景色の捉え方を一変させたドローンは、アクションスポーツシーンのほぼ全範囲で好意的に受け容れられている。
では、2019年の市場でMTBに最適なドローンはどれだろう?
もちろん、ライディングとドローン操縦を同時に行うのは極めて難しいので、MTBシーンでは自動追尾機能(フォローミー・モード)を備えたドローンが主要となっている。
自動追尾機能を備えたドローンがあれば、他のライダーに同伴してもらわずとも、自分のライディングを上空から捉えたクールな映像が手に入るのだ。
今回我々がピックアップしたMTB向けドローンは以下の7モデルだ(順不同)。
- DJI Mavic 2 Pro
- Holy Stone HS120 Black
- DJI Mavic Air
- Parrot ANAFI
- YUNEEC Typhoon H Pro
- Skydio R1
- The Staaker
MTBのエディット撮影に最適な7モデルの特徴を詳しく見ていこう(価格は2019年4月末時点)。
1. DJI Mavic 2 Pro
- 価格:194,000円(税込)
- 最長飛行時間:31分
予算に制限がなく、プロ並みのセットアップを求めているなら、DJI Mavic 2 Pro以外を探す必要はないだろう。
世界的に最も高い知名度を誇るドローンメーカーと言えるDJIのMavic 2は同社最高傑作のひとつだ。最先端ドローンのMavic 2は、その高価なプライスタグ通りの高性能カメラ(Hasselblad L1D-20c + 20 MP 1インチ CMOSセンサー)を備えている。
Mavic 2のActiveTrackモードは、GPSとGLONASSの両方式を用いた追尾が可能だ。言い換えれば、Mavic 2は使用するGPS衛星数が多いので、トラッキング精度が高く正確なフライトを実現する。
また、被写体を一定の距離と特定のアングルから追うモードと、空中でホバリングして被写体を追うモードが用意されているので、MTBエディット撮影を楽しんでいる人の購入欲をそそる選択肢と言えるだろう。
Mavic 2のクールな特徴のひとつが、機体の各面に搭載されている障害物検知センサーだ。
DJIが「全方向障害物検知(omnidirectional obstacle sensing)」と呼んでいるこの機能のおかげで、ライダーはドローンが木に衝突する心配をせずにライディングに集中できる。
また、Mavic 2はフォルダブルなので驚くほど携行性に優れており、バックパックにも収納できる。
Mavic 2のスマートさを確認すると、ロボットが世界を掌握するのもおそらくそう遠い未来ではないと思えてくる。Mavic 2をゲットしたあとは反逆されないように優しく扱おう。
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2. Holy Stone HS120 Black
- 価格:19,900円(税込)
- 最長飛行時間:16分
Holy Stone HS120 Blackは、ローコストで空中撮影を楽しみたいMTBライダー向けのオールインワン・ドローンだ。
追尾モードは通常(トップライダーのテクニックとスピードには対応できない)のMTBエディット撮影に必要なだけのハンズフリー・ライドを提供してくれる。
持続時間16分のバッテリーも大容量ではないが、デイリーライドをちょっと記録する分には十分だろう。
1080p HDは価格帯を考えればやむなしのカメラクオリティだが、ソーシャルメディアへのアップロードだけが目的なら4Kカメラは必要ではない。
GPS対応のこのドローンは安全・シンプルなフライトが可能だ。また、A4用紙1枚に収まるほどコンパクトなので収納と持ち運びも簡単だ。
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3. DJI Mavic Air
- 価格:104,000円(税込)
- 最長飛行時間:21分
DJI製品は今回のリストで2回目の登場だが、同社はMavic 2以外にも多数のドローンをラインアップしており、このMavic Airも実に優秀だ。
Mavic Airに搭載されたActiveTrakは先に紹介したMavic 2 Proと同等の追尾 / アングル / スポットライト(定点)モードが用意されている。カメラ性能はMavic Pro 2に劣るが、それでも12MPの写真と4K映像を撮影できるハイクオリティカメラが搭載されている。
そして価格はMavic Pro 2の約半分と大幅に安い。
Mavic AirがDJIの製品ラインアップに加わったのは比較的最近だ。Mavic Airはアウトドアスポーツやアドベンチャートラベルに特化した製品で、障害物回避を助けるインテリジェントなフライト経路機能を備えている。
Mavic Airは簡単に飛ばせ、パワフルで、ハイクオリティな映像を撮影できる上に小型軽量でフォルダブルだ。これらにDJIの上位モデルと比較して9万円近く安い価格を加えれば、MTBライダーにとってベストチョイスのひとつと言えるだろう。MTBコミュニティ全体からの支持も得るはずだ。
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4. Parrot ANAFI
- 価格:80,940円(税込)
- 最大飛行時間:25分
フランスのParrotは最も長い歴史を誇るドローンブランドのひとつで、ANAFIは彼らの最高傑作と呼べる製品だ。
ANAFIはParrotが手がけた初のフォルダブル・クアッドコプターで、MTBライダーにとって大きなメリットとなる優れた携行性と4Kカメラが特徴だ。
ANAFIの直接的なライバルはDJI Mavic Airだが、ParrotはMavic Airより価格は安く、飛行時間も長い。また、カメラ性能もわずかに上回っている。
こう書くと、Mavic Airを購入する意味がなくなってしまいそうだが、ANAFIは障害物回避テクノロジーを採用していない点が大きなマイナスポイントで、ここではMavic Airに軍配が上がる。
また、ANAFIは追尾(Follow Me)機能をアプリ内課金で別途購入しなければならない。本体に含まれていないのだ。尚、この機能は通常2,400円だが、セールになることもある。
