フィットネス
【自宅でできる!】背筋に効果的なストレングスエクササイズ おすすめ5選
ドイツ人トライアスリートのミカ・ヌートが、自宅やジムで腰部・上背部のストレングスを効果的に強化できる5種類の筋トレメニューを紹介!
背筋のトレーニングはトライアスロンと似ている。ドイツ人トライアスリートのミカ・ヌートは次にように力説する。
「突き詰めれば、どちらもほんの小さなことが違いを生むからです。ですので、背筋のトレーニングでも、最初にエクササイズのテクニックを完全にマスターしたあと、ウエイトを使い始めることが重要です。パフォーマンスの向上と怪我の予防の両立にはこれが一番の近道です」
怪我と言えば、ミカは、スポーツを始めたばかりの人やトップアスリートを問わず、ストレングストレーニングは怪我の予防に効果的としている。
「フィットネスを維持しておいて損をすることはありません!」
このように考えているミカが紹介する背筋用ストレングスエクササイズに取り組めば、ほんの少しの努力だけで長期に渡り成果が得られる。ウエイトがなくても問題ないのだ。
「特にトレーニング初心者は、ほとんど毎週のように進歩が確認できるはずです」と言って、ミカは笑顔を覗かせる。「ですが、トライアスロンではそうはいきません! 特にバイクは1年間トレーニングに取り組んでも、せいぜい1分程度しかタイムを削れません。成果を手にするには相当長い時間がかかるのです」
01
ウォームアップ
すべてのトレーニングセッションの前に効果的なウォームアップを行うことが重要だ。つまり、身体、筋肉、腱、関節を “作動温度” まで持っていくのだ。普段のミカは、次のようなウォームアップを行なっている。
「私のウォーミングアップは前腕で身体を支えるプランクから始まります。最初は両腕と両脚で身体を支えます。次に脚を片側ずつ持ち上げ、そのあと腕を上げ、ラテラルプランクやローテーションプランクまで強度を上げていきます」
「その次はランジに移ります。最初は通常のランジで、そのあと腕を頭上に上げたランジを行います。こうすると筋力の強化に加えて、前肢筋群のストレッチにもなります。次は、軽い交互ジャンプに移行して心臓血管系を活性化させます。最後は、膝上にミニバンドを巻き付けてモンスターウォークを行い、臀筋にスイッチを入れています」
さあ、これでエクササイズのための準備は整った!
自宅で取り組める背筋強化用サーキットトレーニング
自宅で背筋用ストレングストレーニングに取り組む方法は複数存在する。
ミカは、時間を節約しつつ筋力と持久力を強化するために、5種類のエクササイズを用意し、ひとつのエクササイズが完了したら60秒程度の休息を挟んで次のエクササイズへ進んでいる。このような進め方はサーキットトレーニングと呼ばれる。
「私はサーキットトレーニングでエクササイズを構成しています。1エクササイズ約20レップを1セットとして、1セット完了したら次のエクササイズへ進みます。サーキットトレーニングの全エクササイズを1セットずつ完了すれば1ラウンドとなります。これを3~4ラウンド消化しています」
初心者は、1エクササイズ約10レップ・合計2~3ラウンドから始めるのがベストだ。そのあとでレップ数、セット数、ラウンド数を増やしていこう。
ミカ・ヌートの背筋用サーキットトレーニングメニュー
- 5種類のサーキットエクササイズ
- 1エクササイズあたり10〜20レップ
- エクササイズ間の休息は60秒以内
- 合計3~4ラウンド
02
プルアップ
プルアップ(またはチンアップ)は、上半身、特に背筋上部を強化する効果的な自重トレーニングだ。チンアップとは異なり、プルアップではバーを肩幅よりもずっと広く握る。さらに、手のひらは自分の顔とは反対側に向ける(手の甲が見えるように握る)。
やり方:
- 肩幅よりも広い間隔で手の甲が見えるようにバーを握る。スタートポジションでは腕を完全に伸ばし、身体全体がまっすぐになるようにする。
- 顎がバーの上に達するまで、ゆっくりと身体を引き上げていく。ミカのよう、両脚をほんの少し引き上げれば、背筋だけではなく腹筋も強化できる。
- 最初のスタートポジションに戻るまでゆっくりと身体を下ろしていく。
- 10レップ繰り返してから次のエクササイズへ進む。
バリエーション:
プルアップが1回もできない、もしくは10レップ完了できないなら、足元に椅子を置いて始めてもOKだ。上記の通りにバーからぶら下がり、必要に応じて脚を椅子に乗せたまま引き上げる。脚の助けを借りずにスタートポジションまで身体を下げられるようになる必要がある。
