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E3 2015で起きそうにない10のトピック
E3(Electronic Entertainment Expo)が6月16日から18日にかけて開催される。今回は起きそうにないトピックを予想した(予想を裏切って欲しいのだが)。
Written by Ben Sillis and Jon Partridge
読み終わるまで:8分Published on
10 things you won’t see at E3 2015
10 things you won’t see at E3 2015© The Doppelganger via Wikimedia Commons
6月と言えばE3だ。年に一度のビデオゲームの祭典とも言えるこのイベントは今年もカリフォルニア、LAで開催されるが、ここではXbox One、PlayStation 4、Wii U、またはPCのビッグタイトルの最新ニュースや、今後のプロジェクトなどについての発表が行われる。
当然ながら、何百万人のゲーマーたちが注目する基調講演(キーノート)は、ゲーマーたちの夢を叶えるか壊すかのいずれかになる。もし期待していた続編の発表がなかった場合、その先1年はその発表はないということになる。このように心を痛めながらも期待に胸を膨らませてしまうE3だが、今年のE3では多分発表されないだろうと思いつつ、是非その予想が間違っていて欲しいと思う内容を以下にピックアップした。
『Half-Life 3』
Half-Life 3
Half-Life 3© Valve
1:今年ついに『Half-Life 3』の発表が行われるのではないかという噂は現在も続いている。2:Valveは新しいエンジン「Source 2」を今年頭に発表しているので、『Half-Life 3』には当然組み込まれるのではないかと見られている。3:『Half-Life 3』がSteamOS専用タイトルとしてリリースされ、Steam Machineへの援護射撃を行うのではないかと言われている。しかし、『Half-Life 2: Episode 2』のリリースから8年が経過した今、生みの親ゲイブ・ニューウェルから何かしらの答えがあっても良いはずだ。多分何かしらのニュースが発表されるまではまた別の8年がかかるのではないだろうか? ついついそう思ってしまうのだが、ここで3つの理由を挙げているので、夢が叶って『3』がリリースされるかも知れない。
Ouya 2
Ouyaが数百万ドルを集め、批評家たちが伝統的なゲーム機に対して待ったをかけ始めたOuya開発初期の段階で、CEOのJulie Uhrmanは、OuyaについてiPhoneと同じく定期的なハードウェアアップデートを行う可能性があると発表していた。しかし、Ouyaはゲームタイトルなしのバグだらけのゲーム機としてリリースされ、また、一般発売をする前にバッカーに製品を送ることを怠ったためにOuyaは信用を一気に失ってしまった。
2015年、Ouyaは苦境に立たされている。後継機がリリースされる気配はどこにもない。創業者のひとりがさじを投げ、売却を考えているとも伝えられている。買い手がいればの話だが。現在はソフトウェア企業に戻り、中国の製造業者やAlibabaのようなオンライン企業と提携しているため、アップデート版がNvidiaのShieldに匹敵するようなものになる可能性はまずないだろう。
ケビン・バトラー(Kevin Butler)の復活
SCEAの平凡な中間管理職ケビン・バトラーはTVCMのために生まれたキャラクターだが、2010年のE3で基調講演を行い、会場を多いに沸かせた。しかし、残念ながら彼を雇った人物は彼の履歴書をしっかりと読まなかったようで、バトラー役の俳優ジェリー・ランバートが以前にWiiでマリオカートを楽しむ姿でブリヂストンのCMにも出ていたことが発覚。当然ながらライバル機に関わったということでバトラーは即座に解雇、もしくは少なくとも他の部署に異動になってしまった。
『人喰いの大鷲トリコ』
Sonyにとっての『Half-Life 3』とも言える『人喰いの大鷲トリコ』は2009年からオーブンに入れられているため、今頃は真っ黒に焼け焦げ、もはや触れば粉々に砕けてしまう状態になっているのではないだろうか? 飄々とリリースから逃げおおせているこのタイトルは元々PlayStation 3でリリースされる予定だったが、PlayStation 4がリリースされてから既に18ヶ月も経過した今でも、何のニュースも入ってこない。Sony側は今年3月にこのタイトルの商標登録の更新を行っているが、だからと言って実際にリリースされるかどうかは分からない。今年のE3で何かしら情報が更新されるとすれば、それは奇跡だ。
