ダニー・マッカスキルやファビオ・ヴィブマーが送り出す新作エディットがインターネット上でもれなくバイラル化している現状から判断すると、競技とは遠く離れているMTBトライアルには計り知れない魅力が備わっているようだ。
これは当然だ。特別なトライアルバイクに乗ってテクニカルなスキルやハンドリング、想像を絶するトリックを披露することにおいて、マッカスキルやヴィブマーはまさに魔法使いのような存在だからだ。
彼らと西窪友海、トム・エーラー、ケニー・ビレイのようなアスリートたちは、スペシャルなトリックとスキル、そしてトライアル特有の謎解き要素をコンペからストリートや新しい舞台へと持ち出し、トライアルというカテゴリーをクリエイティブでイノベーティブな方法で世界に広めながら、そのライディングの可能性を新しいオーディエンスに届けている。
マッカスキルの最新エディットをはじめ、Red Bull TVで今すぐ視聴できる最高のトライアルバイク映像を6作品選りすぐって紹介しよう。
01
『サンフランシスコからの手紙』
5分
Danny MacAskill in San Francisco
MTB Danny MacAskill turns the iconic sites of San Francisco into the ultimate trials riding paradise.
制作に数年を要したダニー・マッカスキル『サンフランシスコからの手紙』で、このスコットランド人ライダーは自らのルーツであるストリートトライアルに回帰している。
2009年にマッカスキルがリリースしたストリートトライアルエディット『Inspired Bicycles』は凄まじい反響を呼び、彼のキャリアを大きく飛躍させた。この作品以降、彼はよりコンセプト性を強めた作品に注力してきたが、サンフランシスコを舞台に撮影された『サンフランシスコからの手紙』ではストリートトライアルに戻っている。
このエディットは、サンフランシスコ名物の急坂での強烈なバンプフロントフリップで幕を開けたあとも強烈なトリックとともに世界的に有名なランドマークを巡っていくため、最後まで息をつく暇がない。アルカトラズ島の運動場の階段で見せる最後のフロントフリップは、このスコットランドの達人が最初のバイラル作品から10年以上経った今も限界をプッシュし続けていることを証明している。
02
『Video Game』
7分
Fabio Wibmer – wins and losses
Full action, new angles and exclusive insights from Fabio Wibmer's team in the extended cut of Video Game.
ファビオ・ヴィブマーは常識にとらわれないエディット制作を好んでおり、作品全体にストーリー性を持たせるのが非常に得意だ。彼が手がけた『Fabiolous Escape』と『Wibmer’s Law』はこの特徴を示している。
そのヴィブマーが2022年にリリースした最新エディット『Video Game』はアクションアドベンチャービデオゲームにヒントを得ており、様々な観光地を訪れるのだが、どのロケーションでも特定のシチュエーションでバイクに乗ってトライアルライディングのスキルを駆使しなければならないというナラティブが用意されている。
ビデオゲームさながらのサードパーソン視点での撮影がメインとなる『Video Game』では、まるで視聴者がヴィブマーを操作して次の目的地へ移動させるような感覚を味わうことができる。『Video Game』本編を楽しんだあとは、作品に登場するトリックをじっくり味わえるメイキングも視聴しよう。
03
『世界を駆けるサイクル』第4話:ドロミーティ
9分
第4話: トム・オーラーが下る、美しく険しい道
トム・オーラーがイタリアの美しきドロミーティをマウンテンバイクでライド。見ていて思わず息を呑むような危険な場所も、彼は恐れることなく高速で下っていく。
トム・エーラーは高く評価されている元トライアルコンペティションライダーだ。オーストリア出身の彼はスタンディングスタートから高さ3mのジャンプに成功するなど、刺激的なパフォーマンスの数々で知られている。
『世界を駆けるサイクル』第4話:ドロミーティのエーラーは、イタリア北東部ドロミーティの山地にトライアルライディングを持ち込み、極めてチャレンジングで狭く、目まいを催すような尾根筋のトレイルをトレースしている。一部のシチュエーションは注意が必要だが、そのようなトリッキーなスポットでバイクを操るときこそエーラーが20年積み重ねてきたトライアルライディングスキルが発揮されるのだ。
04
『ジムへようこそ!with自転車』
6分
ジムへようこそ!with自転車
いろいろな場所を自転車で訪れてきたダニー・マッカスキル。今回の訪問先は…ジム!?あん馬に跳馬、平行棒。あれもこれも自転車に乗ったままやってのけるマッカスキルの、とんでもない技の数々はもちろん、彼のコミカルな演技にも注目だ。(日本語字幕)
ダニー・マッカスキルが2020年に放ったエディット『ジムへようこそ!with自転車』では、ライディングがまず不可能に思える普通のジム器具をトリック満載のクリエイティブワークアウトのための “踏切板” へ変えている。このエディットの目玉は世界で初めて映像に収められた “ゴーストフロントフリップ” をはじめとする計17の世界初公開トリックで、平行棒の上での360°は必見だ。
『ジムへようこそ!with自転車』にインスパイアされた日本人ライダーの西窪友海はスポーツをテーマにしたエディット『Pentathlon Challenge』をリリースし、110mハードル走、走り幅跳び、3000m障害物走、走り高跳び、そして100m短距離走にトライアルバイクで挑んでいる。
05
『Home Office』
1分
Home Office -ダイジェスト-
コロナ禍で外出できない中、ファビオ・ヴィブマーは家の周辺や宅内にちょっとした仕掛けをつくった。遊び心あふれる彼ならではのコンパクトな挑戦を、コンパクトにお届け。
屋外でのライディングでスキルを磨けないときはどうすれば良いだろうか?
これが2020年のロックダウン中にファビオ・ヴィブマーが直面したジレンマだった。自宅にある日用品や家電、それにオフィス用品からインスピレーションを得た彼は、自宅や庭にちょっとしたハンドメイド・バイクパークを作ってみせた。
06
『BALANCE』
5分
ケニー・ビレイ 『BALANCE』
ケニー・ビレイ 『BALANCE』
ケニー・ビレイは可能性の限界をプッシュするのを好むトライアルアスリートだ。ラ・ロッシュ・フェンデュ(フランス)の標高2,700m地点にある渓谷の地上112mに張られた長さ18mのスラックラインをトライアルバイクで渡る以上に “可能性の追求” に相応しいチャレンジはないだろう。
トライアルライダーにとって、そして今回のチャレンジにとってバランス感覚は重要なテクニカルスキルで、幅がたった5cmしかないスラックラインを渡り切るには極限の集中状態が求められた。
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