そうしたい気持ちは山々だが、24時間連続でビデオゲームをプレイするのは不可能だ。間に休憩を挟まなければ心身共に疲れ切ってしまう。しかし、その休憩中にビデオゲームをテーマにしたドキュメンタリーを見れば、愛するビデオゲームとの関係を維持することができる。
そこで今回は、無料で楽しめるRed Bull TVのゲーミングドキュメンタリーシリーズをピックアップして紹介する。
【便利な検索方法】:Red Bull TVアプリを立ち上げたあと右上の検索ウインドウをタップしてタイトルを直接入力してください。
1 時間33 分
Game Loading -ゲーム・ローディング-
インディーゲームデベロッパーの世界とは? 彼らのテクニック、作品、夢とは? たった数人のチームでビデオゲームシーンだけではなく世界全体を変えてきたアーティストとプログラマーたちに迫る。
世界各地のインディーデベロッパーたちの素顔に迫るこの斬新なドキュメンタリーは、がんに冒された4歳の息子へのトリビュートとして夫婦が制作した没入感溢れるポイント&クリックアドベンチャー『That Dragon, Cancer』を含むユニークなインディータイトルの裏側を紹介していく。
また、このドキュメンタリーはゲーミング業界の闇にも踏み込んでおり、インディーデベロッパーたちが著作権を保護する前に作品のアイディアを盗んでリリースする卑劣なビジネス戦略などについても触れている。
1 時間21 分
Against the Odds -大逆転物語-
2018年、ビデオゲーム『Dota 2』のプロチームOGは最悪の状態だった。遺恨を残す形で主力が移籍し、シーン最大のトーナメントTI8の予選免除も逃していた。esports史上最高賞金総額を毎年更新しているビッグトーナメントに、傷だらけのまま挑んで栄光を掴んだ彼らのミラクルを追う。(日本語字幕)
eスポーツ史上最大のサクセスストーリーを取り上げているドキュメンタリー『Against the Odds』は、『Dota 2』のプロチームTeam OGがドン底から這い上がってシーン最大のトーナメントThe International 8を制するまでの道のりを丁寧に追っていく。
直前にコーチがプレイヤーへ復帰するなどスクランブル体制で同トーナメントに挑んだTeam OGはメディアとファンの両方から低評価を与えられていたが、楽しむことを優先した彼らは世間の予想を覆してeスポーツ史上最高額の優勝賞金を勝ち取った。視聴者全員に笑顔をもたらす爽快なストーリーが楽しめる。
3:『Atari』(The Ripple Effect S1 E6)
26分
第6話: Atari
第6話: ノーラン・ブッシュネルは人を惹きつける魅力とエレクトロニクスの才能を備えている。そしてこのビジネスマンは、ビデオゲーム『Pong』を開発したことで世界のエンターテインメントを永遠に変えた。人間にとっての “ゲーム” に革命を起こしたシリコンバレーの父と呼ばれる人物に焦点を当てる。【世界に衝撃と革命を起こした創造主たち(シーズン1/日本語字幕)】
ノーラン・ブッシュネルという名前を聞いてもピンと来ないかもしれないが、彼が生み出したもの ― Atariとアーケードカルチャー ― は誰もが知っているはずだ。
ユースカルチャーに変革を起こした起業家たちを取り上げるRed Bull TVのドキュメンタリーシリーズのシーズン1・エピソード6は、ブッシュネル本人がアミューズメントパークでの経験を名作『Pong』に活かすまでの経緯などについて語っている。
ほんの小さな始まりや『Pong』ブーム、Atariとの別離などについて知ることができるこのドキュメンタリーは、ポップカルチャーファン必見だ。
10分
第3話: ガチくん (金森識裕)
第3話あらすじ: 「ストリートファイター」の世界で戦う者にとってもっとも過酷な戦場、カプコンカップ2018で優勝を果たしたガチくんは、まさに歴史を作り出した。2019 年、Red Bull Kumite で人気選手になった彼は、自分を育んだ大地で再び戦いに乗り込む。【最強プレイヤー密着ドキュメンタリー (シーズン 1/第 3 話/日本語)】
トッププレイヤーをTwitchやYouTubeで見かけない日は少ないが、彼らの本当の姿はほとんど見たことがない。
このミニドキュメンタリーシリーズはeスポーツシーンを代表するプレイヤーたちが満席のアリーナから離れたあと、どのようにプライベートを過ごしているのかを紹介する。
『ストリートファイター』プロプレイヤーのボンちゃんとガチくん、『Dota 2』の神童と呼ばれたMiracle-などを取り上げている『Esports Unfold』は全エピソードがマスターピースだ。
43分
Wreck or Get Rekt -いざ尋常に-
直接対決に備えて準備を重ねていく『ストリートファイター』プレイヤー2人の姿を追いながら、世界の誰もが知っているビデオゲームの真剣勝負の側面に光を当てる。(日本語字幕)
『ストリートファイター』シリーズのキャラクター同士のトラッシュトークがやや露骨だと思った経験があるなら、ライバル同士の米国人プレイヤー2人(ThatDemoGuyとQuinton)の本気のバトルを体験してもらいたい。
