A DJ at the decks at the afterparty from BC One Cypher Krakow

ブレイク自慢のクラシックトラック 7選

© Gniewko Głogowski/Red Bull Content Pool

世界中のダンサーを踊らせてきたあのブレイクのオリジナルは? 才能溢れるDJたちによって新たな魅力を引き出されたクラシックダンストラックを一挙紹介!

   

かつて、DJたちがセットに組み込んでいるブレイクの元ネタを絶対に明かさない時代があった。

ブレイクをプレイできるのはそのブレイクを掘り当てたDJだけだったため、フロアでそのブレイクを聴いたダンサーたちはその元ネタを探すべくレコードショップやインターネットを探し回ったが、大抵は見つけることができなかった。

その後、テクノロジーが進化し、他のDJやダンサーを含む誰もが音楽検出アプリを使用してオリジナルを見つけられるようになったが、それでもまだトラック名が分からなくて困っているという人もいるだろう。

世界的に有名なブレイクループの元ネタとして知られるクラシックトラックをいくつか紹介しよう。

1:Crazy Elephant「Pam」

Crazy Elephantは短命に終わったUSのポップバンドだったが、DJ Renegadeが彼らの「Pam」から抜き出したブレイクループは世界的に有名だ。

オリジナルのブレイクは彼が作り上げたブレイクループよりスローテンポだが、ユニークなインディーバイブスが備わっているため、聴けばすぐにあのループを思い出すはずだ。

DJ Renagadeがサンプルしたブレイクは1分4秒あたりから始まるが、本人はそのブレイクに「Pam」から抜き出した他の複数のサンプルを組み合わせてリミックスとしてプレイしていた。

DJ Renegadeがこのトラックを有名にしたのはDrifters(韓国)とPockemon(フランス)の対戦となった2006年のUK B-Boy Championshipsのファイナルで、彼はこのブレイクを使って3ラウンドに渡って続いた延長戦をスタートさせた。当時は、彼のリミックスに残されていた歌詞のほんの一部がオリジナルを探す唯一の手がかりだった。

2:Jesus Christ Superstar「Overture」

Jesus Christ Superstar』は1970年代のロックオペラで、このトラックも前半を聴く限り、有名なブレイクが含まれているようには思えない。

しかし、壮大でドラマティックでスピード感溢れるこのトラックは2分ほど経過するとブレイクダンサーなら誰でも聴いたことがあるあのギター主導のリズミカルなブレイクへと変化する。

多くのダンサーを「このトラックが元ネタだったのか!」と驚かせたブレイクの長さは53秒ほどで、その後はまたドラマティックな展開に戻るが、ベテランブレイクダンサーならこの53秒を良く知っているはずだ。

3:Aretha Franklin「Rocksteady」

ソウル / R&BのリアルクイーンAretha Franklinが手掛けた「Rocksteady」は、1971年にリリースされた彼女のアルバム『Young, Gifted, and Dangerous』に収録されている。

Aretha Franklinのソウルフルなヴォーカルとその美声をスムースに支えるグルーヴィーなリズムが特徴のこのトラックを聴いていくと、2分30秒頃から「Rock!」、「Steady!」という声と共にドラムが跳ね回るブレイクが始まる。ブレイクダンサーなら誰もがこのブレイクに合わせて踊ったことがあるはずだ。

4:Fred Karlin「You’re Hip, Miss Pastorfield」

長年に渡りDJ Skeme Richardsが世界中のブレイクダンサーに届けてきたのがこのトラックだ。DJ Skeme Richardsがブレイクをドロップした瞬間、会場にいる誰もが「あのトラックだ!」と目を輝かせた。

ドラムやギターが生み出すグルーヴィーなバイブスをサックスがリードするこの高速ジャズトラックは、ブレイクだけではなくトラック全体がブレイクダンサーたちに愛されてきた。

オランダで開催された2011 World B-Boy ClassicのセミファイナルでのB-Boy Morrisや、スイスで開催された2010 Circle KingzのファイナルでのB-Boy Focusなど、数多くのブレイクダンサーがこのトラックがプレイされている間に勝利を引き寄せようとした。

You’re Hip, Miss Pastorfield」は米国人作曲家Fred Karlinが手掛けたトラックで、オリジナルは1967年に公開された映画『下り階段をのぼれ』のサウンドトラックに収録されている。

5:Nina Simone「Funkier Than a Mosquito’s Tweeter」

Alline Bullockが作曲したこのトラックは1970年にリリースされたIke & Tina Turnerバージョンがオリジナルだが、ブレイクダンスシーンのクラシックとして有名なのはファンキーでソウルフルなドラムとギターがフィーチャーされている1974年にリリースされたNina Simoneバージョンだ。

2分20秒あたり、Nina Simoneが「Always rapping about the same old thing」と歌った直後から始まるブレイクはブレイクダンサーなら誰もが知っているはずだが、4分40秒あたりにもうひとつの素晴らしいブレイクが用意されている。この後半のブレイクのドラムは抑え気味だが、こちらもブレイクダンサーにはお馴染みだ。

6:The Incredible Bongo Band「Apache」

このトラックは1960年にリリースされた西部劇風サウンドのJerry Lordanバージョンがオリジナルで、当時はそこまで有名ではなかったが、DJ Kool Hercがこのトラックのブレイクをサンプリングし、様々なヒップホップパーティでブレイクダンサーを踊らせたことで一気に知られるようになった。

世界で最も有名なブレイクのひとつが含まれているこのトラックは、イントロからアウトロまでがダンサブルだが、実際のブレイクは1分45秒あたりから始まる。

7:Beginning of the End「Funky Nassau」

Beginning of the End が1972年にリリースしたアルバム『Funky Nassau』に収録されているこのトラックも、長年に渡りブレイクダンサーの間でイントロからアウトロまでが楽しまれてきたが、「Listen to the drummer playing this beat」というキューと共に1分あたりから始まるドラムブレイクが特に有名だ。

ドラムだけではなく、ベース、ギター、ホーンにも耳を傾けろと語りかけてくる歌詞が備わっているこのトラックのブレイクは、リズムだけではなく歌詞も重要な役割を担っている。