Waimea Bay, Oahu, Hawaii
© Ha'a Keaulana
サーフィン

世界最高のサーフコンテスト おすすめ7選+α

世界中で開催されている多種多様なサーフコンテストの中から特に魅力的なコンテストをピックアップ!
Written by Esther Hershkovits
読み終わるまで:8分公開日:
プロサーフシーンに対する興味の大半はWSLチャンピオンシップツアー(CT)周辺に向けられているが、トップ・オブ・トップ以外のサーファーたちを集めているコンテストや、現地観戦ができないファンのためにライブ配信を用意しているコンテストが存在する。
今回は、そのようなサーフイベントの中からベスト7をピックアップして紹介しよう。
ハレイワでライディングするカリッサ・ムーア

ハレイワでライディングするカリッサ・ムーア

© Ryan Miller / Red Bull Content Pool

01

Tudor Nazaré Tow Surfing Challenge

ナザレは、人類がサーフィンした最大の波ベスト10のうち7つを生み出している有名なビッグウェーブサーフポイントだ。このポイントに “サーフィンができる波” が生まれることは非常にレアで、コンテストが開催できるまでコンディションが維持されることはさらにレアだ。
しかし、それでも、1月から4月までの間に1回はそのようなタイミングが訪れる。そして、そのタイミングで【Tudor Nazaré Tow Surfing Challenge】の開催が決定すればサーファーたちには約24時間が与えられ、時間内にそれぞれがチームとともにポルトガルへ急行し、ナザレの波に挑むことになる。2022年もRed Bull TVでその様子がライブ配信される予定だ。
02

Quicksilver Jaws Big Wave Challenge

ジョーズは地球で最もパワフルなビッグウェーブのひとつで、ビッグウェーブサーフィンの進化を促してきた波として知られている。ここに挑むサーファーたちは、まずビルの高さほどの波をくぐり抜けなければならない。これだけで十分に危険だが、このコンテストではそのあとでバレルやターン、さらにはエアに挑むことになる。
【Quicksilver Jaws Big Wave Challenge】の待機期間は11月から4月までで、開催が決定すると世界中のサーファーたちがハワイ・マウイ島へ向かって人生を賭けたライディングに挑む。このコンテストもRed Bull TVでライブ配信される。
03

Vans Triple Crown of Surfing

Vans Triple Crown of Surfing 2021に参加したジョーディ・スミス

Vans Triple Crown of Surfing 2021に参加したジョーディ・スミス

© Kolesky / Nikon / Red Bull Content Pool

【Vans Triple Crown of Surfing】1983年からオアフ島のノースショアで冬に開催されている長い歴史を持つコンテストだ。世界最高・最強の波で知られるロケーションで開催されるこのコンテストは、3つのサーフポイント(パイプライン、サンセット、ハレイワ)で構成されている。
2020年にフォーマットが変更され、3日間連続の現地開催の代わりに、サーファーが各ポイントにつき2本のビデオを撮影して提出し、その内容がジャッジされるようになった。この新フォーマットによって参加するサーファーの数が大幅に増え、ローカルサーファーたちが参加できるチャンスも増えた。
04

Rip Curl WSL Finals

ローワー・トラッセルズで開催されている【Rip Curl WSL Finals】ワールドタイトル決定戦として知られている。以前は、ワールドチャンピオンはシーズンを通じて最多ポイントを獲得したサーファーが獲得し、最終戦に勝利するかどうかは関係なかった。しかし、2年前からWSLがフォーマットを変更し、シーズン総合順位の上位5人が最終戦へ進出するようになった。
その最終戦【Rip Curl WSL Finals】はトーナメント形式で、シーズン総合5位が総合4位と1回戦を行い、その勝者が総合3位と2回戦を行う。このような形で勝ち進んだサーファーが最後に総合1位とワールドタイトルの称号を賭けて対戦する。
05

Vans US Open of Surfing

Vans US Openに参加したマテウス・ハーディ

Vans US Openに参加したマテウス・ハーディ

© Sean Evans / Red Bull Contact Pool

【Vans US Open of Surfing】カリフォルニアのサーフカルチャーを支える大きな柱のひとつだ。このコンテストは1959年から名称変更を繰り返してきたが、会場はハンティントンビーチ五十嵐カノアの本拠地としても有名)から動いていない。ハンティントンビーチはサーフィンカルチャーが生まれた場所のひとつとして知られており、多くのサーフブランドが本社を置いている。
1週間に渡って開催されるこのコンテストは、サーフィンスケートボードBMXをフィーチャーしており、世界最大級のアクションスポーツのショーケースイベントとなっている。また、CTの重要な予選としても位置づけられているため、世界中から多くのサーファーが参加している。
06

