漆黒の海中をダイビング© Jeff Rotman/Getty Images
ダイビング
世にも奇妙なダイビングスポット ベスト7
人骨だらけの水中洞穴や、漆黒の海中で発光する生き物たち。水面下に潜む奇妙な世界を探ろう。
Written by Brooke Morton
公開日:
人によっては、海の中に少し入るだけでも拒否反応を示してしまう人もいるだろう。しかし、今回紹介する奇妙なダイビングスポットの数々は、チャレンジを何よりも好み、未知の世界で不気味なスリルを感じたい冒険者たちにとっては神経の昂りを抑えきれない最高の場所なのだ。
プンタ・ラグーナ(メキシコ)でのダイビング
プンタ・ラグーナ(メキシコ)でのダイビング

1:人骨だらけの水中洞穴

場所:ユカタン半島(メキシコ)
特徴:ケーブダイビング+考古学
危険度:4
ラス・カラヴェラスのセノーテ(訳注:ユカタン半島で多く見られる石灰岩大地の陥没穴に地下水が溜まってできた天然の井戸または泉。マヤ族にとって貴重な水源だった)になぜ125体もの人骨が沈んでいるのか、その理由はいまだ誰にも解明されてはいない。古代マヤ族にとって、セノーテに広がる大規模な鍾乳洞は精霊の世界へとつながる入り口であり、この地下水に満たされた洞穴はしばしば祭儀のための神聖な場所として使用され、神への祈りが捧げられたという。この水中洞穴までの最大の難関は、約3フィート(90.1cm)しかない入り口をすり抜け、きわめて狭小な空間で誘発される閉所恐怖症と闘わなければならないことだ。
閉所恐怖症と言えば、こちらの地下洞窟探検ビデオも是非 チェックしてもらいたい。
漆黒の海中をダイビング
漆黒の海中をダイビング

2:漆黒のナイトダイビング

場所:コナ(ハワイ)
特徴:奇妙な深海生物たちによる光のショー
危険度:9
ハワイのコナ海岸の沖合に夜の帳が下りる頃、ツアーオペレーターのJack's Diving Lockerはゲストたちを深海の淵まで案内する。彼らは、これを「ブラックウォーター・ダイビング(漆黒のダイビング)」と呼んでいる。ツアー参加者はボートとワイヤーで繋がれ、深さ50フィート(約15m)の夜の海へ潜ってゆく。そこでは、深海5000フィート(約1500m)の世界から浮かび上がってきた小指ほどの大きさの発光生物が無数に群がり、世にも奇妙な光のショーを繰り広げている。
小さな生物たちが体内から光を発する “生物発光” と呼ばれるこの現象は、ドラッグ体験など比べ物にならないほど非現実的な水中体験だ。とはいえ、誰かから見られているような視線の気配を感じたら、速やかに海から出るべきだ。この海域はヨゴレザメが多く生息しており、日没後のこの時間帯は彼らにとって食事の時間にあたるからだ。
海底から立ち上る無数の泡はそこが活火山である証
海底から立ち上る無数の泡はそこが活火山である証

3:海底活火山

場所:マハンゲタン島(インドネシア)
特徴:溶岩と硫黄を含んだ泡の危険な誘惑
危険度:5
溶岩と言っても、火傷をする心配は無用だ。しかし、セレベス海の海底16フィート(約4.8m)に存在するバヌア・ウフ海底火山からは、硫黄を含んだ泡が常時噴出している。その硫黄は海面で嗅ぐと、鼻をつくほどの強烈な匂いを発するが、海底から1300フィート(約396.2m)の高さでそびえるこの火山から自然発生するこの泡に含まれる成分は、海中を通り抜けて大気に触れたとたんに溶解してしまう。
ダム湖底に沈む墓場
ダム湖底に沈む墓場

4:水中墓地という奇景

場所:ジョカシー湖(サウスカロライナ州)
特徴:ホラー映画ファンにはたまらないスリル
危険度:0
水中墓地へダイビングし、南北戦争時代の亡霊たちと遭遇したいなら、ジョカシー湖こそがうってつけの場所だ。1973年にDuke Power社がこの地に水力発電ダムを建設したことで、この墓地は深さ118フィート(約35.9m)の湖底に沈んだ。この墓地は、湖の底に沈む以前には映画『脱出』(訳注:原題『Deliverance』。1972年の米国映画。のちに『エクソシスト2』や『エクスカリバー』で知られるジョージ・ブアマン監督によるアドベンチャーサスペンス作品)のロケ地としても使用されている。
タイタンミサイル格納庫を探索
タイタンミサイル格納庫を探索

5:タイタンミサイル格納庫

場所:ロイヤル・シティ(ワシントン州)
特徴:東西冷戦時代にタイムスリップ
危険度:6
入り口にある『危険:高圧電流』という古びた表示は既に苔が覆い隠そうとしている。東西冷戦時代を象徴するひとつの遺構ともいえそうなこの発射チューブと緊急脱出扉は、地表から110フィート(約33.5m)の深さに存在する。かつてミサイルを格納し、指令センターや職員たちの居住区域などが存在していたこの入り組んだ通路群は、いまや隅々まで水中に沈んでいる。内部には錆び付いた梁材や電線類がそのまま残っており、ダイバーはそれらに絡まないよう細心の注意を払う必要がある。しかし、最も恐ろしいのは、この水中迷路で照明器具を失ってしまうことだ。そのため、ここに潜るダイバーたちはバックアップとして最低でも2個の照明器具を携行する。
ミサイルを見ながらダイビング
ミサイルを見ながらダイビング

6:大量破壊兵器

場所:マディソン親水公園(アラバマ州)
特徴:映画『博士の異常な愛情』にうってつけの舞台
危険度:2
岩石採石場内の湖というロケーションには、何の面白みもない。しかし、そんな平凡な風景のなかで突如として姿を現すのが、湖面から真っすぐに突き出た1962年製のNASAミニットマンミサイルの先端部だ。湖面から突き出した長さは52フィート(約15.8m)にも及ぶ。先端部だけでこの迫力なので、その巨大な全貌を想像すると思わず身震いがしてしまう。これもまた、冷戦時代が残した遺構といえるだろう。
ウミガメ墓場を探索
ウミガメ墓場を探索

7:ウミガメ墓場

場所:シパダン島(マレーシア)
特徴:自然にできた墓場
危険度:6
ウミガメの骨が折り重なるように集まったこの場所は、ウミガメ社会のヒエラルキーや自己犠牲の精神を象徴するものではない。むしろ、この迷路のような海中洞窟に入り込んで出られなくなったウミガメたちの末路ではないかと考えられている(ちなみに、同じ場所でイルカの骨も発見されている)。この海中洞窟の入り口は水深およそ65フィート(約19.8m)の場所に位置している。この中を探索する際は、フィンにまとわりつく泥に対して常時注意を払いたい。さもなくば、このウミガメ墓場の一部となってしまうだろう。