーボード競技において、テレビでの解説やコメンテーターとして活動するなど、その幅を広げている。

 

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