自分流の闘い方 - 大塚 健
© Hikaru Funyu
スノーボード

【なぜ強い?】トップアスリートたちが語る自分流の闘い方 - 大塚 健・編 -

ビッグエアシーンを席巻する若きタイトルホルダー、大塚 健。彼はいかにしてそのパフォーマンスを異次元のレベルへと昇華させるのか?(素顔にも迫る一問一答インタビュー)
Written by Ryo Tajima/ Edited by Hisanori Kato
読み終わるまで:6分公開日:

◆大塚 健

自分流の闘い方 - 大塚 健
自分流の闘い方 - 大塚 健
2018年、2019年のX Games スノーボードビッグエア部門で二大会連続優勝。
その2018年のX Games Aspen Big Airで披露したFSトリプル1800は、大塚 健が世界で初めて成功させた技でもある。
シーンの期待を背負う日本の若きエースとして成長途中の大塚 健だったが、2019年2月に左ヒザの靭帯損傷という大怪我に見舞われてしまう。しかし、1年間のリハビリ期間を経て2021年のFISワールドカップで表舞台に見事カムバック。怪我を克服してネクストステージへ挑み続けている。
自分流の闘い方 - 大塚 健
自分流の闘い方 - 大塚 健
そんな不屈の精神で世界を席巻する大塚 健は、自身のパフォーマンスを極限に高めるために、普段どのようなことを考えているのか。 また、その源流にあるものとは?

◆強靭なメンタルと想像力でトリックを実現

Q:(最高のパフォーマンスを引き出すための)目標設定の方法は?
やる直前までの段階を完璧にする
「練習していく中で、新しいトリックを頭の中で想像しておきます。実践する機会はなかなか訪れるものではないので、そのトリックをやる手前の段階までを完璧にしておくっていうのはありますね。いつでもできるような準備を整えておいて、大会当日までに調整しておくんです。自分が勝ちたい大会までに、その前段階までを完璧にしておこうってことを考えています」
Q:ここイチバンの勝負で(最高のパフォーマンスを引き出すために)思い浮かべることは?
良いイメージや決まったときを想像しておく
「初めてやるトリックを実践するときは、スタートを待っている間に、完璧にランを決めた自分を最初から最後まで通して想像します。そういう良いイメージや決まったときの映像は必ず思い浮かべるようにしています」
自分流の闘い方 - 大塚 健
自分流の闘い方 - 大塚 健
Q:ここイチバンの大舞台で(最高のパフォーマンスを引き出すために)緊張を和らげるコツは?
本番で決めればいいと考える!
「逆に絶対勝てそうなときほど緊張したりするものなんですよね(笑)。公開練習でめっちゃ失敗したり、練習で調子が悪かったとしても、大会で技を決めさえすればいいと思っています。これは、昔からお父さんに『大会で決めればいい』って言われてきたことから、そう思うようにしていますね。出番直前まで、調子が悪かったとしても、本番で決めればいいと思って平常心を取り戻しています」
Q:失敗したときや落ち込んだとき(最高のパフォーマンスを引き出すために)行う対処法は?
必ず乗り越えると思って頑張る
「実際、怪我したときはショックで落ち込んだりもしたんですよ。膝の怪我をしたときは復帰まで1年ぐらいかかってしまったし、その後にあちこち怪我が続いて大会に2年ぐらい出場できなかったり。痛いのは嫌ですから(苦笑)。でも、怪我してしまったときは、治療して次に向かうことでしか越えられないので、必ずこの状況を乗り越えてやる! と強く思ってやるしかないんですよね」
自分流の闘い方 - 大塚 健
自分流の闘い方 - 大塚 健

◆客観性を持って自分を見つめ直し、前へ前へ!

Q:理不尽な環境下でも(最高のパフォーマンスを引き出すために)平常心を保つ秘訣は?
深呼吸を深く長くする
「周囲から言われる嫌なこととか、雑音的なものは割と聞き流せるタイプなので、そこまで環境に左右されることはありません。でも、どうしてもイライラしてしまったときは、まず一旦落ち着こうと。深呼吸をしっかりすると冷静になれますね」
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すための)ストレス発散方法は?

好きなことを持つこと

「何か趣味的に好きになれるものを持って、それを楽しむことを考えたら気分転換にもなるし良いと思います。他に気が向けられる対象があると精神的にも安定しますよね。僕の場合は、それがスニーカーをコレクションすることだったりします」
自分流の闘い方 - 大塚 健
自分流の闘い方 - 大塚 健
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)遠征へ必ずもっていく意外なモノは?
気に入っている洋服
「好きなファッションがあるので、これを着て滑りたい! って思う洋服を持って行ったりしますね。ファッションは自分の気分を上げてくれるものだし、実は僕にとっても重要なものです。機能性だけではなく、好きなブランドやスタイルの洋服を着て滑ると、また楽しいんです」
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すための)休日の過ごし方は?
スニーカーや洋服をチェック!
「気分転換したいときは友達と買い物に行ったり、好きなものを探すのが楽しいですね。あと、単に友達と集まって何もしないことも多いです。気持ちを休めることも重要なことなので、カラダに疲れが溜まっているときは、しっかり休養を取るようにしていますけど、動けるときは、好きなスニーカーをチェックしたり洋服を買いに行ったりしています」
自分流の闘い方 - 大塚 健
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◆自分らしさを大切にしながら楽しむ姿勢

Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)観る映画は?
『ロッキー』
「前は大会前に『ロッキー』のシリーズを観て、テーマソングを聴きながら滑ったりしていました(笑)。無条件に気持ちが上がるじゃないですか。ベタですけど、それをやっている自分が面白いなって思いながら気持ちを高めていました」
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)聴く音楽は?
時々によるけど今日はHIPHOP
「本当にジャンル問わず何でも聴くので、決まったものがあるわけじゃないんですけど、今日はHIPHOPを聴いて気分を上げていました。いつもよく聴くのはCHOUJIやoviik/99broadwayとか。ANARCHYさんと輪夢のコラボ曲「HIGH AIR for 中村輪夢」もすごくいいですね!」
ANARCHY
ANARCHY
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)直したいクセは?
特にない(ハズ……)
「僕は何のクセもない人間だと思っているんですけど、周りから色々と直した方がいいよって言われますね。例えば、目つきが鋭すぎて怖いとか、練習しているときに近寄り難い目つきをしているとか(笑)。なんか色々言われるんですけど、自分的には、僕はすっごく普通の人間だと思っているんで直しようがないかなぁって」
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Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)やめたいけど、やめられないことは?
無し!
「やめることは何もないかなって感覚です。自由に好きにやっていきたいです!」
自分流の闘い方 - 大塚 健
自分流の闘い方 - 大塚 健
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すための)ゲン担ぎは?
5分くらい無になる
「海外で滑る前とかだったら、朝起きてから何も考えない、何も触れない、ただ落ち着いている状態の時間を5分くらい作っています。溜まった疲れをリセットするような感じです。日本にいるときは、まずお寿司を食べに行ったりとか。お寿司、大好きなんです!」
Q:(最高のパフォーマンスを引き出すために)参考にしている人物は?
マーク・マクモリス
マーク・マクモリス
マーク・マクモリス
「小学生の頃に初めて観たX Gamesにマーク・マクモリスも出場していたんですけど、今もシーンのトップに君臨し続けているんです。小さい頃は、やってみたい技を彼の滑りから学んだりもしていました。もちろん、今でも映像をチェックしています。僕にとって憧れの人ですね」
(了)
◆Information
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