03
デッドリフト
デッドリフトは背筋伸筋に加えて、臀部とハムストリングスも強化する。デッドリフトは、正しく行えばストレングスが大きく向上する定番全身エクササイズだ。
やり方:
- 床に置いたバーベルの前に肩幅の広さで立ち、バーの下に中足部まで足を入れ、すねがほとんどバーベルに触れる状態にする。
- 肘が膝に触れないように肩幅でバーを握る。
- 膝を軽く曲げ、背筋を伸ばして腹筋に力を入れる。スタートポジションでは、尻を後方へ突き出し、背中の一番低い位置にする。肩はバーの真上に置く。
- このポジションから力強く立ち上がり、ゆっくりと息を吐き出す。
- バーベルを身体に沿わせてゆっくりと上方へ移動させる。脚は伸ばし切らないようにする。立ち上がったときに腰を少し前方へ押し出し、肩は後方へ引く。
- 息を吸い込みながら、ゆっくりとスタートポジションに戻していく。
- 筋肉が緊張した状態を維持するよう心がける。10レップ繰り返してから次のエクササイズへ進む。
バリエーション:
ウエイトありのデッドリフトへ進む前に、バーやまっすぐな木の棒、またはほうきなどで動作を練習しよう。そのあとで徐々にウエイトを増やしていこう。
04
ワンアーム・ローイング
ワンアーム・ローイングやワンアーム・ダンベルローイングでは、特に広背筋を効果的かつ機能的に強化できる。身体の片側に負荷をかけるワンアーム・ローイングは体幹にも刺激を入れる。
やり方:
- フラットなベンチまたは椅子を用意して、身体を支える台にする。
- 右膝と伸ばした右腕を台の上に置く。
- 左脚は伸ばした状態で少し外側に振り出して置く。
- 左手にダンベルを握り、左腕を伸ばし切って左肩の前に出す。
- 息を吐き出しながら、左手首が胸に触れるまで左肘を引き上げる。背筋を伸ばし、猫背にならないように注意する。
- そのあと、ダンベルをゆっくりとスタートポジションに戻していく。10レップ繰り返してから次のエクササイズへ進む。
バリエーション:
より軽いウエイトでエクササイズの強度を高めるためには、動作をゆっくりにして、ウエイトを引き上げた状態を数秒維持してから元の位置へ戻ると良いだろう。これはこのサーキットトレーニングのすべてのエクササイズに応用できる。
05
フェイスプル
フェイスプルは、上背部、特に外旋筋と肩甲骨筋、肩甲後部の筋肉の強化に効果的なエクササイズだ。このエクササイズは肩を安定させるため、特に肩と首周りの怪我の予防に役立つ。
やり方:
- 床に座り、脚を腰幅に開いて伸ばす。上半身は伸ばしてL字型の姿勢になる。
- セラバンドまたはスーパーバンドを足指の付け根あたりにかける。顔の前で肩幅に広げた両手でバンドを握り、少し引っ張る。
- このスタートポジションから息を吐きながら肘を開いて後ろへ引き、バンドを顎に近づける。
- 肘と肩を同じ高さにして、手首がその少し上に来るようにする。このポジションから、息を吸いながらゆっくりとバンドをスタートポジションに戻していく。
- 10レップ繰り返してから次のエクササイズへ進む。
バリエーション:
このエクササイズは立った状態でも行える。セラバンド、またはスーパーバンドを顎の高さで壁などに取り付ける。足を少し開いて立ち、体幹に力を入れる。この姿勢から上記のやり方で進めていこう。
06
スーパーマン
スーパーマン(またはバックリフト)は腰部、具体的には背筋伸筋と臀部、ハムストリング、そして体幹の一部を集中的かつ効果的に強化する。
やり方:
- うつ伏せになり、つま先を腰幅に開いて床につける。
- 臀部と体幹に力を入れ、頭と背中が一直線になるように持ち上げる。視線は前方ではなく床に向ける。
- 腕を90°に曲げて床から浮かせる。肘と肩の高さを揃えて直線にする。前腕は床とほぼ平行にする。
- このスタートポジションから、息を吐きながら背筋に力を入れ、胸と腕を床からできる限り離して反る。つま先は床につけたままにする。
- 肩甲骨を引き寄せてさらに反る。息を吸いながら胸と腕をゆっくりとスタートポジションに戻していく。
- 10レップ繰り返してから次のエクササイズへ進む。
バリエーション:
伸ばした足を床から浮かせて、胸を浮かせながら腕を前に伸ばしても良い。
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