『FIFA 17』のオールド・トラッフォード

『FIFA 18』に必要な18の修正点

『FIFA 17』がリリースされたばかりだが、我々はすでに来シーズンに目を向けている。

『FIFA 18』に必要な18の修正点とは?
『FIFA 18』に必要な18の修正点とは?© EA Sports

『FIFA 17』は素晴らしいサッカーゲームだ。その点について否定するつもりは一切ない。しかし、改良できる余地はまだある。「最高のサッカーゲーム」の称号を獲得すべく『ウイイレ 2017』が素晴らしい進化を遂げて背後に迫っている今、EAに休み時間はない。

Ultimate Teamはあらゆるスポーツゲームの中で最高のモードと言えるものだが、来年の新作までにEA Sportsが取り組むべき問題は沢山ある。そこで今回は、世界最大のサッカーゲームの新作に必要な18の修正点を挙げてみた。その中には長年の課題もあれば、新しい問題もあるのだが、とにもかくにも読み進めてもらいたい。

1:観客

たいした問題ではないように思えるかも知れないが、本格的な雰囲気を楽しもうとしているのに同じ動きを繰り返している観客を見てしまうと、一気に熱が冷めてしまう。『FIFA 17』はFrostbite(DICEのゲームエンジン。『バトルフィールド』や『ミラーズエッジ カタリスト』などに使用されている)を使用しているので、素晴らしいグラフィックスが実現できるはずだ。来年はよりディテールの細かい様々な動きをする観客が見たいものだが、それよりもまずは解像度が低く見えるルックスをなんとかしてもらいたい。

マルコ・ロイス
マルコ・ロイス© EA Sports

2:女子サッカー

『FIFA 16』の女子サッカー導入は素晴らしかったが、『FIFA 17』はそこに何の変更も加えられていない。むしろ、ゲームの中に隠されているかのようで、キックオフからリーグ選択で女子サッカーを選択し、そのあとでチームを選択しなければ、女子サッカーはプレイできない。クラブも何も存在しないのだ。女子サッカーは米国を中心に多大な人気を誇っているので、この仕様は非常に残念だ。

3:PK

『FIFA 17』のPKは完全に新しくなっている。正直に言って、その第一印象はかなり悪かったのだが、それには理由がある。『FIFA 17』のPKはゴールの隅に蹴り込むのがかなり難しく、自分の蹴りたい方向を示すインディケーターが隠される対戦モードではより一層難しい。蹴る方向をコントロールできるのは素晴らしいアイディアで、上手くやれば隅に蹴り込めるのも良いのだが、もう少し修正を加える必要がある。

『FIFA 17』のオールド・トラッフォード
『FIFA 17』のオールド・トラッフォード© EA Sports

4:実況

『FIFA』シリーズは実況の素晴らしさ(英語版のアラン・スミスとマーティン・テイラーのコンビ)に定評があったのだが、『FIFA 17』の実況はどうもおかしい。監督キャリアモードで、マンチェスター・シティを選択していた我々は、「ペップ・グアルディオラが必要ですね」というセリフを一度ならず二度も同じ試合で聞くことになった。これはパッチで修正できるシンプルな問題なのかも知れないが、新監督としての生活を楽しんでいる最中にこんなセリフは聞きたくない。

5:各選手の特徴

『FIFA』シリーズは選手数が多いため難しいとは思うが、『FIFA』が『ウイイレ』に大きく出遅れているのが、各選手の特徴だ。『ウイイレ』シリーズのアグエロは実にアグエロらしく、特徴的な選手にはすべて「らしさ」が備わっている。『FIFA』の選手にもある程度は備わっているのだが、『ウイイレ』ほどではない。彼らが長年をかけて、トップ選手とそうではない選手の差を生み出そうと努力を続けているのは知っているが、もっと改良できるはずだ。

6:グラフィックスのバグ

Frostbiteに切り替えたことによる成長痛で終わってくれることを祈るばかりだが、『FIFA 17』では主審が突然イエローカードを出すシーンが何度も目撃されている。現役のマジシャンがドルトムント対アーセナルの主審を務める可能性はゼロではないが、四捨五入すればゼロだ。また、選手たちの手も頭に触れると消えてしまう時が多く、『FIFA 17』はグラフィックスのバグがかなり多い。

7:物理エンジン

ゲームエンジンが新しくなったからという言い訳をするのは嫌いだが、『FIFA 17』ではボールを所有しているにも関わらずファウルを取られてしまうシーンが数多く目撃されている。なぜなのか? それは、ボールが自分から少し離れたため、足を伸ばしてパスをしようとすると、物理エンジンがファウルと判断してしまうからだ。このようなプレーは現実世界ではファウルに取られる可能性がなきにしもあらずだが、『FIFA』シリーズはあくまでビデオゲームであり、楽しくなければ意味がない。『FIFA 17』にはこのような奇妙な物理エンジン系のバグが数多く存在する。

8:The Journeyのキャラクターカスタマイズ

アレックス・ハンターがスーパースターに成長していく姿を追えるThe Journeyは、非常に素晴らしい新ストーリーモードで、見事なストーリーが用意されているが、自分だけのキャラクターでそのストーリーが楽しめれば、没入感はさらに増すだろう。この新モードは基本的にはBe A Proの改良版なので、それは不可能ではないはずだ。唯一の問題は声優をどうするかだが、EAほどの大企業ならキャラクターに合わせて複数の声優を用意するのは特に問題ないのではないだろうか? EAには『マスエフェクト』を参考にしてもらいたい。