プレイヤーとしてどちらが上なのかをはっきりさせようとする2人は遠慮なくお互いを “口撃” する。Red Bull Kumiteの派手なアリーナの真逆と言える粗雑なバックルームで繰り広げられる2人のバトルは『ストリートファイター』シーンをアーケード時代へ連れ戻す。
6:『Diggin’ in the Carts / ディギン・イン・ザ・カーツ』
15分
Diggin' in the Carts - エピソード 1
Diggin In The Carts - Episode 1 Japanese Subtitles
下村陽子が作曲した「ガイルのテーマ」を知らずに育った人を除き、ビデオゲームミュージックに最も大きな影響を与えた国は日本という意見に異を唱える人はいないはずだ。 全6エピソードで構成されるこのドキュメンタリーシリーズは日本、そして日本のビデオゲームミュージックへ宛てられたラブレターで、ビデオゲームシーンと音楽シーンの重鎮たちがこの国が生み出したビデオゲームミュージックカルチャーへの愛を語りながら、このカルチャーが世界に与えた影響を分析していく。
7:『ジ・アート・オブ・ストリートファイティング』
49分
The Art of Street Fighting
世界各地で開催されるビッグトーナメントを転戦する『ストリートファイターV』のトッププレイヤーたちの素顔とは? シャオハイ、ウメハラ、GamerBee、ときど、Luffyたちの生活や意識、Red Bull Kumiteでの戦いを追う。
カプコンファンが楽しめるもうひとつのドキュメンタリー『ジ・アート・オブ・ストリートファイティング』は、『ストリートファイターV』シーンを率いるトップレイヤーたちに光を当てる。
Red Bull Kumiteに向けて準備を進めていくLuffy、Xiao Hai、ときど、Gamerbee、ウメハラなどのコメントを取り上げながら、メンタルとフィジカルへの負荷、ライバル関係、内部事情などに触れていくことでトッププレイヤーの世界へ足を踏み入れていく。
ゲーミングにチャレンジは付きものだが、そのチャレンジがゲームの中ではなく現実世界で起きるとしたら?
2015年、スウェーデン出身の『スマブラDX』プロプレイヤーLeffenは、米国当局がビデオゲームはスポーツではないという判断を下したため入国ビザを取得できず、当時世界2位の実力の持ち主だった彼のキャリアは大きく後退することになった。
『Cultivation』シーズン2は、Leffenの北米トーナメントシーン復帰までの道のりを追っていく。
9:『Gaming The Real World』
Microsoftは世界を変えられるのだろうか? これが、ビデオゲームを使って現実世界の都市を変えるという目的を持った革新的なゲーマーとデベロッパーたちに光を当てるこの知的なドキュメンタリーのメインテーマだ。
未踏の地域を変え、未来のストリートを作り上げていく彼らの姿は、ビデオゲーム開発の真の価値を示している。
24分
第4話:ペット・プロジェクト
第4話:インディーゲームデベロッパーは常識の外側で物事を考える。猫専用iPadゲームを手がけるチームと世にも奇妙なゲームを開発している夫婦を取り上げる。【ゲームのイロハを教えます(シーズン1/日本語字幕)】
子供用ビデオゲームを開発する『DOOM』の共同開発者。ヴィンテージハードウェアを紹介するアーケード研究家。官能小説作家とインディーデベロッパーのコラボレーション。
これらすべてを取り上げている『Screenland』は、奇妙で興味深いゲーミングサブカルチャーを全9エピソードで紹介していく。
11:『Part of the Game / ゲームの進化』
8分
第1話: コペンハーゲン
第1話あらすじ: 幸福度が最も高い国のひとつに数えられているデンマークに拠点を置くプロゲーマーたちが、国民の考え方や生き方が国内のゲーミングシーンの進化と発展にどう貢献しているのかを解説する。【世界のゲーム都市をめぐり強者の秘密を探る(シーズン1/日本語字幕)】
オンラインテクノロジーがゲーミングシーンを繋げている(もしくは均質化している)中、特定の都市のゲーミングコミュニティやシーン、そしてゲーミング業界の社会レベルでの役割の姿は見えにくくなってきている。
『Part of the Game / ゲームの進化』は、サンパウロやイスタンブールなどを含む世界各都市を巡って、特定の都市でどのようなゲームが好まれているのか、またゲームがどのような意味を持っているのかを探っていく。
億単位の予算が用意されるAAAシリーズや豪華絢爛なeスポーツシーンの裏側を覗けば、真のゲーミングヒーローたちを見つけることができる。
ミニドキュメンタリーシリーズ『PRISM』で取り上げている『Deux Ex』の主人公ジェンセンにインスパイアされた義手でゲームを楽しむダニエル・メルビルと大きなプレッシャーに晒されるプロゲーマーのメンタルを整えるスポーツ心理学者ミア・ステールバーグはその好例だ。 世界が魅了されている『Monument Valley』の美しいグラフィックスから『Dead Cells』で知られるインディースタジオMotion Townの先進的な価値観までを全6エピソードで紹介するこのドキュメンタリーシリーズは、デベロッパーの膨大な努力と犠牲に光を当てながら、それでも彼らが開発を続ける理由を掘り下げていく。
このシリーズを見終われば、インディーデベロッパーたちをあらためてリスペクトすることになるだろう。