"7つの丘の街" という別名を持つポルトガル・リスボンを、20インチのホイールを履いた小型のシングルギアバイクで巡るのは楽じゃない。また、西ヨーロッパ最古の都市リスボンは構造がモダンではないので、BMXでの移動はとにかく大変だ。
リスボンを快適に走り回るにはツール・ド・フランスに参戦しているプロロードレーサーのような脚力が必要だという事実は、サスペンションがないBMXで石畳を走り続けることで生じる激しい肘の痛みにかき消されてしまう。
3分
Three Day Metro Pass, Lisbon
BMX travel journey through Lisbon with This Is Ours Ltd.
リスボンを巡った地下鉄3日間の旅を映像でチェックしたあと、下のテキストを読み進めよう。
でも、実は、リスボンの "7つの丘" はBMX向きの素晴らしいスポットをいくつも生み出しており、石畳のクォーターパイプや美しいレール、そしてありとあらゆる種類の階段や斜面、フィーチャーが確認できる。脚を疲れることを気にしなければ、リスボンは丘の数だけスポットを提供してくれる。
脚力をセーブする助けになってくれるのが、素早くてエアコンも完備しているリスボンの地下鉄だ。BMXなら45分かかる丘の上まで、地下鉄に乗ればたった15分で向かえる。しかも、地下鉄に乗ればスポットに挑む前に心と体の両方を少しばかり休ませることもできる。
初めて訪れた都市で地下鉄のチケットを買い、自分が行きたい場所へ向かうのは、リスボンを問わずやや面倒だ。その上、リスボンでは「1車両にバイク2台」というルールに忠実な駅員を回避する必要もある。でも、慣れてしまえばあとは全てがスムーズなので、脚と肘に感謝されるはずだ。
海外でBMXライドを楽しんだ経験がない人にとって、慣れない土地での3日間はあっという間だ。むしろ、時間の短さにストレスさえ感じるだろう。
まず初日は、足りないパーツに気付いたり、時差ぼけに悩まされたり、食材が揃わない料理に振り回されたりしているうちに終わってしまう。
2日目はいつもの調子を取り戻し、全てを倍速に近いスピードで済ませられるけれど、3日目は「今日で最後だ」という焦りが生まれ、翌朝早くに空港へ向かうためのパッキングの時間を確保するための逆算に振り回されてパニックモードになる。
3日間の旅は簡単じゃない。でも、僕たちにはBMXライダー3人の姿を映像に収める使命があった。
今回のBMXトリップには、素晴らしい才能を持つライダー3人が参加してくれた。1人目は、現実よりもビデオゲームに近いスタイルで最も複雑でテクニカルなラインをいとも簡単に生み出してしまうカレッジ・アダムスだ。
2人目は手の指の骨折から復帰したばかりのダン・ペイリーだ。ペイリーは、昼は見事なライディング、夜は最高に美味しくてヘルシーな料理と、僕たちを常に楽しませてくれた。
そして3人目は、BMXランプのキングことクリス・カイルだ。カイルは彼にしかできないライディングでリスボン市内の全てのトランジションをBMXスポットに変えていた。
また、今回はローカルライダーのディオゴ・サントスも参加した。サントスはオリジナリティ溢れるテクニカルなスタイルとスピードを併せ持つライダーで、今回のようなショートトリップには欠かせないストリートに関する知識を授けてくれた。
リスボン市内で一番美味しいパステル ・デ・ナタが食べられる店を知っている人物としても彼は重要だった。おかげで僕たちは好きな時間にありつけた。
パステル・デ・ナタはポルトガルの国民的スイーツで、最高のレシピを知っている人は5人しかいないと言われている。でも、リスボン市内のベーカリーで売られているものはどれも最高だった。リスボンはスイーツを分かっている!
3日間の旅に向かう時はいつも幸運を願っているけれど、今回はその願いが叶った。
最終日、僕たちは大学があるエリアに向かった。このエリアでライディングをして追い出されたという話は山ほど聞いていたけれど、幸運に恵まれた僕たちがセキュリティに呼び止められたのはたった1回だった。しかも僕たちの「撮影許可を取っている」というとっさのウソに騙されてくれた。
このエリアで最高の時間を過ごしていた僕たちは、すでに夕暮れ時になっていたことに気が付いた。次のエリアをスカウティングするには1時間しかなかったけれど、ペイリーが以前そのエリアで素晴らしいレールに出会ったというので急行した。
正直に言って、あそこまでレールが揃っているところは見たことがなかった。長さも幅も角度も全て異なるレールが豊富に用意されていた。
BMXライダーならリスボンはマストだ。BMXライダーじゃない人もスイーツは好きだよね?
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