Melvo Baptise DJs at Glitterbox
© La Skimal
ミュージック

ディスコ黄金期を象徴するクラシック 10選

イビサの人気ディスコパーティ「Glitterbox」の中心人物Melvo Baptisteが、今なおダンスフロアを沸かせる1970年代・1980年代ディスコクラシックをピックアップ!
Written by Josie Roberts
読み終わるまで:9分Published on
ディスコはダンスミュージック史の重要な柱のひとつだ。
ファンクとソウルをルーツに持つディスコは、1970年代初頭のクラビングコミュニティの片隅で生まれ、ニューヨーク・ダウンタウンの自宅ロフトでパーティを開いていたDavid MancusoのようなDJたちの手によって花開いた。
ダンスの一体感やDJのミックス技術に新時代をもたらしたディスコは、誕生から50年近くを経た現在でも、そのアンセミックで開放感に満ちたソウルフルなサウンドは生き続けており、新鮮さは失われていない。
そのサウンドに以前からのめり込んでいるDJが、Melvo Baptisteだ。ダンサーやレコードコレクターを家族に持ち、ソウルやファンク、ディスコと共に育ったDJ / ラジオホストのBaptisteは、数年前にGlitterboxを立ち上げた。
Glitterboxは、ディスコ黄金期のトラックやそれらにインスパイアされたニュースクールディスコをプレイするパーティ兼ポッドキャストとして知られている。
そして、Jocelyn Brownのようなディスコアイコンにラジオインタビューしたり、イビサのスーパークラブで開催されるGlitterboxパーティのレジデントDJ陣を束ねたりしているBaptisteは、今でもディスコがダンスフロアをロックできることを理解している。
Baptisteのインタビューを読み進めたあと、彼のレコードボックスから外れたことがない1970年代・1980年代のアイコニックなディスコクラシック10曲をチェックしよう。
Melvo Baptiste behind the decks at Glitterbox

Melvo Baptiste behind the decks at Glitterbox

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— 音楽的なバックグラウンドについて少し話を聞かせてください。DJを始めた経緯は?
父がロンドンのシーンで活動していたダンサーで、相当なレコードコレクターでもあったんだ。父は僕の音楽の好みにすごく影響を与えた。
あと、僕はずっとラジオが大好きだった。10代の頃から叔父のNorman Jay(編注:2002年にMBE叙勲された伝説的なレアグルーヴDJ)がBBC Radio Londonで担当していた『Giant 45 Show』のスタジオへよく遊びに行っていた。
僕は家族が所有するサウンドシステムに関わった。長年、Good Times(編注:Norman Jayが中心となって1981年からロンドンで開催されていたパーティ)は多くの人々にとってノッティングヒル・カーニバルと同義だった。
— ディスコがこれほど長くダンスフロアで輝き続けている理由は?
Teddy Pendergrass「You Can’t Hide From Yourself」を聴いて、ダンスせずにいられるか試してみたことはあるかい? あるいは、笑顔を浮かべずにいられるかい?
世界で最も優れたミュージシャンによって作曲・プロデュースされた偉大な楽曲は決して過去のものにならないし、リリースされてからずっとラジオでプレイされている。
今は若い世代が世界中のスーパークラブでこうした音楽を聴きたがっている時代なのさ。
— Glitterboxで最も思い出深かった出来事は?
思い出に残っている出来事はいくつかあるけど、一番はシドニーだね。昨年、僕たちはオーストラリアで3日間のGlitterboxツアーをしたんだけど、初日のシドニーは全てが想像を超える内容だった。
もうひとつ印象に残っているのは、Ministry of SoundでSimon DunmoreとB2Bしたことだね。3時間のプレイだったけれど、ひと晩続けられたね!
それと、Hï IbizaのTheatre(メインフロア)デビューにも触れておかなきゃ。あれは強烈なフロアだった!
— Glitterboxをトップパーティにしている要素は?
遊びに来てくれるみんなさ! ありきたりな言い方かもしれないけど、本気でそう思う。毎回素晴らしいパフォーマンスで盛り上げてくれるダンサーやドラァグクイーンにも触れておかなきゃね。
僕がひとりの客としてGlitterboxに遊びに行くなら、早い時間から思いきり楽しみたい。Glitterboxはただのパーティじゃなくてひとつの “体験” なんだ。
— ディスコを進化させているニューカマーはいますか?
もちろんさ。Glitterboxでは、レジェンドだけでなく次世代をラインアップに織り交ぜることを重視している。
頭ひとつ抜けていると思うのはFolamourだね。彼は素晴らしいレコードをリリースしているし、DJも素晴らしい。
Glitterboxから作品をリリースしていて、パーティでもプレイしているもうひとりのDJがYuksekだ。彼には素晴らしい未来が待っていると思うし、いくつかのビッグリリースも控えているよ。
Fioriousにも触れておこう。彼はニューヨーク出身の才気溢れるプロデューサーで、現在はGlitterboxからリリースされるアルバムを制作中だ。
あとは、Natasha Kitty Kattにもビッグシャウトを送りたいね。彼女はこのシーンに全てを捧げている。彼女がプレイを聴くのが大好きなんだ。アメージングなDJだよ!

