スイミングは最も楽しく体を鍛えられるエクササイズのひとつだが、最も簡単なエクササイズのひとつでもある。水着とゴーグル、タオルさえ用意すれば、旅行先でも手軽に楽しめる。
そして、少し調べれば分かることだが、世界にはユニークなセールスポイントとインスタ映えする美しい景観を備えている素晴らしいスイミングプールがいくつか存在する。
というわけで、今回は世界最高のスイミングプールを集めてみた。子供の頃に通っていた錆びついたスイミングプールとは完全に異なる世界の住人とも言える以下のスイミングプールは、クールなものから、美しいもの、圧倒的なもの、そしてモチベーションを高めてくれるものまで様々だ。
1:Bondi Icebergs Club(オーストラリア・シドニー)
ボンダイビーチに位置するこの通年営業のスイミングプールは100年以上の長い歴史を誇る。
オーストラリアで最も有名なビーチを一望できるBondi Icebergs Clubは、大人用と子供用を備えている全年齢対応のスイミングプールだが、泳ぐ前に少し体を温めたい人やセッション後にリラックスしたい人のためにサウナも完備している。
しかし、このスイミングプール最大の魅力はやはり “オーシャンビュー” だ。スイミングプールの真下で砕け散る波は、ここを訪れるスイマーのモチベーションを高めてくれる。
2:Sea Point Pavillion(南アフリカ・ケープタウン)
南大西洋沿岸に位置し、背後にはテーブルマウンテンがそびえるSea Point Pavillionはあらゆるタイプ、あらゆる年齢のスイマーを受け入れているスイミングプールで、シリアスなアスリート用の50mプールを軸に、勇敢なスイマー用のダイビングプール、カジュアルなスイマー用の20mプール、キッズ用の11.5mプールを備えている。
基本的には午前7時から午後7時までの通年営業だが、11月と12月は営業時間がイレギュラーになる。
3:Kitsilano(カナダ・バンクーバー)
全長137mのKitsilanoはバンクーバー唯一の海水スイミングプールだ。137mという中途半端な長さの理由は誰も知らない(地元のベテラントライアスリートさえも知らない)が、それ以外はパーフェクトだ。
ブリティッシュコロンビア州の州都と美しい空を一望できる海に囲まれたこのスイミングプールは、筋肉痛をほぐしたい人や、一生に一度のスイミングを体験したい人には “マスト” だ。5月から9月半ばまでオープンしている。
4:Aquaniene(イタリア・ローマ)
ローマの古代遺跡やベスパに飽きたという人は、ローマ北部に位置するスイミングプールAquanieneでひと泳ぎしてみよう。このスイミングプールはレジャーよりもエクササイズがメインだ。夏季限定の50m屋外プールを含む3種類のプールが用意されている。ローマを訪れた際は立ち寄ってみよう。
5:Tooting Bec Lido(英国・ロンドン)
サウスロンドンのトゥーティング・ベックに位置するTooting Bec Lidoは、実用的だが美しいスイミングプールだ。縦100ヤード(91.44m)・横33ヤード(30.18m)のTooting Bec Lidoは、英国最大の屋外プールとして良く知られているが、特徴はそれだけではない。1906年に人工湖としてスタートしたこのプールは、英国最古のスイミングプールでもある。
毎週日曜日とバンクホリデーの午前9時半からレースが開催されているTooting Bec Lidoは、5月頭から9月末までは誰でも泳ぐことができるが、残りの期間はメンバー限定となっている。
6:Club La Santa(スペイン・ランサローテ島)
スペイン・ランサローテ島に位置するClub La Santaはトライアスロンのトレーニングキャンプのメッカで、ヨーロッパ屈指のフィットネスハブとして高く評価されている。
しかし、北ヨーロッパの寒くて濡れた冬から逃げるのに理想的なこのスイミングプールは、ただの “逃避場所” ではない。8レーンに区切られた50mプールを3つ備えており、しかも、各プールの両端にはペースクロックが置かれている。また、勝負好きの人のために、200mスイムと3kmランを組み合わせたアクアスロンも毎週開催されている。
7:Piscine R. Bozon(フランス・シャモニー=モン=ブラン)
高地でスイミングのトレーニングを積むのも悪くないだろう。モンブランの麓に位置するこの50mの屋外スイミングプールでは、とんでもなく美しい山岳風景を見ながらひたすら泳ぐことができる。アウトドア好きのスイマーにはまさに天国だ。
屋外プールは夏限定だが、屋内プールは冬も営業しているので、スキーついでに泳ぐこともできる。
8:OCBC Aquatic Centre(シンガポール)
シンガポールを訪れる予定がある人は、OCBC Aquatic Centreでスイミングを楽しんでみよう。この最新鋭の施設は、Singapore Indoor Stadium(シンガポール・インドア・スタジアム)の真横にあり、様々なインターナショナルイベントやローカルイベントをホストしている。
レース用プールには10レーン、トレーニング用プールには8レーンが用意されているOCBC Aquatic Centreでは、カヤックやカヌーも楽しめる他、多種多様なエクササイズクラスにも参加できる。
9:Bude Sea Pool(英国・コーンウォール)
地元のチャリティ団体Friends of Bude Sea Poolが管理しているこのスイミングプールは無料で利用できるため、毎年何万人ものスイマーが訪れている。
自然地形を利用しているこの施設は1930年代から使用されており、自然保護地区内に置かれた縦91m・横45mのプールは、荒れた大西洋に疲れたスイマーたちを癒やす役割も担っている。
24時間・通年営業だが、藻を除去するために年1回休業する。時間帯は干潮時がベストだ。また、ピーク時にはライフガードが監視してくれる。
10:San Alfonso del Mar(チリ・アルガロボ)
"スイミングプールの母" がここだ。
チリ・アルガロボにあるSan Alfonso del Marは、20エーカーの面積を誇るプライベートリゾート内に位置する全長1km(!!!)の巨大なスイミングプールで、目の前の太平洋から直接汲み上げた2億5000万リットルの海水をたたえている。
ヨット、カヤック、SUPなどに注意する必要があるが、オープンウォータースイムのトレーニングにパーフェクトなプールだ。ここを利用するためには隣接するアパートメントに滞在しなければならないが、その価値は十分にある。