スケートボード
世界で最も個性的なスケートパーク ベスト10
元教会から標高3,000m超の高地まで、驚きのロケーションに存在するスケートパークを選りすぐって紹介！
信じられないかもしれないが、私たちはスケートパークの黄金時代を迎えている。少し距離を取ってみれば、その事実が分かってくる。
スケートボーダーである私たちはスケートパークを探し続けてきたがゆえにスケートパークに囲まれてきた。しかし、最近は世界のなんとも意外な場所にもスケートパークが存在する。しかもその一部は本家USさえ羨ましがるクオリティだ。
最近は中国、ケイマン諸島、オレゴン州、ニュージーランド、ヨーロッパにもユニークなスケートパークが建造されている。デザイン、ロケーション、スケールにおいて今やスケートパークは美しいレジャースポット / 観光地化していると言えるのだ。
今回はその中で特に際立っているものを選り抜いた。ライディングせずに眺めるだけでも満足できる美しいスケートパークの数々をチェックしていこう。
01
Gratitude Trails
ギリシャ・アンドロス島
エーゲ海に浮かぶアンドロス島の山岳地帯に存在するこの複数のボウルが組み合わさったハンドメイドのスケートパークはニコス・ギャリファロス（Nikos Garyfallos）が手がけたもので、彼に許可されたクルーしか利用できない。
アレックス・ハルフォード：スイーパー
© Sam McGuire
不注意なライダーを痛めつける高速・予想不可能なこのスケートパークは小心者には不向きだ。同じアンドロス島のBlue Enigma Hotel経由で利用申し込みができる。
02
Livingston Skatepark
スコットランド
Livingston Skateparkはスコットランドのグラスゴーとエジンバラを結ぶ道路上に位置しておりローカルライダーたちの修練場として機能している。ケニー・オモンド（Kenny Omond）が企画したこのスケートパークはジョン・カーディエルのファイバリットのひとつと言われている。
3分
Daily Grind: Craig Stewart
This is what it means to have a place in your blood.
広大な敷地を誇るLivingston Skateparkは1981年に建造されたあと1993年と2012年に拡張工事が行われた。建築家イアン・アーカート（Iain Urquhart）がデザインしたLivingston Skateparkは世界最高のヴィンテージスケートパークのひとつとしても高く評価されており、2023年には地元の自治体がスコットランド歴史環境協会に認可を申請した。
関連ストーリー
03
Pura Pura
ボリビア・ラパス
2014年に非営利団体Make Life Skate Life、コーディネーターのロビン・ホーニング（Robin Höning）、ミルトン・アレジャノやケニー・ダヴァロスを含むボリビアのローカルライダーたちが協働したこのユニークなスペースは、世界15カ国から山を登って集まった100人を超えるボランティアたちによってわずか1ヶ月足らずで完成した。
7分
Pura Pura Skatepark, Bolivia
It's the highest skatepark in the world and it was built in less than a month by more than 100 volunteers.
“山を登って” という表現には理由がある。実は、このスケートパークは標高3,500mを超える高地に位置しているのだ。ゆえに酸素は薄く、ライディングには大きな疲労を伴うが、総面積1,200㎡を誇るPura PuraはDIYスケートパークの奇跡に他ならない。
04
Kaos Temple
スペイン・オビエド
1912年に建築家マヌエル・デル・ブストが手がけたスペイン・オビエドのサンタ・バルバラ教会をアーティストOkudaがリフォームして仕上げたのがこのカラフルなスケートパークKaos Templeだ。
ダニー・レオン@Kaos Temple
© Luis Vidales/Red Bull Content Pool
現在は美しいフレスコ画の代わりにミニランプ、ストリートアートと祭壇の代わりにウォールライド用設備が置かれているこの色鮮やかな “ビフォーアフター” は当然ながら “インスタ映え” として話題となり、これまでに数多くのフォトブログや広告に登場している。
05
Pietrasanta Skate Plaza
イタリア・ピエトラサンタ
大理石と花崗岩はライディングに最適だが、高額なためスケートパークの建材として使用されることは滅多にない。
ピエトラサンタの総大理石スケートパーク
© Simone Verona
しかし、イタリア・ピエトラサンタは大理石の産地として非常に有名で、この事実がローカルライダーたちに製造過程で出される廃石を再利用してスケートパークを建造するアイディアを授け、世界初の総大理石スケートパーク、Pietrasanta Skate Plazaが誕生した。ちなみに世界唯一の総大理石スケートパークでもある。
関連ストーリー
06
Stockwell
英国・ロンドン
Stockwell（Brixton Beachとも呼ばれる）は世界的に有名なサウスロンドンのコンサート会場、Brixton Academyの裏手にある。1978年に建造されたあと数回に渡り再舗装されてきたこのスケートパークは、ローカルライダーはもちろんロンドンを訪れる全ライダーが絶対にライディングすべきスポットだ。
2分
Daily Grind: Ewen Bower at Stockwell
Enjoy a long afternoon at Brixton Beach with Lovenskate’s charger.