Mavericks

【Mavericks】レアなビッグウェーブコンテストのひとつで、2022-23シーズンに数年ぶりに開催される予定だ。以前は11月から3月までの間にサンフランシスコ近郊ハーフムーンベイで開催されていたが、【Mavericks】はブレイクのタイミングの予測が非常に難しいため、プランニングは毎回難航する。
ここの波はコンディションによって大きく変わるため、コンディションが悪いときに開催してしまえば失敗に終わる。最近、WSLはこのコンテストの開催権利を23歳の地元女性に譲渡した。この女性は男女同数参加性差のない報酬での開催を計画している。
07

Vans Pipe Masters

【Vans Pipe Masters】が開催されるサーフポイント “バンザイ・パイプライン” 世界最高・最恐の波と評価されるときがある。このコンテストはいくつものフォーマットで開催されてきたが、今シーズンもプログレッシブサーフィンを打ち出すためにフォーマットが変更され、このサーフポイントでお馴染みのバレルライドよりもビッグエアが評価されるようになった。
【Vans Pipe Masters】は完全招待制で、今シーズンはマーク・フェブラリーケイトリン・シマーズのようなこのサーフポイントではあまり見かけないサーファーとケリー・スレータージョン・フローレンスイタロ・フェレイラのようなチャンピオンたちが参加。最終的に男子はバララム・スタック、女子はモリー・ピクラムが優勝した。

その他

上記7コンテストの他にも優秀なサーフコンテストが存在する。その中から3コンテストを選んで紹介しておこう。
08

Red Bull Magnitude

Red Bull Magnitudeに参加したアニー・ライカート

Red Bull Magnitudeに参加したアニー・ライカート

© Christa Funk / Red Bull Content Pool

【Red Bull Magnitude】は世界初の女子限定ビッグウェーブサーフコンテストで、女子ビッグウェーブサーファーの数を増やすことを目的としている。ビッグウェーブサーフィンは大量の経験とギア、資金が求められるカテゴリーで、ジェットスキー、世界をギリギリのタイミングで飛び回る飛行機代、他のサーファーたちからの情報、撮影を担ってくれるフィルマーが必要になる。
これらによって参入障壁が高く、また歴史的に女子サーファーの数が少なかったことから【Red Bull Magnitude】が考案された。このコンテストは招待制で、招待された女子サーファーにはフィルマー、安全確保用スタッフ、経済的サポートが提供される。また、コンテスト期間中はハワイの任意のポイントでライディングできる
09

Red Bull Foam Wreckers

ハワイで開催されたRed Bull Foam Wreckers

ハワイで開催されたRed Bull Foam Wreckers

© Zak Noyle / Red Bull Content Pool

【Red Bull Foam Wreckers】はひと味違うサーフコンテストだ。 “アンチサーフコンテストなサーフコンテスト” と銘打たれており、ソフトボード限定で、誰でも参加可能で、ルールはほとんど存在しない複数の参加者が同じ波に乗ることも許されているので、競技性より娯楽性が重視されている。
米国全土で開催されており、ハワイ、カリフォルニア、ニュージャージー、テキサス、ノースキャロライナ、メリーランドが開催地に選ばれている。
10

Stab High

【Stab High】はプログレッシブなサーフコンテストで、エアを競い合う。他のサーフコンテストではエアをメイクするとポイントを獲得できるが、このコンテストでは、優勝サーファーが25,000ドル、最大エアをメイクしたサーファーが20,000ドルを獲得できる。
大金が用意されていることから多くの若手サーファーが参加しており、毎回強烈なライディングや世界初のトリックが確認されている。

まとめ

プロサーファーの最高レベルのライディングを見たい人にも、ソフトボードで多くの人が波を楽しむ様子を見たい人にも、世の中には多くのサーフコンテストが用意されている。現地観戦できなくても今回紹介しているコンテストは無料でライブ配信を楽しめるので、是非チェックしてもらいたい。
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