Red Bull BC One 2015 Fukuoka Cypher 勝者インタビュー:Jun

「常に世界でのバトルをイメージ」しているという18歳、Japan Cypherで台風の目となるか
Red Bull BC One 2015 Fukuoka Cypher © Jason Halayko
By Red Bull Japan

去る5月31日、福岡タワー・シーサイドスクエアで開催されたRed Bull BC One 2015 Fukuoka Cypher。地元・九州で開催となったその舞台で見事優勝を果たし、Japan Cypherの出場権を獲得したレペゼン長崎の若き新星、Jun。

「常に世界の舞台をイメージしている」と語る、若くして驚くべきマインドを確立している高校3年生。同郷・佐世保の先輩で「兄ちゃん」と慕うToshikiやTaisukeのこと、Japan Cypherへ向けてのこと、様々な思いを語ってもらった。

 

-今日(Fukuoka Cypher)の優勝、おめでとうございます。振り返っていかがでしたか
今日はホント、自分でも出しきったかなと思います。ただ、悔いはない感じですけど、これを広げていかないといけないな、とも思います。今日の福岡はまだ予選なんで、ここからさらに見せつけてやらないと、優勝した意味が無い。せっかく掴んだチャンスなので、これをいかして自分のモノに出来るように、Japan Cypherでは、誰にも無いスタイルを見せつけてやれたらなと思います。

 

-先日の大阪では惜しくも準優勝でした。今日は優勝を意識しましたか
そうですね、やっぱりバトルなんで、負けることはしたくない。たとえ満足する踊りが出来ても、Red Bull BC Oneは1対1でやり合う場所。他に支えの無い状態で、自分でやらなきゃいけない。そういう意味で、勝ち負けにはこだわっています。

大阪ではチャンスを掴めなかったので、今日は地元だし、優勝しなきゃダメだなと思っていました。優勝して行くことで自信にもなるし、とにかく絶対優勝しようと思っていましたね。

 

-ダイナミックなスピンも多いが、サイファー形式の予選については
やっぱり他の形式とは、気持ちの入り方が違う。スペースもありますし、あまり得意ではないかもしれないです。多くは踊れなかったですけど、しっかりワンムーブを「込めて」踊るというところ、数は限られたとしても、「見せつける」というところが、自分のスタイル。不安もありましたけど、そこは自信をもってやりきったかな。派手には動けないけど、やり切る意識を持って、その中でもコントロールするのが大事かなと思います。

 

-去年のRed Bull BC Oneは怪我もあって満足に挑戦出来なかったとか
そうですね。去年は東京に出場したんですが、予選で落ちてしまって。福岡もあったので狙っていたんですけれど、直前に怪我をしてしまい欠場しました。

大好きなバトルなのに、1年間何もやれていなくて、結果も出せなかった。今日を終わってみて、ちょっとずつ納得できる結果を残せてきている感触です。

大阪の決勝で当たったWu-Tanさんとは、1月に別のバトルで当たっているんですけど、その時はベスト8で対戦して、僕が勝っている。からの、まさかのOsaka Cypherで再戦(笑)。向こうも気合を入れていたと思います。自分も2回目だし負けることは一切考えないで、体力も何もなかったけどぶつかり合うことだけを考えていました。

 

-難しい技も簡単そうにこなし、身軽に踊っているような印象がとても強いですが
いやぁ実際はキツいですね(笑)。キツいですけど、自分の持ち味として、難しいことを簡単にこなす意識を持っています。これは昔Toshiki兄ちゃんに「Junは軽く魅せれちゃうよね」みたいなことを言ってもらったことがあって。それを活かせたら沸かせられるな、って気づいてから、キツくてもやっちゃおう、っていう意識はありますね。それがグダろうが、「やった」ってことは残るので、やらないよりはいいかな、と思っています。

Osaka Cypher決勝。高度なスピンと変則的なフロウが特徴だ © Jason Halayko

-普段はどんな練習をしていますか
もちろんネタの練習もやりますけど、世界大会で自分がやって輝けるものをつくろうという意識で練習しています。常に世界のバトルに自分が立っているところをイメージして、その舞台で輝くには何をすればいいか、というところ。ただ凄くてエグくて、じゃなくて、自分の持ち味を活かさないとつくりあげられない部分を常に考えてやっていますね。