Stockwellはコミュニティスピリットとポジティブなバイブスが有名で、スケーターとBMXライダーを同等に扱っている。周辺の雰囲気が反映されており、ロンドン有数の活気溢れる空間のひとつとして知られるこのスケートパークの魅力を理解するためには夏の夕方がおすすめだ。
07
Vancouver Skate Plaza
カナダ・バンクーバー
バンクーバー市がダウンタウンの中心に位置するジョージアストリート・アンド・ダンスミュア橋の下に世界初の専用スケートプラザのひとつを建造した。2004年にオープンしたこのスケートプラザは世界のスケートパークデザインに革命を起こし、現在はここを参考にしたスケートパークが無数に存在する。
2分
Daily Grind: Cory Wilson's Vancouver skate plaza
Cory Wilson gives a tour of one of the first skate plaza’s built in the world.
ステアやバンク、ランプ、レールなどスケートボーダーが望むものがほとんどすべて揃っているこのスケートプラザは、バンクーバーのローカルライダーたちにほとんど天候に悩まされることなく合法でライディングが楽しめるスペースを提供している。
関連ストーリー
08
Mystic Skatepark
チェコ・プラハ
チェコ・プラハのMystic Skateparkはヨーロッパの秘宝だ。プラハの中央を流れるブルタバ川に浮かぶシュトヴァニツェ島の鉄道橋の下に隠されているこのスケートパークは独自の世界観を備えている。
10分
Mystic Cup 2019 highlights
Lucy Adams hosts our guide to Prague's 25th Mystic Cup skate contest.
1994年にトマス・レイマン（Tomas Rejman）によって建造されたMystic Skateparkは、洪水や経済問題、再開発などの様々な問題を乗り越え、世界中のライダーが憧れるスケートパークのひとつおよびスケートシーン有数のコミュニケーションスポットとして評価されるようになった。
また、コンテストMystic SK8 Cupが毎年開催されており、こちらも夜通し行われるアフターパーティを含めて伝説的なステータスを得ている。
関連ストーリー
09
Bowl du Prado
フランス・マルセイユ
フランス南部の港町に位置するアイコニックで悪名高いBowl du Pradoは四半世紀に渡りレジェンドライダーたちを生み出し、讃えてきた。
11分
Red Bull Bowl Rippers 2020
Marseille-native Vincent Matheron gives his insight into the action at the Red Bull Bowl Rippers 2020.
マルセイユが誇るこのボウルは1991年に建造されたが、現在も高く評価されており、ステファン・アンドレ、アレックス・ジロー、ジュリアン・ベノリエル、ギヨーム・モキン、メディー・サラのようなトップリッパーやヴァンサン・マトゥロン、ステファン・ブサックのような現代を代表するライダーたちを輩出してきた。
再舗装されたばかりで、しかも毎年開催されている【Red Bull Bowl Rippers】によって世界的な人気を再び獲得しているため、訪れるなら今がベストだ！
10
Aljada Skatepark
UAE・シャルージャ
Aljada Skateparkはドバイの隣、シャルージャに位置している。大型のスケートパーク3面とビギナー用エリアで構成されているこの複合施設は、周辺の広大な住宅施設用の若者向けエンターテインメントエリアの一部だ。
ジャガー・イートン：スイッチバック・ノーズブラント
© Jake Darwen/World Skate
Aljada Bowl
© Niall Neeson
ジャガー・イートン：フロントサイド・ノーズグラインド トゥ フェイキー
© World Skate
Aljada Skatepark
© Niall Neeson
Madarと名付けられているこのエリアは世的に有名なザラ・ハディッド・アーキテクトが手がけており、ドライブインシアターやレストラン、キッズエリアなども含まれている。Aljada Skateparkは2022年のパークとストリートの世界選手権をホストしており、"最先端のスケートパーク" という評価は誇張ではない。
Red Bull TVのアプリをダウンロードして、世界中のスケートアクションをチェック！ダウンロードはこちら>>