夏… 冬に向けて新しいトリックを学ぶ季節がやって来た!
スノーボードシーンにはひとつ変わらないものがある。それは、革新を積極的に取り入れる姿勢だ。
近年のスロープスタイルのトップライダーたちはとんでもないコントロール能力を備えており、彼らの新しいトリックを生み出すスピードと従来のトリックをレベルアップさせるスピードは、スノーボード史上トップレベルを誇っている。
今回は、そんな彼らが生み出した最高難度の新トリックをいくつかピックアップしてみた。
01
タイラー・コールトン / エルボーカーブ
難易度:イージー
エルボーカーブ(エルボーターン)は、1980年代にヨーロッパのハードライダー、セルジュ・ビッテリーが有名にしたスタイリッシュなヒール / トゥサイドターン、通称ビッテリーターンの直系だ。
近年は、タイラー・コールトンのようなスタイルマスターたちがクリエイティビティと共にこのターンをネクストレベルへ進化させているため、無限に近いバージョンが存在する。
その中のひとつエルボーカーブは、比較的スムースなスロープとエッジコントロール、そして強い体幹があればメイクできるトリックだ。今すぐ試してみよう。
02
アレックス・オーステレン / アンドレヒト
難易度:イージー / ミディアム
ハンドプラントはクールライダー必携のトリックのひとつだ。ルックスもフィーリングも素晴らしいこのトリックはメイクも簡単だ。少なくともボードに両足を固定できないスケートボードよりは簡単にメイクできる。
ノルウェー出身のスタイリッシュライダー、アレックス・オーステレンはスノーボードとスケートボードの両方でハンドプラントをメイクできる。
上を見れば分かる通り、このクラシックなアンドレヒト・ハンドプラントは実にスムースで安定している。
03
ルネ・リンネカンガス / FSボードスライド・BSグラブ
難易度:トリッキー
ルネ・リンネカンガスはフィンランド出身の若手ライダーで、まだ知らない人もいるかも知れないが、彼を目にする機会は今後増えていくはずだ。
今回紹介しているトリックはおそらく考えたことさえないはずだが、彼は現実のものにしており、一度見たら自分もメイクしたいと思うはずだ。ロングレールを備えた広いスノーパークなら、比較的簡単にメイクできるだろう。ルネは危険なストリートでメイクしているが…。
04
マーカス・クリーブランド / バックサイド180°リワインド
難易度:イージー(マーカスにとっては)
リワインドは2017年に話題になったフレッシュなトリックだが、最高難度を誇るトリックのひとつだ。
360°、540°、720°と何でも構わないがとにかくノーマルに回転を入れつつ、最後の最後で逆回転を入れて180° “リワインド” するというのが、このトリックの基本だ。
今回の映像のマーカスはインバートのバックサイド360°をメイクしながら、最後に180°リワインドを入れている。最も簡単な回転を最も難しい形でメイクするトリックだ。
05
ニクラス・マットソン / BSリップスライド・トゥ・フロントフリップ
難易度:ミディアム / ハード
ニクラス・マットソンはライダーにリスペクトされているライダーだ。表彰台に上る回数は少ないかもしれないが、世界で活躍する他のライダーと同レベルの才能とエンターテインメント性を備えている。
つまり、このスウェーデン出身のライダーはいとも簡単にバックサイド1620°をメイクして世間をあっと言わせることができるのだ。
しかし、我々が教えたいのは、この少しふざけているが高いスキルが求められるバックサイドリップスライドからのフロントフリップだ。
06
トルゲイル・バーグレム / スイッチBS540°レイトメソッド
難易度:見た目よりハード
ノルウェーが生んだスノーゴッド、トルゲイル・バーグレムは、トリプルコークをメイクすれば表彰台に上がれるかもしれないが、リスペクトを得るにはスタイルとクリエイティビティが必要だということを良く知っている。
このバターのように滑らかなスイッチBS540°から遅めにメソッドを入れるトリックは、スノーボード史上最もスタイリッシュなトリックかもしれない。
07
ニクラス・マットソン / BSダブルコーク1080°リワインド
難易度:クレイジーハード
バックサイド360°リワインドが話題になったのは2017年10月の話だ。スウェーデンが誇るクリエイティビティの天才ニクラス・マットソンはこのトリッキーなトリックを2018年4月にネクストレベルへ引き上げた。
彼はなんとBSダブルコーク1080°リワインドをメイクしたのだ。すでに多くのライダーが取り組んでいるので、早めに練習を積んだ方が良いだろう。
08
マーク・マクモリス / BSダブルコーク1170°(レールテイクオフ)
難易度:スーパーハード
これは “夢の中でメイクする” 類いのトリックだ。マーク・マクモリスはこのクレイジーなトリックをいとも簡単にメイクして、怪我に悩まされたシーズンを過去へ追いやった。
このトリックをどう呼べば良いのか分からないが、基本的にはレールからテイクオフしてバックサイドダブルコーク1170°をメイクするトリックだ。