Gaming
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プロアスリート x ゲーミング
日本では馴染みが薄いが、英国ではサッカーやラグビーと並ぶ人気スポーツ “クリケット” のイングランド代表選手で、熱心なゲーマーとしても有名なベン・ストークスは、過去1年を『コール・オブ・デューティ ウォーゾーン / CoD:Warzone』(以下、『ウォーゾーン』)に費やしてきた。その結果、最近はプロアスリート兼ゲーマーとしてトレンドセッター的役割を担うようになってきている。
「今は誰もがゲーミングに大きな興味を持っている。みんなの生活の中でゲーミングが大きな割合を占めているのは本当に素晴らしいことだよ。その理由が、ビデオゲームが好きだからでも、気分転換したいからでもね」と語るストークスは、なぜ1年を費やして本気でオンライン対戦を積み重ねてきたのかという質問に対して、次のように回答している。
「アスリートには素晴らしい気分転換になるんだ。『ウォーゾーン』がプロスポーツシーンと社会人の間で大きな人気を獲得しているけれど、どちらもプレイする理由は同じだ。オンラインゲームをプレイするとリラックスできるんだよ」
ストークスは他のアスリートたちから『ウォーゾーン』をプレイしていることについて批判されたことがある。「ストリーミングをしていると、 “『CoD』よりもクリケットに取り組むべきだ” という馬鹿げた意見を言ってくる人たちが出てくる」とストークスは語っているが、本人は再発見した「ゲーミング愛」を大切にしている。
「僕が『ウォーゾーン』をプレイするようになったのは、ニュージーランド・オークランドの繁華街を歩いていたときに、ジョフラ・アーチャー(イングランド代表クリケット選手)と一緒にXboxを買ったのがきっかけだった。僕は以前からゲーミングが好きだったけれど、『ウォーゾーン』をプレイして以来、コンソールから離れたことがないよ」
「オークランドのゲームショップでXboxのコントローラーと本体、そして『コール オブ デューティ』を買って以来、僕はずっとプレイしている。買ったのはほんの思いつきだったんだんだけどね。ジョフラに “Xboxを買おうと思うんだけど” と伝えて、一緒に買わないかと誘ったら彼も乗ってきた」
プロプレイヤーでも、僕のようなアマチュアでも、自分の理想の形でゲームをプレイできる最高の環境を手に入れたいもの
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ゲーミングPCのメリット
しかし、家庭用ゲーム機では物事が上手く進まないときがある。ストリーミングをしたいときは特にそうだ。
Red Bull Gaming Sphere Londonのハイエンドなセットアップに刺激を受けたストークスは、カスタマイズされたゲーミングギアを手に入れており、自分の好きなようにプレイできている。『ウォーゾーン』とストリーミングをパーフェクトにコントロールできているのだ。
「簡便化のためにXboxからPCへ乗り換えたんだ。移動が続くときはXboxが少し邪魔になってしまうけれど、ゲーミング専用ラップトップなら簡単に持ち運べるからね。また、今回紹介している自宅のメインセットアップもPCだ。ゲーミングエクスペリエンスとゲームプレイのクオリティがさらに高まったよ」
「ゲーミング専用ラップトップは家庭用ゲーム機よりもベターだね。FoVや解像度が調整できるから、家庭用ゲーム機よりも高いゲーミングエクスペリエンスを得られている印象だ。プロプレイヤーでも、僕のようなアマチュアでも、自分の理想の形でゲームをプレイできる最高の環境を手に入れたいものさ」
セットアップのデザインと組み立てを担当したWe Are Colliderのマーク・バロンは次のようにコメントしている。
「ベンのためにパーフェクトなゲーミング / ストリーミング環境を作るように頼まれました。このセットアップはベンに最適です。なぜなら、ベンがどのようにゲームをプレイして、ストリーミングをしたいのかを事前に調査できたからです。彼をイメージしながらソリューションを用意できたのです」
「たとえば、彼はガレージを改造したレンガ造りの部屋でストリーミングをしているので、残響音が厄介な問題になることが分かっていました。ですので、彼のデスクの奥にはLEDで照らされるアコースティックパネル(吸音パネル)をカスタムメイドで用意しました。こうしたことでストリーミングの音声を上手く管理できます」