Melvo Baptisteが選ぶクラシックディスコ ベスト10:

1:Teddy Pendergrass「You Can’t Hide From Yourself」(1977年)

Teddy Pendergrassはキングだよ! 間違いなく僕にとってオールタイム・フェイバリットな男性ヴォーカリストのひとりだ。
Glitterboxのパーティをロックしている彼のレコードは他にも数多くあるけれど、Philadelphia Internationalの黄金期にリリースされたこの曲については説明不要だよね。
とにかく最高だよ。Dmitri From Parisが手がけたDisco Blendヴァージョンも是非チェックしてもらいたい。

2:CHIC「My Forbidden Lover」(1979年)

CHICがディスコ黄金期の最重要バンドのひとつであることはみんな知っているし、重要なリリースは無数にある。
Dimitriは昨年この曲のパーフェクトなリミックスをリリースして、僕もオーストラリアツアー初日のシドニーでこれをプレイしたんだけど、フロアがとんでもなく盛り上がったよ。
「My Forbidden Lover」は数え切れないほどサンプリングされてきたけど、僕のお気に入りはLuther Vandross「Shine」だね。

3:The Fatback Band「Are You Ready(Do The Bus Stop)」(1975年)

とてつもないグルーヴとファンク、そして身体を動かさずにはいられないベースライン。ダンサーのためにある1曲さ!
原曲のファンキーさをそのまま活かした素晴らしい仕事ぶりが光るJoey Negroリミックスは、Glitterboxのダンスフロアでビッグヒットになった。

4:Trussel「Love Injection」(1979年)

エディットやリミックスの必要もなければ、わざわざスマホを取り出してShazamする必要もないくらい広く知られている名曲だ。
これはストレートでファンキーな、ベストNYディスコだ。僕はほとんどのセットでこの曲をプレイしている。

5:Jenny Burton「Bad Habits」(1985年)

2000年にATFCがこのオリジナルとChaka Khan「I Know You I Live You」を使って「Bad Habit」をリリースした。これは僕たちにとってすごく重要なレコードだった。でも、オリジナルにはまた完全に異なるエナジーがあって、文字通りアメージングだ。

6:Jean Carn「Free Love」(1976年)

何世代にも渡って女性たちに力を与えてきた曲だね! Teddy Pendergrass「You Can’t Hide From Yourself」と同じくPhiladelphia Internationalの黄金期にリリースされた1枚で、これもGamble and Huffが作曲とプロデュースを手がけている。

7:Sylvester「I Need You」(1980年)

Horse Meat DiscoHoney DijonJoey NegroなどGlitterboxのレジデントDJたちと話していると、彼らはSylvesterの重要性をことあるごとに口にしている。
Sylvesterは謎めいていて、アイコンで、レジェンドだ。Glitterboxのイベントでこの曲をプレイした時の反応を見てもらいたいね。このストリングスは一生聴き続けられるよ。

8:Hamilton Bohannon「Let's Start the Dance」(1978年)

僕たちは2年前からGlitterboxのラジオショーでゲスト企画をやっていて、Jazzy JeffDavid MoralesArmand Van HeldenPurple Disco Machineなど様々なゲストに3曲ずつセレクトしてもらっているんだけど、選ばれた回数と話題になった回数が最も多かった曲がこれだ。
ファンクがたっぷり詰め込まれていて、世界のどこでプレイしても盛り上がる。

9:The Salsoul Orchestra「Take Some Time Out(For Love)」(1982年)

ディスコクラシックを10曲ピックアップするのに、インスピレーションに溢れるThe Salsoul Orchestraの作品群に触れないわけにはいかない。
彼らのレコードは永遠の輝きを放っている。この曲はPatrick Adamsのプロデュース、Tom Moultonのミックスで、Jocelyn Brownがヴォーカルを務めている。この曲に込められたメッセージは誰もが時折振り返ってチェックすべきだと思う。

10:Chaka Khan「I Know You, I Live You」(1981年)

Chaka Khanが50年以上リリースを続けているっていうのは本当に凄いことだよね。重要なリリースは無数にあるけど、この曲はGlitterboxのパーティで常にスペシャルな瞬間を作り出してくれている。
Ministy of Sound のThe BoxでRalphi Rosarioがこの曲をプレイした時のフロアの反応は一生忘れられないね。
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