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全世界で1億5,500万台を売り上げたPlayStation 2は、世界最大の成功を収めた家庭用ゲーム機だ。そして、当然ながらこのような商業的成功によって大量の対応タイトルがリリースされることになり、その数は実に3,800本以上を誇っている。
よって、その中からたった10本の秀作を選ぶ作業は想像以上に大変だったが、我々は不可能を可能にすべく果敢に取り組んだ。今回はPS2全盛期にリリースされた、他の家庭用ゲーム機の独占タイトルを含めた中でもベストゲームと呼べる珠玉の10本を紹介する。
1:『グラディウスV』
Konamiの『グラディウス』シリーズは初代PlayStationがこの世に登場するかなり前から存在していたが、PS2時代は当時の勢いが失われており、時代遅れとされていた。言ってしまえば、横スクロールシューティングというジャンルそのものの人気がなかったのだ。
そこで、Konamiはこの歴史あるシリーズの新作の開発を『レイディアントシルバーガン』や『斑鳩』などの開発で知られる日本が誇るシューティングゲームデベロッパー、トレジャーの手に委ねたのだが、その結果として生み出された『グラディウスV』は彼らの過去の名作群に負けず劣らずの素晴らしい内容になった。『グラディウスV』は『グラディウス』シリーズ最高の1本であり、おそらくは最も完成された横スクロールシューティングの1本でもある。美しい2.5Dのグラフィックスはもちろん、『ファイナルファンタジー』シリーズで知られる崎元仁による最高のサウンドトラックも備わっている。
2:『グランツーリスモ4』
『グランツーリスモ』シリーズは初代PlayStationでリリースされた第1作から世界中のゲーマーを驚かせているレーシングシミュレーターだが、第4作『グランツーリスモ4』は、後継機PS3のリリースが目前に迫っていたPS2時代後期の2004年にリリースされた。
このタイミングでのリリースを回避し、よりパワフルなPS3でリリースした方が良いのではないかという意見もあったはずだが、SonyとデベロッパーのPolyphony Digitalは、PS2は販売台数が多いため、商業的成功を収める可能性が高いと踏んでリリース。その読みが見事に当たった。
『グランツーリスモ4』はPS2後期のリリースながら、収録車数700台・収録コース数50以上を誇っており、更にはリアリティを徹底的に追求するために多額の予算が投じられた最先端のグラフィックスと物理エンジンも備えていた(ダメージ表現はまだ実現されていなかったが)。
3:『グランド・セフト・オート:サンアンドレアス』
『GTA』シリーズを今のような世界的ビッグタイトルに押し上げたのは『GTA III』とされているが、このシリーズをネクストレベルに押し上げたのは『GTA III』の3作目に相当する『サンアンドレアス』で、プレイヤーは広大な世界を車に乗って走り回ったり、NPCと自由に会話をしたりできた。
全世界で2,700万本を売り上げた『サンアンドレアス』は、PS2史上最多売上本数を誇る1本だ。『GTA』シリーズは『サンアンドレアス』以降も進化を続けているが、『サンアンドレアス』は今でもビデオゲーム史に残る最高の1本、そして『GTA』シリーズを代表する1本として高く評価されている。
4:『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』
『METAL GEAR』シリーズのPS2デビューは『METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY』だったが、この作品の奇妙なストーリーに疎外感を感じるファンも多かった。よって、その次にリリースされたこの作品は、シリーズのある種のリブート的位置づけとなった。
『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』では、プレイヤーはソリッドスネークの元となるオリジナル(ネイキッド)スネークとして1960年代のロシアのジャングルを走り回ることになるが、カムフラージュシステムが用意されており、ステルスアクションが一層面白くなっていた。しかし、このゲーム最大の特徴はカットシーンで、その中のいくつかは『METAL GEAR』シリーズ史上最高の内容を誇っている。
こうして『METAL GEAR』シリーズ最高傑作(当時)として高く評価された『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』は、機能などが追加された拡張版『METAL GEAR SOLID 3 Subsistence』もリリースされ、更には『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER 3D』として3DSにも移植された。
5:『ICO』
「ビデオゲームはアートか否か」というディベートでイエス側に回った場合は、『ICO』を持ち出せば勝利できる。のちに同レベルの素晴らしさを誇る『ワンダと巨像』をPS2で、そして『人喰いの大鷲トリコ』をPS4でリリースすることになる上田文人によって生み出された『ICO』は、ビデオゲーム史上に残る美しいミニマリズムが打ち出されているゲームだ。