障害物回避機能を備えていない点は残念だが、ParrotのアプリはDJI製よりもシンプルにまとめられているので、初心者には取っつきやすいだろう。
しかし、接続断絶後の自動帰還テクノロジーもなく、フライトの邪魔になる高さ100フィート(約30m)の木などを検知する機能も備えていないので、木が多いトレイルで撮影をしたいなら、Parrot ANAFIから始めるのはややリスキーと言えるだろう。
それでも、フライトと撮影のクオリティは十分で、携行性に優れており、DJI製品よりわずかに安価なANAFIは優れた選択肢だ。
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5. YUNEEC Typhoon H Pro
- 価格:178,800円(税込)
- 最長飛行時間:25分
受賞歴もあるYUNEEC Typhoon H Proは、機体前部のセンサーとカメラのおかげで、『トランスフォーマー』に登場しそうなルックスになっている。
YUNEECは「これまでハイエンドな業務用ドローン専用だった機能類をコンシューマー向けの価格で提供している」と謳っており、実際にTyphoon H Proの価格帯はANAFIやMavic Airと競合している。
Typhoon Hは障害物の直前で停止して自動回避するインテリジェントな前面部センサーや、オービットモード(被写体の周囲を同一軌道で周回する)/ 自動追尾モード / セルフィーモード(最高で90m上空から撮影可能)などの多彩な機能を備えている。また、ユーザーがプログラムした2座標間をフライトすることも可能だ。
さらに、操縦者の8m以内までドローンを戻すホームモードや、ドローンが飛行禁止空域内に進入するのを自動で防ぐクールな安全テクノロジー(安全は “クール” なのだ)も備えている。Ultra HD 4K映像を撮影できるCGO3+カメラも、このドローンの魅力を大いに高めている特徴だ。
Typhoon Hは、初心者用ドローンよりワンランク上のドローンを求めている人に最適な製品だ。
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GPS追尾機能を備えたドローンがMTBライダーを撮影した映像をチェック!
2分
See GPS-Tracking Drone Chase Mountain Bikers
The era of selfie action videos is here — see riders film themselves with a GPS-tracking drone.
6. Skydio R1
- 価格:1,999ドル(日本未発売・約223,000円)
- 最長飛行時間:16分
Skydio R1はアクションスポーツ / アドベンチャー用ドローンとして大きな注目を集めている製品だ。
R1には数年をかけて開発されたSkydio Autonomy Engineが採用されている。Skydioはこのテクノロジーについて「周囲で起きていることを認識しつつ、次に起こりえることを予測して、1秒で複数回インテリジェントな決定を下せる」と説明している。
上空にいるドローンが鳥の巣に引っかかるのを気にするよりも、目の前にある岩や木の根に注意したいMTBライダーにとって、この機能を備えているR1はは非常に優れたドローンと言える。
また、R1の追尾機能は信頼性が高く、木に登ってノスリの母親と格闘しながらドローンを回収する必要がない。
唯一の問題は価格だ。2,000ドル(約223,000円)というプライスタグは、予算に余裕がある人か、気合いを入れて貯金する覚悟がある人だけのものと言える。
アプリとマニュアル両方での操縦が可能なR1について、Skydioは「現在一般ユーザーが購入できる中で最も先進的な自動操縦デバイス」と評価している。高価なプライスタグには理由があるのだ。
さらに付け加えておくと、R1は4K撮影が可能でルックスもクールだ。
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7. The Staaker
- 価格:999ドル(日本未発売・約111,500円)
- 最長飛行時間:30分
大事なことから最初に言っておくと、Staakerはカメラ内蔵ではなく、GoProコンパチブルだ。しかし、多くのMTBライダーはすでにGoProを所有しているはずなので、これも優れた選択肢だろう。
Staakerとはまさにぴったりのネーミングだ。というのも、ParrotやDJIの追尾機能は数ある機能の中のひとつだが、Staakerは被写体の追尾に特化して設計されているからだ。現在地を知らせる防水トラッカーを持っている限り、Staakerはどこまでもついてくる。
3軸ジンバルが高品質でブレのない映像を実現し、風雨にも強く、最高時速50マイル(約80km)はライダーについていくのに十分だ。テック系ウェブメディア『Wired』 もStaakerの追尾性能は群を抜いて正確だと賞賛している。さらにバッテリー持続時間も30分と長く、この点も問題はない。
とはいえ、Staakerも価格が問題だ。また、同価格帯のDJI Mavic Airに備えられた障害物回避テクノロジーが装備されていないのも厄介だ。さらに言えば、GoProを持っていない場合、Staaker対応のGoProを別途購入する必要がある点もいただけない(GoProはドローンから取り外して使用できるが)。
とはいえ、すでにGoProを所有しているならStaakerにいくらかの価値を見出せるだろう。カメラ分の出費を抑えられる分、予想外の低価格で高性能ドローンをゲットできる。
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1分
De bedste drone-skud fra Red Bull Valparaíso Cerro Abajo 2019
Følg downhill-riderne på deres tur nedad den vilde bybane, som snoer sig gennem Valparaísos gader i Chile.