サッカープレイヤー、南野拓実。
© Teruhisa Inoue
サッカー

【なぜ強い?】トップアスリートたちが語る自分流の闘い方 -南野拓実・編-

新世代サッカー日本代表の中核として、勝負のカギとなる攻撃陣を牽引する南野拓実。彼はいかにしてそのパフォーマンスを異次元のレベルへと昇華させるのか?(素顔にも迫る一問一答インタビュー)
Written by Yoshikazu Sudo
読み終わるまで:7分公開日:

◆南野拓実

サッカープレイヤー、南野拓実。1995年1月16日生まれ、大阪府出身。
サッカープレイヤー、南野拓実。1995年1月16日生まれ、大阪府出身。
Jrユース、ユース時代から各大会で得点王を獲得するなど、勝負強さに抜きん出た逸材だ。
2013年にセレッソ大阪のトップチーム(J1)に昇格すると、高卒ルーキーとしてはクラブ史上初の開幕スタメン入りを果たす。さらに、同14節でリーグ戦初得点を挙げ、当時のJ1最年少得点記録を更新。その大器の片鱗を強烈に印象付けた。
サッカープレイヤー、南野拓実。
サッカープレイヤー、南野拓実。
2015年からオーストリアの1部リーグ、FC Red Bull SalzburgFCレッドブル・ザルツブルク)に完全移籍すると2シーズン連続で2ケタ得点を記録。現在は、リーグ6連覇中のチームの中心選手として活躍している。
今なお成長を続ける南野拓実のトップパフォーマンス、トップフォームを支えるものとは?

◆状態のいい時はスタジアムのブーイングすら聞こえない

Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)欠かせないトレーニングは?
やっぱりハードなトレーニングですね
南野拓実
「タフな試合しかないので……、“苦しい試合の中で何ができるのか”が自分に課せられた役割だと思っていて。それに対応するには、日常のハードなトレーニングは不可欠ですね。
でも、実はウェイト(トレーニング)はあまりやらないんです。僕が試合中に求められるのは何本もスプリントを入れるような動きなので、クイックネスやアジリティを発揮できるように体幹だったり、疲れたときに乱れないフォームであったり、身体の使い方に重点を置いています」
サッカープレイヤー、南野拓実。
サッカープレイヤー、南野拓実。
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)欠かせないボディケアは?
特定のケアというよりは……
南野拓実
「身体全体のセルフケアは欠かせません。ストレッチや身体を休ませることなど。チームにはマッサージしてくれる方がいますし、万全です。あと、日本人のパーソナルトレーナーにもお世話になっているので彼らと対話しながら、疲れてきたときにどこが張ってきたりするのかは自分で傾向を把握しているので、そういうところを意識しながら、つね日頃からケアしています」
Q:ここイチバンの勝負で(最高のパフォーマンスを引き出すために)思い浮かべることは?
何も思い浮かべないのがいい状態
南野拓実
「チームが試合に勝つためにプレーする中で、いま自分は何をすべきか、そのことだけに集中し余計なこと考えない。つねにその状態でいられるよう意識しています。素晴らしいスタジアムでプレーすることでモチベーションは上がりますが、いい状態の時はスタジアムの雰囲気や観客の方の歓声・ブーイングなどは、ほぼ感じない。それぐらい集中しているということだと思います」
サッカープレイヤー、南野拓実。
サッカープレイヤー、南野拓実。

◆サッカーは“失敗し続けるスポーツ”

Q:(最高のパフォーマンスを引き出すための)目標設定の方法は?
大きな目標から逆算する
南野拓実
「何を達成したいかというのは(目標は)なんとなく毎回描けているので、何点取りたいとかそういうディテールを決めるというよりも、その目標のために今週の試合は勝つのは最低条件だとして、その上で自分がどれだけ活躍(チームに貢献)できるのか。じゃあ、今日の練習はそのためにどうやって取り組もうとか。大きな目標から逆算して、それをできるだけ頭の中で噛み砕いて細かい目標に落とし込むイメージです」
Q:失敗したときや落ち込んだとき(最高のパフォーマンスを引き出すために)行う対処法は?
失敗を失敗と捉えない
南野拓実
「失敗してもあまりへこまないタイプというか、都合よく解釈して(笑)、“つぎやろ、つぎ!”と切り替えます。サッカーって失敗の連続だと思うし、試合(90分)を通してみればダメだった部分も、よかった部分もある。そのよかった部分を強く意識するかな。負けて悔しいとか、あのシュートを決められなくて悔しいって思いももちろんありますけど、失敗に捉われすぎず、前を向くようにしています」
サッカープレイヤー、南野拓実。
サッカープレイヤー、南野拓実。
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)遠征へ必ずもっていく意外なモノは?
iPadとイヤホン
南野拓実
「もっと意外なモノを答えたいんですけど……ないなあ。でもiPadとイヤホンは欠かせませんね。好きな選手のプレー集を見ることが多いかな。
ちょっとマニアックな話になっちゃうけど、アグエロやグリーズマン、アザールなど、ちょっと前の選手だとインザーギやラウールとか。サイズがないFWがシーズン20点以上取れるって、やっぱスゴいなと思います。ボックス内(ペナルティエリア内)で決定的な仕事ができる選手が好きなんです、昔から」
サッカープレイヤー、南野拓実。
サッカープレイヤー、南野拓実。