アレックス・ハンターとウェイン・ルーニー
アレックス・ハンターとウェイン・ルーニー© EA Sports

9:ゴールセレブレーション

これも『FIFA』シリーズが長年抱えている問題のひとつで、おそらくは個人の好みの問題も関わってくるのだが、ゴールセレブレーションがどうにも間抜けに見えてしまう。どうして全選手が全ゴールセレブレーションをできるようにする必要があるのだろうか? 本格的なサッカーゲームを目指しているのであれば、『ウイイレ』のような選手固有のゴールセレブレーションに限定しても良いはずだ。全選手が同じ動きをするのはどうも間抜けに見えてしまう。特に、全員が死んだ魚のようにピッチに倒れ込むゴールセレブレーションは失笑ものだ。

10:監督の表情

リアルな監督がサイドライン上を動き回る姿を見ることができるのは素晴らしい。そして、EAもそれを理解しており、CK、FK、PKなどプレーが一度切れると、画面上には監督の表情が映し出される。しかし、似ているのは確かなのだが、そっくりではない。選手に比べると、監督の表情はもう少し改良を加える必要がある。監督を登場させたこと自体は素晴らしいが、来年はもっとクールな表情の彼らを見てみたい。

11:CK

『FIFA 17』ではCKも大幅に改良されており、最初は精度が高くなったように感じられる。しかし、しばらくするとコーナーから得点できない回数があまりにも多いことに疑問を感じるようになるはずだ。些細な問題なのかも知れないが、選手をもっと自由に動かせるようになれば、もっと楽しくなるはずだ。

Manchester United’s manager, Jose Mourinho
Manchester United’s manager, Jose Mourinho© EA Sports

12:モード数

EAはThe Journeyを用意することで、自分たちがリスクを負うことや、新しいものへの挑戦を怖がっていないことを示した。それならば、5対5のミニゲームや、リーグに所属していないチームをトップリーグまで導いていくモードがあっても良いはずだ。自分の友人たちと一緒にチームを組んで、共にトップリーグを目指せるようになれば、最高にクールだろう。

13:The Journeyのセリフ数

新しいストーリーモードThe Journeyでは、トップ選手の名前が出てくる。これは最高だ。しかし、それだけで終わってしまうのはもったいない。サポーターとの口論や、監督との口論があっても悪くない。また、リヴァプールのクロップ監督が何回かセリフを担当して、彼との会話が楽しめるようになっても面白いはずだ。我々はEAが来年以降のThe Journeyをさらにエキサイティングなものにしてくれることに期待している。

14:主審

これはどのサッカーゲームにもついて回る問題だ。なぜなら、我々はシミュレーションに偏りすぎたサッカーゲームを望んでいない一方で、アーケードに偏りすぎたサッカーゲームも望んでいないからだ。その結果、我々はファウルではないファウルや、物理エンジンのバグによるファウルなど、主審が起こす些細なミスにいちいち目くじらを立ててしまう。ちなみに、オフサイドが正しく取られない時もある。これは現実世界のサッカーに付きものなのでありがたいが、ビデオゲームとしては問題だ。

15:キャリアモード

『FIFA』シリーズの中核をなしているキャリアモードだが、今年のキャリアモードはどうも新しさが足りない。現時点のキャリアモードは『FIFA 16』のキャリアモードのままのように感じられる。それはそれで問題はなく、むしろ素晴らしいのだが、革新的には感じられない。メニューも、シーズンの進み方もこれまでと同じなので、何か手を加える必要がある。新しくなったと感じられるのは、中長期の目標が設定されている点だ(例:「数年以内にチャンピオンズリーグ出場権を獲得する」など)。これは所属するクラブによって変わってくるのだが、ビッグクラブに所属している場合はこれまでと大差がないと感じてしまう。正しい方向に向かって改良されているのは確かなのだが、もう少し新しさが欲しい。個人的には、いつの日か女子選手としてキャリアモードが楽しめるようになることに期待しているのだが、どうやら実現するのはかなり先になりそうだ。

16:移籍金

ギャレス・ベイルの価値は930万ユーロ以下だが、獲得するには1000万ユーロを用意しなければならない。この仕様は現実的なので感謝すべきなのかも知れないが、このような仕様なのに、110万ユーロの価値の選手に110万ユーロジャストのオファーしか届かないのはいかがなものか? これではまともな経営ができない。『FIFA 17』では移籍金にかなり大きな格差が存在しているように感じられ、どうにも退屈だ。各シーズンの開幕直前は選手の獲得と放出が重要なのだが、現時点では監督キャリアモードのスタート直後にその重要性を感じることはできない。

James Rodriguez contemplating his Career Mode
James Rodriguez contemplating his Career Mode© EA Sports

17:監督キャリアモードのカスタマイズ

EAはキャリアモード全体の見直しをする必要がある。特にアバターのプリセットは悲惨としか言いようがない。モダンなビデオゲームにも関わらず、髪型の選択肢は非常に少なく、ヒゲのスタイルもいじれず、表情も物足りない。自分の写真を使ってゲームに持ち込めるゲームフェイスからはほど遠い状態なのだ。

18:実在する監督としてプレイ

これまで、キャリアモードの様々な問題や実況の問題を指摘してきた我々は、どうしてジョゼ・モウリーニョが登場しているのに、監督キャリアモードで彼としてプレイできないのか? という疑問を持つようになった。たとえば、モウリーニョやクロップとして記者会見を体験できれば最高だろう。『Football Manager』や『ウイイレ』はプレイヤーが監督だという部分を大きく打ち出しているという事実を今一度吟味してもらいたい。EAにはもう一歩踏み込んでもらって、The Journeyとキャリアモードを組み合わせたような、実在する監督としてプレイできるモードを用意してもらいたい。Telltale Gamesの作品群のように、サイドラインからボタンで指示を出したり、判断を下せたりできるようになれば、文句なしのゲームに仕上がるはずだ。

Written by Adam Cook