Gaming
ゲーム
ALFの”ぷよぷよマスターへの道” - 6連鎖目 ぷよぷよ講座 基礎編2 始まりの不定形
第6回となる今回は、ぷよぷよ講座『基礎編2』。現在主流となっている代表的な不定形の中でも特別扱いされている、「GTR」という連鎖を紹介したいと思います!
レッドブルファンのみなさんこんにちは!
ぷよぷよコラム担当、ALFです。
さて今回は、階段積み、鍵積みに続き、予告していた”三種の神器”の一つ。
現在主流となっている代表的な不定形の中でも特別扱いされている、「GTR」という連鎖を紹介したいと思います!
不定形ってなんぞや?って方は、前回コラムの「基礎編1」をご参照頂ければ。
GTRって聞いて、みなさん何を思い浮かべますか?
...スカイライン!
この答えが一番多いんですが違います。
僕も大好きな日産の人気モデルですが、それ車ですし、そもそもぷよとは全然関係ないですからね。
...グレートティーチャー鬼塚!
僕も大好きな作品ですが、それ漫画ですし、そもそも「GTO」ですよね。
誰ですか。
GTA(グレートティーチャーアルフ)とかちょっと上手いこと言ったの?
茶番はこのぐらいにして掘り下げていきましょう(笑)
思う所があって、今回から講座内容に関しては攻略本などの解説口調を意識して行いますね。
では、教科書47ページを開いて下さい!
---連鎖創世記
1995~1996年。
アーケード版ぷよぷよ通が稼働してまだ間もなき時代。
この頃は、「発火催促」や「凝視(ぎょうし)」といった現在ではぷよぷよ中級者でも当たり前のように使っている戦術はおろか、定型・不定形という技術の概念もほとんど存在していなかった。
そもそも、”連鎖を組む”という技術自体がまだまだ未発達だったのだ。
トッププレイヤーの間でも、安定して大連鎖を狙いやすい定型の「階段積み」や「カギ積み」が最強とされ、大流行していた。
なぜなら、公式の全国大会で”初代名人”の座を獲り、最強の称号を欲しいままにしていた「ナミキのヒゲぷよまん」氏を筆頭に、
第一回 全日本ぷよマスターズ大会優勝者の「高橋(健)」氏。
第二回 全日本ぷよマスターズ大会優勝者の「電気街アルル」氏。
ばよえ~んツアー'96優勝者の「ぷよ松」氏、
エキシビションマッチで無敗を誇った”グランドマスター”、「阿部シェゾ男」氏らがこぞって定型を使い大会を総ナメ。
まさに一世を風靡(ふうび)していたからだ。
そんな”連鎖創世記”に、岐阜県で一人異彩を放っていた連鎖使いがいた。
男の名は、岐阜のタナカッチ。
当時流行していた『ヴァンパイアセイバー』という格闘ゲームで「サスカッチ」というキャラを使い、地元のゲーセンで敗者の山を築いていたのがリングネームの由来だという。
高い実力を持ち、地理的に近かったことから、くまちょむやkamestryといった名古屋勢とも頻繁に交流があった模様。
彼らの証言によると、彼はこの時代にスーパーファミコン版『マリオカート』のタイムアタックにおいて、「レインボーロード」という最難関コースで1分26秒台前半(非公式記録)を録画アリで叩き出し、マリオカートをやり込んでいたぷよらーの間で、そのタイムが日本一ではないかと伝説になっていた逸話もある。
みんなでネット上を探したがこれを超える記録はどこにも無く、当時は周りの上級者でも1分28秒台前半ぐらいが関の山だった。
余談になるが、現在は独自に記録を集計しているコアなファンが集うサイトが複数あり、世界記録は1'23"68まで伸びているらしい。
タナカッチ氏と旧知の仲で、今でも活躍する全国有数の古豪の一人、北陸の「白い悪魔」氏によれば、GTRの名付け親は本人ではなく、連鎖を使いこなす内に他の常連からそう呼ばれるようになり、いつしか全国的に定着していったもののようだ。
そう、GTRとは「岐阜タナカッチ連鎖」の略称なのである。(バーン!!)
---汎用性No.1 GTR
それから十数年。
命名した常連が元々意図していたものかどうかはここでは置いといて、
現在では、パーツ部分のみを指して「(先折り返し)GTR」と呼称されるのが一般に浸透している。
GTRはその使い勝手の良さから、初級者~上級者まで多くのぷよらーが”最も得意な連鎖”として位置付ける不定形の一種になっている。
どの対戦動画を見ても必ず現れる積み方で、定番の一つとして圧倒的シェア率を誇っている。
なぜなのか。
まず第一に、不定形の中では比較的シンプルな造りであること。
基本形を完成させるまでの手順が分かりやすく、連鎖を伸ばしやすいことが挙げられるだろう。
例えば、開幕直後に「赤、赤」や「黄、黄」などのゾロ目ぷよ、あるいは「赤、黄」、「赤、黄」などのぷよの組み合わせが連続で落ちてきたとしよう。
最初にこの素材を1、2列目に横に敷いて、2個ぷよでサンドしてやるだけ。
たったこれだけで、GTRのベースを仕組むことが可能なのである。
あとは導火線(連鎖の発火点)を確保しつつ、後ろの部分を作っていくだけ。
↓
緑で3連鎖に。
↓
青、黄の順で消える5連鎖が完成!