「通常、ゲーミングセットアップは年単位で組み上げていきます。時間とともに色々な要素を組み合わせながら、修正点を見つけていくのです。ですが、今回は、いちから組むことができましたし、照明から曲面ディスプレイまでのセットアップすべてを事前に考慮してから作業を始めていきました」
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伝統的なスポーツとeスポーツの新しい関係
この新しいセットアップを手に入れたストークスは、eスポーツとストリーミングベンチャー “4Cast” で、ストリーミングにさらに注力しようとしている。
先ほどのストークスの話にも出てきたジョフラ・アーチャー、そして同じくクリケットイングランド代表選手のスチュアート・ブロードと一緒に、ストークスはストリーミングキャリアをネクストレベルへ進化させようとしているのだ。
『ウォーゾーン』をストリーミングすることで、伝統的なアスリートがこれまであまり活用してこなかった新しいプラットフォームを通じてファンとより親密に交流できていると感じているストークスは、4Castを今後どのような方向に進ませたいのかという質問に対して次のように回答している。
僕たちもお互いに叫び合うし、お互いを罵る。みんなが『コール オブ デューティ』をプレイしているときと同じだ
「話せることは少ないけれど、今はまだ始まったばかりで、大きな希望に満ちているところだ。沢山のプランニングが進んでいるけれど、今後もオンラインのストリーミングが中心になっていく。4Castはゲーミングの面白さと僕たちと視聴者の関連性の高さを伝えられる素晴らしい機会になっている」
「自分たちが上手いことをアピールしたいわけではない。実際、上手くないしね。世界中のみんなと同じようにプレイしているだけだ。単純に楽しんでいるんだ。友人たちと楽しい時間を過ごしている」
「最高の瞬間があれば、下手すぎて笑える瞬間もある。こういう瞬間を見せていきたい。ゲームが上手すぎて、視聴者が繋がりを見出せないストリーマーは多い。彼らと同じプレイをしようとしてもできないんだ。レベルが違いすぎてね」
「僕たちはそこまで上手くないし、Twitchのコメントもそれを踏まえたものが多い。“楽しんで視聴しています。私も同じミスを繰り返していたので、自分だけではないことが分かって良かったです” なんてコメントが届く。僕たちもお互いに叫ぶし、お互いを罵る。みんなが友人と『コール オブ デューティ』をプレイしているときと何も変わらない」
しかし、低い勝率と笑えるほど御粗末なスキルレベルはさておき、ストークスは4Castとeスポーツの未来に大きな期待を寄せている。彼が特に注目しているのはeスポーツと伝統的なスポーツの関係だ。
「5〜6年後に4Cast がeスポーツタイトルに参戦できているかどうかが、成功の目安になるだろうね。伝統的なスポーツとeスポーツのクロスオーバーは今後さらに進むのか? この質問に対する答えは “イエス” だよ」
「その流れに自分たちが積極的に関わるかどうかは、状況を見守っていくしかないね」
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セットアップ詳細
- Samsung 27インチ ゲーミングモニター 3台
- Infinity X109ゲーミングPC
- Alienware AW510K ゲーミングキーボード
- Alienware AW510M ゲーミングマウス
- Razer Wolverine V2 コントローラー
- Elgato Keylight Air Lighting Panel 2台
- Elgato Light Strip
- Logicool StreamCam 3台
- Elgato Stream Deck
- Astro 150 ワイヤレスヘッドセット
- Netgear XR500 プロゲーミングルーター
- Elgato Wave 2 Pro Audio Broadcast Mic Bundle
- Razer Nommo Chromaスピーカー
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