リンゼイ・ボン:「最後は男子と戦いたい」

アルペンスキーの女王が引退前の希望とセカンドキャリアについて語った。
リンゼイ・ボン © Erich Spiess/ASP/Red Bull
By Khalil Garriott

 あと最低でも2シーズンは現役を続行したいとしているアルペンスキーの女王リンゼイ・ボンが「最後のシーズンは男子と戦ってみたい」と発言し、3シーズン目の可能性を示唆した。

先日、米国のケーブルネットワークESPNのポッドキャストに出演したボンのこの発言に、インタビュアーを務めた元米国女子サッカー代表のアビー・ワンバックも思わず「本気?」と確認することになった。

驚くワンバックに対しボンは次のように説明した。「これはまだ誰にも言ってない秘密の話なの。でも、これがわたしの目標なのよ。既にどうしたらそれが実現できるかについて話し合いを始めているんだけど、スキー連盟などとの関係もあるから、簡単には実現できないと思う」

「わたしの最後の望みは、男子に勝って引退するってことなの」

リンゼイ・ボン © Erich Spiess/ASP/Red Bull

 このポッドキャストは「引退後」がテーマとなっており、ボンの前にはNBAのコービー・ブライアントが出演して、引退後の生活について具体的なプランを話したが、史上最強の女子スキーヤーとして高い評価を得ているボンは、引退はまだ現実的に考えられないとし、引退するかどうかはフィジカル次第だと発言した。

負けず嫌いで知られるボンは「わたしは勝者でいたいの。沢山の栄光を掴んできたけど、まだまだやれることはあるって感じているわ。もちろん、年齢による衰えは否めないけど、同時に賢く戦えるようになってきている。今はとにかくフィジカルを整えて、健康を維持することが重要ね」と語った。

ワールドカップ種目別優勝回数20、総勝利数76(インゲマル・ステンマルクの持つ男子最多勝利数まであと10勝)を誇る彼女の次の目標は、ステンマルクの記録を抜くことにある。膝のリハビリを続けているボンだが、とにかく全力で挑むと強気の姿勢を見せた。

「力を抜くなんてできないの。だから怪我がついて回るんだと思う。でも、常に全力だからこそ、怪我から復活して更に上を目指すことができた」

リンゼイ・ボン © Joey Terrill/Red Bull Content Pool

 2015年に女子サッカー界から引退したばかりのワンバックの質問に答えていったボンは、引退後の生活について具体的なプランをいくつか明らかにした。ダイビング、スカイダイビング、スピアフィッシング、レースカーのドライブなど、アドレナリンが感じられるスポーツに取り組みたいとしたボンは、演技を学びたいとも発言し、リンゼイ・ボン基金にも力を注いでいきたいとした。現役引退はまだ数年先だが、既にセカンドキャリアについて真剣に考えているようだ。しかし、ボンは引退について次のようにコメントした。

「気持ちの部分ではこれまで以上に気合いが入っているわ。アルペンスキーの代わりになるものなんてないから。だから引退を考えるのは簡単じゃないわね。残り3シーズンをかけて引退について考え続けるなんてゴメンよ」

2歳からスキーに親しんできたボンにとって、スキーができなくなることが唯一の恐怖なのだ。

「最後のシーズンは男子と戦いたい」


リンゼイ・ボン

ボンの発言を受けて、先に引退をしたワンバックは「リンゼイもコービーも良く知っているけれど、2人とも勝負の世界に生きている。だから引退は簡単じゃないと思うし、苦しい思いをするのは当然よ。わたしだって苦しんだわ」とアドバイスを送った。

男子とのレースを希望しているボンは、残念ながらこれまではそのチャンスに恵まれなかった。しかし、引退までにその希望が現実にならないとは限らない。引退まではまだ十分に時間が残されており、実現を信じているウォンバックも「あなたが男子相手に勝利するニュースを是非とも伝えたいわ!」とエールを送った。

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