Arda Saatçi celebrates at Red Bull Cyborg Season Ultra 600 finish
© Cameron Moon / Red Bull Content Pool
ウルトラ ランニング

【123時間でマラソン14本!】600kmを一気に走り抜いたウルトラランナーの想いと軌跡

アクティブなライフスタイルを提唱するためにドイツ人ウルトラランナーが酷暑・睡眠不足と戦いながら約5日間でフルマラソン14本分を完走したプロジェクトをプレイバック!
Written by Kai Wright
読み終わるまで:5分Published on
ドイツ人ウルトラランナーのアルダ・サーチは苦痛の壁を乗り越え、フルマラソン14本分の距離を123時間21分で完走したあと、心を打つメッセージを発信した。
獲得標高5,967m上がり続ける気温深刻な睡眠不足との戦いを終え、サーチはソーシャルメディアのフォロワーたちに次のようなメッセージを送った。

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「目標に向けて努力をすれば必ず報われます。完全な形ではないかもしれませんが到達できるのです。自分の夢を持つようにしてください」
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世界にインスピレーションを与える

これは、デスバレーを走り抜け、砂漠のハイウェイを横断し、歴史的なルート66区間を経てサンタモニカ桟橋のフィニッシュラインを越えたサーチの感動的な言葉だった。100万人を超えるファンがYouTubeライブ配信を通じてサーチのチャレンジを見守っていた。
28歳のサーチはフィニッシュ地点で母親に出迎えられると、すぐさま彼女の腕の中に飛び込み、たった今達成されたばかりの偉業を一緒に祝った。疲れ果てていたがポジティブな姿勢を維持していたサーチは次のように語った。
フィニッシュ地点で出迎えた母親と抱擁するアルダ・サーチ

フィニッシュ地点で出迎えた母親と抱擁するアルダ・サーチ

© Cameron Moon/Red Bull Content Pool

「なんと言えば良いのでしょうか? やり遂げました。私たちは本当にやり遂げたのです!」
「こんなにも多くの人が現地で私と母をサポートしてくれるなんて、信じられません。アイスクリームでお祝いできますね。現地とソーシャルメディアの応援に心から感謝します。皆さんの応援は本当に重要でした」
砂漠のハイウェイや歴史的なルート66を駆け抜けた

砂漠のハイウェイや歴史的なルート66を駆け抜けた

© Cameron Moon/Red Bull Content Pool

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猛暑と睡眠不足を乗り越える

32時間連続で眠らないセッションも含まれる7日間・合計242kmのトレーニングに取り組んで今回のチャレンジに向けて準備をしたサーチは、日かげがなく、湿度が低く、高温で、ルートの目印が少ないバッドウォーター盆地(米国最低標高地点)からスタートした。
初日には色彩豊かな岩が並ぶ有名なアーティストパレットへ続く獲得標高454mの登坂セクションが含まれた初日、サーチはファーニス・クリークを4時間55分で通過してマラソン1本目を完了した。
火曜日の夜、25万人を超える視聴者がYouTubeやTwitch、Red Bull TVのライブ配信を見守る中、サーチは今回のルート上で最も過酷で最も標高が高い連続登坂に挑んだ。そして獲得標高1,510m・最大10%の傾斜をクリアしたあと、彼は約20分間の最初の休憩を取った。
15,000kcal分の炭水化物を含む食事、それにカフェインと電解質を含むドリンクを摂ったサーチは、むくんだ脚や腹筋の痛みと勇敢に戦った。全ルートの3分の1を消化した彼は、次のように語った。
「私は高い目標を達成しようとしているどこにでもいる普通の人に過ぎません」
足首の治療を受ける

足首の治療を受ける

© Cameron Moon/Red Bull Content Pool

Quotation
相当な労力を強いられたため、砂地では多くのエナジーを消耗しました。300kmの距離が3,000kmに感じられました
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苦痛の壁を乗り越える

理学療法士のギジム・フェリツィランニングコーチのルカシュ・ヴォレイコ・ヴォレイショたちの助けを得たサーチは、長い登坂区間ではエナジーを温存するためにランとウォークを交互に行った。
その後、気温が33℃に達する中、レッドマウンテンからクラマー・ジャンクションまでのハイウェイ395号線の荒れた未舗装路で300km中間地点を54時間12分で通過。ライブ配信ではスキージャンパーのアンドレアス・ウェリンガーも登場してサーチに声援を送った。睡眠不足による幻覚に悩まされるようになっていた彼は、次のように明かした。
「相当な労力を強いられたため、砂地の区間では多くのエナジーを消耗しました。300kmの距離が3,000kmにも感じられました」
500km地点を通過するアルダ・サーチ

500km地点を通過するアルダ・サーチ

© Cameron Moon/Red Bull Content Pool

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絶対に諦めない

ランのラスト3分の1に突入したサーチは、エナジーが奪われる最後の難関、サミットテラス付近の獲得標高約700mの登坂を制すると、その後は線路沿いの危険な夜間ルートを越えて、急峻で曲がりくねった砂利道を夜明けにかけて下っていった。
フィジカルの限界をプッシュした

フィジカルの限界をプッシュした

© Daniel Gracanin/Red Bull Content Pool

最善を尽くしたが、サーチは当初掲げていた「96時間でチャレンジ完了」の目標を達成できなかった。96時間経過時点のサーチの走行距離は458kmだった。彼はひどく落胆したが、ライブ配信を見守る35万人超の視聴者に次のようなポジティブなメッセージを送った。
「持てるだけの力は出しました。支えてくれたチームに申し訳なく思います。強さも弱さもひっくるめて、これが私という人間です。私は最速ではないかもしれませんが、絶対にギブアップしません。私は絶対に諦めません。絶対に!」
471km地点で手書きのメッセージを添えたブーケをドイツのファンから受け取ったサーチは、500km到達を前に長時間睡眠を摂り、メンタルとフィジカルをリセットした。
挫折を乗り越え、長時間睡眠を取ってリフレッシュしたサーチはチャレンジを続行し、123時間21分10秒604.6kmのフィニッシュラインに到達した。
サンタモニカ桟橋でファンたちと完走を祝う

サンタモニカ桟橋でファンたちと完走を祝う

© Cameron Moon/Red Bull Content Pool

数字が明かすアルダ・サーチの過酷な600kmチャレンジ

走行距離

山崩れの影響により、サーチは当初計画していた距離よりも4.6km長い604.6kmを走破した。

所要時間

サーチは123時間21分10秒で604.6kmを走破した。

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チャレンジに挑み続ける

サーチが今回のような過酷なチャレンジに挑んだのは、今回が初めてではなかった。サーチは “サイボーグ・シーズン” と称するプロジェクトに毎年挑んでおり、このプロジェクトは2024年にベルリンからニューヨークシティまでの3,000km走破から始まった。
「サイボーグ・シーズン」は2025年にも行われ、サーチは日本列島をフルマラソン72本・43日で縦断。2027年に向けてサーチが計画しているチャレンジはウェブサイトをチェックしてもらいたい。
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