角が生えてしまい村から追いやられて古城に閉じ込められてしまった少年が、ミステリアスな少女と出会うことからこのゲームはスタートする。手を繋ぐだけでほとんど会話がないまま、プレイヤーは少年を操作して影のような敵を回避したり、パズルを解いたりしながら少女と一緒に城からの脱出を目指す。世界各地で「マスターピース」と高く評価されることが多い『ICO』は、PS2時代のタイトルに興味を持っているプレイヤーはもちろん、あらゆるプレイヤーがプレイすべきマストタイトルだ。
6:『プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂』
ファミコン時代のカルトクラシック『カラテカ』を手掛けたことでも知られるJordan Mechnerが開発したオリジナルの『プリンス・オブ・ペルシャ』は人間の動きを忠実に再現した独特のヌルヌル感から、プラットフォーマーの金字塔として高く評価されたが、2003年にリリースされたこのリブート版は技術的な優秀さの代わりに、驚くほどの奥深さとプレイアビリティを用意した3Dアドベンチャーの名作だ。
『プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂』の中心に位置しているのが、プレイヤーが時を巻き戻すことを可能にするアイテム “時間のダガー” で、このゲームではちょっとした段差から落ちても死ぬことはない。“時間のダガー” を使用すればミスをする直前まで戻れるからだ。このシステムは、レーシングゲームを含む数多くのゲームに採用されてきたものだが、一般大衆に広めたのは『プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂』だった。そして、このシステムがあるからこそ、このゲームは今でも十分楽しめる内容を誇っている。
7:『オーディンスフィア』
PS2時代最後期にリリースされた『オーディンスフィア』は手描き風2Dグラフィックスと分岐の多い充実したストーリーが特徴で、プレイヤーは独自の背景と目的を持った複数の主人公を切り替えながらゲームプレイを進めていくことになる。
横スクロールアクションにRPGのシステムを組み合わせた『オーディンスフィア』は2007年のリリースと同時に、その美しいプレゼンテーションと豪華絢爛なサウンドトラック(崎元仁)により世界各国から高く評価された。尚、オリジナルのいくつかの問題点を修正したPS3・PS4・PS Vita版のリメイク版『オーディンスフィア レイヴスラシル』が2016年にリリースされている。どちらをプレイしても、素晴らしいグラフィックスに魅了されるはずだ。
8:『ファイナルファンタジーXII』
PlayStationファミリーはスクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジー』と長期の蜜月関係にあり、PS2時代では、2001年にリリースされた『ファイナルファンタジーX』が最大の話題作として多くのプレイヤーの記憶に残っているだろう。しかし、PS2時代最高の『ファイナルファンタジー』シリーズは、『ファイナルファンタジーXII』だ。
『ファイナルファンタジーXII』がリリースされた2006年頃、スクウェア・エニックスの開発チームはPS2の性能を完全に把握していた。その結果、このゲームは完全に新しくなったバトルシステムや広大なオープンワールドなどの様々なイノベーションが盛り込まれた超大作RPGになった。リマスター版が2016年7月にPS4でリリースされる予定だ。
9:『Devil May Cry 3』
最高のアクションが楽しめた第1作、そしてやや残念な内容に終わった第2作に続いてリリースされた『Devil May Cry 3』は素晴らしい1本となった。若きダンテの冒険譚が描かれているこの作品は、お馴染みのデビルトリガーはもちろん、新たに4種類の “スタイル” も追加されており、様々なスタイリッシュアクションが楽しめるようになっている。
派手な音楽とスタイリッシュアクションにフォーカスしている『Devil May Cry 3』は耳と目を飽きさせないゲームだが、戦闘は非常にタイトに仕上がっており、リプレイバリューも高い。強烈なコンボを繰り出した時の爽快感は特筆ものだ。尚、キャラクターと難易度が追加されたリマスター版が2006年にリリースされたが、2008年にPS3とXbox 360でリリースされた正規続編は同レベルの成功を収められなかった。
10:『バーンアウト3 テイクダウン』
Criterionが開発したド派手なドライビングゲーム『バーンアウト』シリーズの第1作と第2作は大きな話題となったが、『バーンアウト』シリーズのフォーミュラを固めたのはこの第3作だった。新たにEA傘下となったCriterionが、高額の予算に加え、プロミュージシャンによる最高のサウンドトラックと共に生み出した『バーンアウト3 テイクダウン』は、前2作を遥かに凌ぐ洗練さを誇っている。
また、新しい「テイクダウン」システムにより、最高のスローモーションクラッシュが実現されているため、ハイスピードチェイスがより一層楽しめるようになった。