そしてこの”後ろの部分”は、実はいくらでも応用が利いてしまう。
定型の階段積みやカギ積みのように、必ずしも決まった完成形を目指して組んでいかなくてもいいからだ。
この柔軟さは不定形を使う上で最大のメリットでもある。
さっそく、気になる派生形をズラズラと並べて紹介しよう。
上の例は良く使われる形の一部で、氷山の一角に過ぎない。
この拡張性の高さこそ、GTRの強みであり魅力なのだ。
さらに、特長の一つとして、連鎖尾(れんさび)も入れやすい利点もある。
「連鎖尾」とは、土台連鎖が終わった後に落ちて来たぷよを使い、連鎖を後ろ側に接続・拡張していく高等技術。
まるで尾のように消えていく様から名付けられた。
詳細は「応用編」で解説予定。
---番外編エピソード
GTRは海を渡って海外でも独自の発展を遂げていた。
2007年には、韓国ぷよらー最強の一角とされていた「LWTD_Kor」氏が、ぷよぷよ「日韓戦」やエキシビションマッチで、日本を代表するプレイヤーと白熱した勝負を繰り広げた。
象徴的だったのは、あらゆるバリエーションの不定形を自在に使いこなす日本のトッププレイヤーに対し、彼が連鎖尾重視の”GTR一本”で戦ったことである。
ぷよ対戦の習熟度や全体レベルでは、発祥の地である日本勢が優勢で彼らもそれをよく理解していた。
そこで、韓国勢を率いる彼はあえて戦法を一つに絞り、そこに活路を見出したのだ。
その特化したプレイスタイルは日本でも多くのギャラリーを魅了し、「GTR教」という用語が生まれるほどの勢いで、彼のぷよを真似る初・中級プレイヤーが相次いだ。
この逸話は、GTRの有用性を改めて物語っているものであると言えよう。
...はい、みなさん教科書を閉じて下さい。
終業のチャイムが鳴ったので今回の講座はここまで。
最後に、私が実際に組んだGTRのお手本(サンプル)をお見せして終わりにしたいと思います。
今回は『ぷよぷよ!!』の「とことんれんしゅう」モードに搭載されている「巻き戻し機能」を有効活用してみました。
向こう正面のスクリーンをご覧下さい。
いかがだったでしょうか。
GTRまで覚えればあなたは立派な連鎖使い!
ドヤ顔でぷよぷよのGTRを乗りこなし、華麗にドリフト(連鎖)を決めて友達をビックリさせてやりましょう。
そうそう。
アーケード版『ぷよぷよ!!クエスト アーケード』のロケテストが3月27日~4月7日までの期間限定で開催されましたね!
パズルゲームとカードゲームとRPGが融合したようなゲーム性。
どれか一つでもピンと来たらやるっきゃない!
ってことで早速「横浜トレッサ」へ足を運んでみましたが、これがまた想像してた以上に面白い。
まだ色々と調整中なので稼働日は未定とのことですが、
ぷよ通対戦会として僕らが本拠地として活動している「横浜サントロペ」では早くも筐体の導入を前向きに検討してくださっているそうな。(店長さん情報早!)
しかも、iPhone/iPad/iPodTouchでプレイ出来るiOS版『ぷよぷよ!!クエスト』のプロジェクトも同時進行中だとか。
こちらは春に始動予定で、すでにプレゼント付きの「事前登録」が始まっている。
両方とも無料で気軽にプレイ出来るという特徴を持つ。
同タイトルの二つの作品をどう連動させていくのか個人的にも非常に興味深い所。
いやはや、今後の展開から目が離せませんね。
セガさん期待してます!
そんな感じで「基礎編2」はGTR特集でした。また次回、お会いしましょう。
See you!
【次回予告】
華麗に飛び交う連鎖のイリュージョン。ぷよぷよマジックには”種も仕掛け”もございます。
「基礎編3」では、連鎖の仕組みをネタばらししていく予定。
-----
ぷよぷよの最新情報はここでチェック!
SEGA公式「ぷよぷよ!!」サイト(3DS/DS/Wii/PSP) http://puyo.sega.jp/puyopuyo!!
SEGA公式 セガストア http://ebten.jp/sega
最新作の廉価版「ぷよぷよ!!スペシャルプライス」が税込2,940円!
「ぷよぷよ」公式ブログ http://ameblo.jp/puyo-sega
緑ぷよなどがさまざまなぷよぷよ情報を発信していくブログ!
『ぷよぷよ!!クエスト アーケード』公式サイト(アーケード版) http://puyoquest-am.sega.jp/
『ぷよぷよ!!クエスト』公式サイト(スマホ版) http://puyopuyoquest.sega-net.com/
執筆:ALF
Twitter: @ALF_puyo2
ぷよぷよクンフー列伝 http://com.nicovideo.jp/community/co1989021
ALFによる「ニコニコ生放送」コミュニティを開設! 近々始動予定。
ホームゲーセン:AMサントロペ伊勢佐木町店
ぷよぷよ対戦会ブログ: http://sevenisland.seesaa.net
(定例会は毎週土曜日。ぷよぷよ初・中級者向け対戦会も開催中!)








