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海外でも人気のセガサターンクラシック 10本
誰にでも栄光の瞬間は訪れる。海外で今も高い人気を誇るセガサターンクラシックを10本紹介しよう。
Written by Damien McFerran
公開日:
 
辛酸をなめ続けたが秀作も多いセガサターン

『AZEL - パンツァードラグーン RPG -』

『パンツァードラグーン』と『パンツァードラグーン ツヴァイ』は共に名作で、今回のリストに入っていてもおかしくないクオリティだが、年と共に評価を高めているのがこの3作目だ。シリーズの特徴だったシューティング要素を排除してRPGへ切り替えた作品だったことを考えると、この高評価はなんとも皮肉だ。CD-ROM4枚組という『ファイナルファンタジー』シリーズもビックリの壮大なストーリーが詰まっている『AZEL - パンツァードラグーン RPG -』は、そのストーリーはもちろん、リアルタイムバトルとターン制バトルを組み合わせたバトルシステムも評価が高く、今でもRPGのクラシックのひとつに数えられている。日本国外ではセガサターン時代最後期作品だったことから出荷本数が少なく、クオリティの高さと相まって現在はコレクターズアイテムとして高値で取引されている。

『レイディアントシルバーガン』

日本だけでリリースされた『レイディアントシルバーガン』はシューティングゲーム最高峰に位置する1本だ。『ガンスターヒーローズ』や『ASTRO BOY・鉄腕アトム - アトムハートの秘密 -』などの開発で知られるトレジャーが手掛けたこの2Dと3Dをミックスした縦スクロールシューティングは、セガサターンでは不可能と思われていた最高のスペクタクルを提供してくれる。ゲームスタート時点から豊富な種類の武器が与えられているため、どの武器をどこで使うのがベストなのかを見極めていく楽しさがあり、また、スコアにRPGスタイルのレベルアップシステムが組み込まれているため、スコアを稼いで武器をパワーアップさせる面白さもある。このゲームの真の魅力を知るためにはセガサターン版をプレイする必要がある(尚、セガサターン版はレアなので、ある程度の資金も必要になる)が、高額を払うつもりはないという人は、2011年にリリースされたXbox Live Arcade版をプレイしよう。

『シャイニング・フォースIII』

任天堂の『ファイアーエムブレム』シリーズへのSEGAからの回答だったこのシリーズが内容にふさわしい高評価を得ることはなかった。セガサターンでリリースされたこの3作目は実に素晴らしいゲームであり、当時評価されなかったのは非常に残念だ。グリッドベースのストラテジーゲームに、奥深いストーリー、そして能力を変更できるレベルアップシステムを備えたキャラクター陣を加えたこの作品を手頃な値段で手に入れることができれば、数ヶ月はゲーミングライフが充実するはずだ。『シャイニング・フォースIII』は海外ではセガサターン最後期にリリースされたため非常にレアだが、この作品(日本版の『シナリオ1 王都の巨神』)は3部作の最初の1本に相当し、他の2作品は海外ではリリースされなかったため、海外プレイヤーはこのゲームをせっかく手に入れてもやるせない気持ちを味わうだろう。シナリオ2とシナリオ3も楽しみたい人は日本版をプレイするしかない。

『バーニングレンジャー』

火災と戦う人たちをテーマにしたビデオゲームの数は少ないが、どれも非常に高いクオリティを誇っている。その中の1本に含まれる『バーニングレンジャー』は近未来の消防隊員を主人公にしたゲームで、セガサターン史上最高の3Dゲームエンジンが採用されている。このゲームは、火災事故が発生した建物内を探索し、閉じ込められている一般人を救出することが主な目的だが、その美しいグラフィックスと全体的なプレゼンテーションの素晴らしさはまさにクラシックと呼べるもので、セガサターンのアナログコントローラーの操作も最高だ。『バーニングレンジャー』は海外でもリリースされたが、最近は非常にレアな1本として扱われているため、ある程度の出費は覚悟しなければならない。音楽CDも付属している日本版は比較的安価で手に入れることができるが、このゲームはセリフを頼りに進めなければならないため、日本語が不得意な人は海外版をプレイすべきだろう。

『NiGHTS into dreams…』

セガサターンには『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』シリーズの正規タイトルが存在しない(オムニバス作品の『ソニック ジャム』は含めるべきではない)が、その代わりとして『NiGHTS into dreams…』がリリースされた。この作品は『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』シリーズより上だと評価しているファンがいるほど素晴らしい。ソニックチームが開発し、セガサターンのアナログコントローラー対応(同梱されていた)としてリリースされたこの作品は、基本的には空中を浮遊するゲームで、ソニックのようなプラットフォーマーとは異なるプレイスタイルだが、美しいグラフィックスと最高のサウンドトラックは『ソニック』シリーズやSEGAファンを喜ばせるクオリティを誇っている。のちにWiiで続編『ナイツ ~星降る夜の物語~』がリリースされ、これはこれで素晴らしい作品だったが、オリジナルのクオリティには届かなかった。