◆日本代表屈指のアタッカー南野拓実も、普段はインドア?

Q:(最高のパフォーマンスを引き出すための)休日の過ごし方は?
サッカーのことは考えないようにする
南野拓実
「完全なオフは年間を通して3週間くらい。その半分以上は主に日本でしっかり休みます。食べたいもの食べて、行きたいところに行って。昨シーズンはほぼ週2日のペースで試合があって代表戦もあって、フィジカルにおいてもそうですけど、メンタルにおいてもかなり追い込まれるので……。しっかりと休むこともプロのアスリートとして大事な仕事だと思っていて」
サッカープレイヤー、南野拓実。
サッカープレイヤー、南野拓実。
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)観る映画は?
この作品っていうのはないけど漫画なら……
南野拓実
「映画は見ますよ、iPadで(笑)。でもこれといった作品はないなあ。アクションも観るしコメディも観るし、恋愛系も観ます。
漫画も結構好きで、最近だと《キングダム》や《グラップラー刃牙》など、アドレナリンが出る感じの作品とか。あと、《約束のネバーランド》とか読んでます。なんかインドア派みたいですね(笑)。もともとはアウトドア派だったんですけど、ザルツブルクに来てから、こっちだと日曜日は営業していないお店がほとんどだし、ひとりになる時間が増えたからかな」
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)聴く音楽は?
洋楽が多いですね
南野拓実
「同級生の室屋成(FC東京)とは代表で顔を合わせた時なんかに情報交換しますね。彼は世の中に結構敏感なので『今どんな曲が流行ってるの?』とか確認したり(笑)。なので日本の音楽もチェックしてるんですけど、実際に聴くのは洋楽が多いかな。ロッカールームでも常に洋楽が流れているし、アップテンポな曲だと試合前にテンションが上がりますよね」
サッカープレイヤー、南野拓実。
サッカープレイヤー、南野拓実。
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)直したいクセは?
たまに夜更かししちゃうこと
南野拓実
「もちろん試合前日にすることは決してないです。けど、たまに連休とかがあって、その時は海外ドラマ観たり、漫画とか読んだり、ついつい。気づいたら朝の5時……、っていうのはまれにあります」
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)やめたいけど、やめられないことは?
ハードなトレーニング(笑)
南野拓実
「やっぱりキツい……。チームがプレシーズン期間に入る直前、日本で最後に行うトレーニングは結構追い込むんです。ほとんどボールを使わず体幹とか、そのときは少しウェイトを入れたりとか。疲れている中で無酸素運動を20秒間全力でやって、インターバルを入れて、その繰り返し。いわゆるサーキットトレーニングなんですけど、できればやめたい、ボールを蹴っていたいと、毎年思っています(笑)」
サッカープレイヤー、南野拓実。
サッカープレイヤー、南野拓実。
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すための)パワーフードは?
エビのパスタかな
南野拓実
「こっちで独り暮らしをしていると食事面は難しいですね。朝昼は基本的にチームで食事をするので、栄養管理は徹底しているんですけど、夜ご飯はどうしても外食が多くなっちゃいます。お気に入りのレストランがあって、そこでは“エビのパスタ”をよく食べるので、ある意味それがパワーフード。日本食が恋しくなったら、買い物がてらミュンヘン(ドイツ)まで行くこともありますね」
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すための)ゲン担ぎは?
ゲン担ぎをしないことがゲン担ぎ
南野拓実
「そういうことを意識するとそれに引っ張られすぎちゃう気がして、あえてゲン担ぎはしないです。あっ、でもレッドブル・エナジードリンクを飲む! これはゲン担ぎというよりルーティーンですね。ホテルからバスに乗ってスタジアムに移動するんですけど、そのバスで飲むから試合開始の1.5時間〜2時間前。ドリンク持ちながらピッチに出て芝の状態などを確認する、そういった流れが僕の中でお決まりになっています」
サッカープレイヤー、南野拓実。
サッカープレイヤー、南野拓実。
(了)
◆Information
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