Loski performing at Red Bull Music Odyssey 2018
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ミュージック

Unknown T、Loski、SL…UKドリルシーンを牽引するアーティスト 7組

シカゴで生まれたあと世界各地へ広まったトラップのサブジャンルはUKでも高い人気を誇る。UKドリルシーンを代表するアーティストをリストアップ!
Written by Will Pritchard
読み終わるまで:5分公開日:
2011年頃、Chief KeefLil DurkFredo SantanaSasha Go Hardなどをはじめとするシカゴのアーティストたちがインターナショナルな人気を獲得したことでドリルトラップの地域限定バージョン)が広く知られるようになった。その結果、近年はUK独自のドリルシーンも生まれている。
UKドリルのサウンドはメランコリックで不穏なムードのミニマルビートに貧困に苦しむ若い世代たちの声が反映されたダークなリリシズムを加えたものだ。
先輩のグライムと同じで、UKドリルはメインストリームメディアからその倫理観について厳しく批判されており、最終的には警察がサウンドと表現方法を検閲する騒ぎにまで発展した。
しかし、その成長は留まるところを知らず、トップアーティストたちは実験を繰り返しながらシーンを新しい方向へ導いている。今回はUKドリルを牽引するアーティスト7組を紹介しよう。

1. KO

イーストロンドンのホマートン出身で、Unknown T関連のラッパーとして知られるKOは、2018年にリリースしたミックステープ『This Sh#ts Ments』でブレイクした。
動画シリーズと共に、このミックステープはこの若きMCのメタファーを多用した知性溢れるリリックと複雑なフロウを世に知らしめると同時に、UKドリルシーンには収まりきらないアーティスティックなヴィジョンも示すことになった。
UKドリルのフォーマットはシンプルかもしれないが、KOはそこに深さ奥行きを与えることに成功している。

2. Headie One

2018年はノースロンドンのトッテナム出身のこのMCにとってブレイクの1年となった。
バラエティ豊かな16トラックが収録されているミックステープ『The One Two』をリリースしたHeadie OneはGRM Daily’s Rated Awardsで最優秀新人賞を獲得した他、シングル「Know Better」もヒットさせ、このトラックで本人が多用している「シーッ」はDrakeが使用するほど高い人気を得た。
その後、OFBのメンバーとして活動するHeadie Oneはダンスフロア寄りのトラックメイクに注力しており、Kenny Allstarとのコラボレーショントラック「Tracksuit Love」をリリースしたあと、初のUKツアーを成功させた。

3. M1 On The Beat & MK The Plug

しばしば共作しているノースロンドン出身のこのプロデューサーコンビはUKドリルシーンを代表するMCたちにトラックを提供してきた。
2人は、オーケストラのストリングス、ダブルテンポのグライム的ベースライン、閉所恐怖症的で歪んだサブベース、跳ねるドラムビート、高揚感のあるピアノなど、あらゆる音楽的要素を組み合わせてUKドリルの境界線をプッシュしている。
サウンドが順調に成長しているこの2人の重要度は今後さらに高まるだろう。

4. SL

Gentleman」と「Tropical」で鮮烈なデビューを果たした(後者は伝統的なUKドリルサウンドとは異なる柔らかいサウンドとメロディックなビートを備えている)SLは、その後、GCSE(英国の義務教育修了時に受ける学力テスト。進学できる大学が決まる重要なテストのひとつ)に備えて音楽活動をしばらく休んだ。
その後リリースされた「Nothing To Say」は彼の豊かなラップサウンドを引き継いでいる。リリックは依然として性的経験やウィードがテーマだが、10代後半を迎えている彼は大人になっているようで、「トラックスーツを着た若いブラックを見ると誰もが未来はないと言うけど、ベタな意見だぜ」とラップしている。

5. Unknown T

YouTubeの視聴回数が1700万を超えているUnknown THomerton B」は2018年のロンドンアンセムとなり、このMCの低音ヴォイスは行き交う車やパーティのサウンドシステムまでロンドン市内のあらゆるシチュエーションとロケーションで聴くことができた。
また、このトラックは複数のフロウをスピーディに切り替えるUnknown Tの才能も示すことになった。
このヒットでCharlie Slothの『Fire In The Booth』へ出演を果たした他、BBC 1XtraMixtape Madnessで百万単位の視聴回数を記録した。

6. Loski

サウスイーストロンドンのクルーHarlem Spartansを牽引するラッパーのひとり、Loskiは2018年に大ブレイクした。
ミックステープ『Call Me Loose』は、Drakeのダブルアルバム『Scorpion』に影響を与えたことで知られており、Steel Banglezがプロデュースを担当した「Hot Steppa」やセクシーなクラブバンガー「Calm Down」などラジオフレンドリーなシングルが多数収録されている。
2019年には待望の新ミックステープ『Mad Move』をリリースした。

7. Skengdo x AM

ブリクストンのクルー410のメンバー、Skengdo x AMは2017年末にミックステープ『2Bunny』をリリースしてUKのiTunesヒップホップアルバムチャートでナンバーワンになったことで知られる。
その後、UKドリルが勢いを増す中、2人は大西洋を越えてドリルのオリジネーターChief Keefと「Pitbulls」でコラボレーションを果たし、UKドリルのインターナショナルレベルでの知名度をさらに高めることに成功した。