『シャイニング・ザ・ホーリィアーク』

『シャイニング・フォース』と世界観を共有する『シャイニング・ザ・ホーリィアーク』は、メガドライブでリリースされた『シャイニング』シリーズの第1作、『シャイニング&ザ・ダクネス』の続編に相当する。ファーストパーソン視点で進行するこのゲームには、ランダムエンカウントやターン制バトル、村や町に住む大量のNPCなどのRPG要素が詰まっている。サウンドトラックとグラフィックスがこのゲームの全体的なプレゼンテーションを大きく高めているが、プレイヤーが何週間もこのゲームをプレイすることになる要因は、長大で魅力的なクエストだ。海外版はかなり高額で取引されているが、プレイする価値は十分にある。

『X-MEN vs. STREET FIGHTER』

CapcomはPlayStationにとって重要なデベロッパーだったが、彼らはSEGAにも多くの愛情を注いでおり、セガサターンで数多くの2D対戦格闘ゲームをリリースしていた。その中で最も素晴らしい作品と言えるのが、セガサターン初の4MB拡張RAMを同梱した『X-MEN vs. STREET FIGHTER』だ。4MB拡張RAMにより、Capcomはアーケード版とほとんど変わらないアニメーションの再現とロード時間の短縮が可能になった。尚、PlayStation版はアニメーションが大幅に削除されており、このゲームの特徴だったタッグシステムも削除されている。海外版のリリースも当初予定されていたが、最終的に流れてしまったため、海外プレイヤーは日本版をプレイするしかないが、幸運なことに比較的安価で手に入れることができる。

『ガーディアンヒーローズ』

『ガーディアンヒーローズ』は一見しただけでは良くある横スクロールアクションゲームに思えるが、実は一般的なRPGに引けを取らない奥深さを備えている。プレイアブルキャラクター陣にそれぞれ異なった能力が備わっているため、プレイヤーは魔法や剣を駆使した多種多様な攻撃が楽しめるが、このゲームの最大の魅力は、骸骨の戦士、アンデッドヒーロー(不死英雄戦士)だ。AI操作のこの味方キャラクターに命令を出すと、敵キャラクターが大挙する集団戦や、ステージ最後のボス戦などで力を貸してくれる。尚、このゲームは分岐が多いためリプレイバリューが高く、また、敵キャラクターを使用できるVSモードもやりこみ要素が多く、驚くほど面白い。『ガーディアンヒーローズ』はセガサターン初期にリリースされたため海外版も存在するが、美しいリメイク版『ガーディアンヒーローズHD』がXbox Live Arcedeで配信されているので、まずはこちらを試してみるのが良いだろう。

『プリンセスクラウン』

比較的無名のこのタイトルは、今回のリストに挙がっている他のタイトルよりも知名度が低いが、プレイする価値は十分にある。『オーディンスフィア』や『ドラゴンズクラウン』の開発で知られる神谷盛治が手がけたことを考慮すれば、マストな1本と言えるだろう。セガサターン史上最高クラスの2Dグラフィックスと広大なアクションRPGワールドを誇る『プリンセスクラウン』は、クラフト、レベルアップ、サイドクエスト、ユニークなNPCなどの要素が、分岐が多く自由度の高い世界の中にふんだんに詰め込まれている点が特徴だ。何よりもクールなのは、リアルタイムバトルシステムで、『ストリートファイター』シリーズのようなガードや回避、必殺技など、格闘ゲーム的な要素も盛り込まれている。セガサターン中後期の作品だったため海外ではリリースされなかったが、攻略ガイドが手元にあれば、日本語が分からなくてもクリア可能だ。尚、セガサターン版よりも弱冠安価で手に入れることができるPSP版も存在する。

『ビクトリーゴール ワールドワイド エディション』

スポーツゲームの多くがPlayStation独占でリリースされたため、セガサターンの秀作スポーツゲームの本数は少ないが、SEGA独自のスポーツゲームが優秀だったため、特に大きな問題にはならなかった。その中の1本、『ビクトリーゴール ワールドワイド エディション』は、3Dグラフィックス、大量のオプション、そして最も奥深く、最もリアルなサッカー表現(少なくとも1990年代において)を誇っており、PlayStationのどのサッカーゲームよりも素晴らしかった。当時のEAの『FIFA』シリーズはサウンドトラックこそ最高だったが、このゲームからは完全に遅れを取っていたため、PlayStationファンに囲まれるたびに辛い思いをしてきたSEGAファンに笑顔をもたらす1本になった。