『シェンムー』の新作
Shenmue
Shenmue© Sega
芭月涼! 彼の物語の終わりを知る日は来るのだろうか? セガのトップゲームデザイナー鈴木裕による最高傑作『シェンムー』は、ドリームキャストでリリースされた当時、オープンワールドのアドベンチャーゲームに革命をもたらしたが、その物語は未完だ。続編『シェンムーII』はクライマックスで終わっており、ここで予算が尽きてしまった。熱心なファンは今でも3作目、または最低でも1作目・2作目のHDリマスター版のリリースを心待ちにしているが、セガがこのシリーズに素晴らしいエンディングを迎えるチャンスを与えるとは思えない。
任天堂『NX』
今年初め、新ゲーム機プラットフォーム『NX 』の準備を進めているという任天堂の発表に業界や識者たちは驚かされた。未だにそれが専用機なのか、携帯ゲーム機なのか、それともまったく新しいものなのかは分からないが、ひとつだけ確実なのは今年のE3では発表されないということだ。岩田聡社長は5月の投資家への説明の中で、E3では『NX』についての詳細を発表せず、その代わりにWii Uと3DSに関する発表を行うと明言した。世界を驚かせたいための虚言でない限り、彼の発言は真実だろう。
『The Elder Scrolls VI』
The Elder Scrolls V: Skyrim
The Elder Scrolls V: Skyrim© Bethesda Softworks
Bethesda Softworksが延々と『The Elder Scrolls Online』のメリットを語り続けるのは構わないが、『The Elder Scrolls V: Skyrim』を信奉するプレイヤーたちが興味を持っているのはシングルプレイヤーの続編だけだ。新作はタマリエルの未踏のエリアが舞台になるか、タマリエル全土が舞台になると予想されているが、今年のE3のBethesda Softworksは『Fallout 4』を発表するだろうと見られている。これはこれで素晴らしいニュースだが、『The Elder Scrolls』シリーズの新作がクリスマス前にリリースされる可能性は、矢を受けた膝を完治させてアドベンチャーに出発するのと同じ位低いということを意味している。
FIFA抜きの『FIFA 16』
FIFA幹部が汚職で逮捕されたことを考慮すると、FIFA抜きの『FIFA』シリーズは一考する価値が十分にある。世界的に人気の『FIFA』シリーズが実際のFIFAからの恩恵を受けずに自立したらどうなるのだろうか? 『ウイイレ』がそれなりに問題なくやっていることを考えると、EAがFIFAに対して膨大なライセンス料の支払いをやめ、その予算をGKのAIの修正とUltimate Team用にメッシのカードを全員に無料で配布するとE3で発表する様子を想像してみるのも悪くない。
『GTA V』シングルプレイヤー用DLC
Grand Theft Auto V
Grand Theft Auto V© Rockstar Games
最近のRockstar Gamesは最新の『GTA V』をあらゆるプラットフォームでリリースするのに大忙しだが、PC版がプレイヤーに更なるオプションを与えている中、Rockstar Gamesはシングルプレイヤー用DLCに関するニュースを一切発表していない。『GTA Online』では数多のアップデートが行われており、新しい車やスキン、武器などが追加され、更には強盗ミッションさえも可能になったが、フランクリン、マイケル、トレバーの3人の物語を更に続けたいという人はかなり先まで待たなければならないかも知れない。近日中に発表される可能性は限りなく低いので、チリアド山の謎に取り組んだ方が良いだろう…。
グラフィックを誇張しないトレイラー
『The Witcher 3: Wild Hunt』は近年で最も成功を収めたRPGゲームのひとつであることを証明したが、誰もがそれに納得しているわけではない。熱狂的なファンの多くは、CD Projekt Redに対し、「リリースされる2年前にVGX Awardsで発表されたトレイラーに比べ、実際の製品のグラフィックは劣化している」と鋤を手に持って批判した。とはいえ、リリースされた実際の製品はそれでも非常に素晴らしいグラフィックなので、我々は文句を言うつもりはないが、他のデベロッパーやパブリッシャーがここから学んでもらうことに期待したい。我々はトレイラーとはまったく別のグラフィックになった『Killzone 2』や、2012年のE3で発表された時よりも内容が薄くなった『Watch Dogs』のようなゲームは求めていない。皆さんには「正直」であって欲しい。
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