 

-そのイメージでいうと、Red Bull BC Oneの存在は
自分の中で必要不可欠なもの、頭から離れないものですね。Red Bull BC Oneのタイトルを目指し続ける、そこは誰にも譲らないです。初めてワールドファイナルの映像を見た時に、何だココ、ヤバいな!って。このステージで、一人で戦うってことは、今後の自分のダンスだけじゃなくて、一人の人間としても独り立ち出来るんじゃないか、それほど人生を刺激される大会なんじゃないかって思いますね。それからは、ずっと目指しています。

Fukuoka Cypher決勝では、同じ九州のKyohei2と対決。僅差の勝負をモノにした。 © Jason Halayko

-ダンスを始めたきっかけは
小学校の時、友達の誘いで始めたのがきっかけです。師匠として、最初に自分にダンスを伝えてくれたのがToshiki兄ちゃんですね。今日(Fukuoka Cypher)の前も「お前ならいけるから、出しきれば絶対優勝できる」って連絡が来ていました。優勝が決まって、こみ上げてくるものがあって、本当に嬉しかったですね。
自分の家族は父親を亡くしていて、3人兄弟で兄と姉がいるんですけど、やっぱり家族の支えも本当に嬉しいですね。遠征にかかる費用を出してくれたり、いつも自分の動画をYouTubeで見てくれていたり(笑)。

優勝したときはToshiki兄ちゃんやTaisuke兄ちゃん、家族、全員の顔がバーっと出てきて、みんなへの感謝が本当にこみ上げてきてしまいました。 

 

-ブレイキンの何が好きで、どうしてブレイキンを続けていると思いますか
絶対に誰もやらないことが詰まっているからこそ、求めちゃうんじゃないかなって思います。ブレイキンに留まらず、人がやっていないこと、誰もやったことがないことに興味があるんですよね。それをやることで、人として成り立つし、存在感も出て行く。自分の人生も輝けるんじゃないか、って。

ダンスはそれが見つけられるし、求め続けられるもの。自分の中では、本当に宝石箱みたいなものですね。

他の人からは、色んなジャンルを学んでみたり、違うリズムを織り交ぜたりしたほうがいいよって何回も言われているんですけど、自分の中では8年間ずっとブレイキンをやってきた。「ダンス」として見るんだったら、自分はまだまだ伝わりが欠けているんだろうな、というのは理解していますし、他の踊りをやりたい気持ちも正直あります。

それでも、ずっとブレイキンしか選ばなかった自分があったからこそ、こういう活躍に結びついたところもある。他のジャンルに行ってみたりするのは、悩んだときに支えにすればいいかな、っていう気持ちはありますね。自分は、好きなモノを追い求めて集中したいタイプ。今したいことは、ブレイキンのスペシャリストになること。気が向くまでは、今後もしばらくはブレイキンに集中しようかなって思います。

 

- あらためて、Red Bull BC One Japan Cypherへ向けては
何より、目立ってこそ、カマしてこそ、の舞台。自分が求めてきたものはそれなので、誰よりも強い気持ちで、誰よりも魂を込めてやること。そういう自分を常に想像しているので、それを名古屋で表現できればいいかなと思います。

目指してきたものは、Japan Cypherで優勝して、日本代表としてアジアに行くこと。それが色んな人に刺激を与えていければ、自分の為にもなって、自分のブレイキンも、もっと成長出来るんじゃなかと思います。絶対に取りに行こうと思っています。

 


Jun

長崎県佐世保市出身・在住。
現在は東京の通信制高校に通う18歳。
ダンス歴は小3から、約9年。
同じ10代の仲間と組むGood Foot Crewの一員。同じGood Foot Crewからは、B-GIRLのAmiがワイルドカード選出でRed Bull BC One Japan Cypher 2015に出場予定。同郷のB-BOY 、TaisukeやToshikiは「兄ちゃん」と慕う兄貴的存在。
細い線からは想像出来ないほどダイナミックなスピンやフロウを次々と軽くこなし、そのポテンシャルの高さを今年の大阪、福岡で存分に見せつけた。18歳とは思えない卓越したマインドで、Japan Cypherのタイトルを狙いに行く。

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