『F1 2021』のマックス・フェルスタッペン
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【F1 2021】 初心者に読んで欲しい『速く走る』ための攻略法、まず第一歩

アクセル踏めば速く走れるんじゃないの? なんていう初心者に向けた「基本のキ」をご紹介する記事。| F1 2021 | PlayStation
Written by Taka Yamamoto
読み終わるまで:5分Published on
F1ファンのみならず、あらゆるゲーミングファンにオススメなレーシングタイトル『F1 2021』(Codemasters/PlayStation)。王者フェルスタッペンと、鈴鹿で抜きつ抜かれつのバトル、なんていう「夢」を超絶クオリティで叶えてくれるタイトルなわけですが、何もかもリアルなだけにその分運転もめっちゃ難しいワケで。
この記事ではまずは初心者に向けたF1ドライビングの攻略法、その基本部分をほじくってみたいと思います。

そもそも速く走るってどういうこと?

当然言うまでもなく、ストレートやコーナーが組み合わさった1周のコースを、なるべく高い速度で駆け抜ける、これが一番シンプルな答えになるのかもしれません。
そのために必要なものってなんなのか? 
アクセルをなるべく踏むこと? ブレーキ踏むのを我慢すること? コース幅目一杯使い切ること? マシンセッティング? ここでは書ききれないくらいいっぱいあります。そういうテクニックは超有能な他サイト様にお任せするとして、ここでお勧めしたいのが「脳内で徹底的に物理をイメージすべし」という部分です。
いくら軽いF1マシンとはいえ、最低重量752kgもあって(=2021年の数字)。そんな重量のある機械を時速250km/hとかで走らせて、右や左や上や下やにうねうねした細いコースを自在に走らせる。これって実はよーく考えてみると、むちゃくちゃハードル高い要求なのです。

物理を制するもの、レースを制する?

当然。そもそもマシンは地球の重力によって下方向に引っ張られていて。そしてマシンが動けば運動エネルギーが発生し。左にステアリングを切って曲がれば、マシン自体が右に傾き(=ロール)。ブレーキを踏めばマシン自体が前につんのめり(=ピッチ)。要するに、とんでもなく複雑な物理によってアッチやコッチにいろんな力が働き、それを見事にバランスすることによって「800kg級のマシンが280km/hであのコーナーをひらひらと駆け抜ける」なんていう奇跡とも言える現象が起きているわけです。
すんごく簡単に書いてるのでつっこみどころもありますが、要するに、速く走るとは「このパーフェクトバランスの追求」といってもいいのではないでしょうか?

ブレーキもステアリングもバランス操作スイッチ?

ブレーキはスピードを殺すためのもの。ステアリングはクルマの向きを変えるもの。まずオススメなのは、こうした従来の固定概念を取っ払ってしまうことです。
ブレーキを踏み減速が始まると、マシンは前につんのめった状態になり「フロントタイヤにより大きな負荷」がかかった状態になります。消しゴムを想像してみてください。上から手で押さえつけた消しゴムは、机にグイッと踏ん張り横滑りしにくいはず。コース上でもよく似た現象が起きていて、フロントタイヤがグイッと(適切に)押し付けられた状態であればよりフロントタイヤのグリップが効く状態に。
つまりは、「ステアリング操作(=フロントタイヤ)によって曲がりやすい(マシンが向きを変えやすい)」状態になるというロジックです(※よく攻略サイトなどをみていると「きちんとブレーキを残して、フロントに荷重を残し、ステアリングを切り始めましょう」なんて書いてありますよね)。
ここで何を言いたいかというと。
ブレーキはもちろん減速のために使いますが、それと同時に「フロントタイヤへの力の掛け方をうまく操作し、よりコーナリング時のグリップを高めるために使える装置」でもあるということです。
真っ直ぐ走っていて、いきなりステアリングを切っても、マシンは最大限は曲がれません。意図したラインをトレースできずに、コースアウトしてしまいます。でも、きちんとブレーキングによってフロントタイヤを地面に押し付けさらなるグリップ力を与えることによって最大限にマシンを曲げることをサポートすることもできる力もある、それがブレーキだったりします。

だから物理をイメージして走ろう!!

すごくかいつまんでクイックにご説明しちゃいましたが。アクセル・ブレーキ・ステア、つまり加速・とまる・曲がる。これらの操作は単純そうに思えて、当然その裏には「物理」が存在し、すべて「物理」に支配されています(すごく当たり前の解説ですみません)。
大袈裟でなく、現代のシミューレーターゲームタイトルもデジタルの世界の中にこの「物理」が高次元で構築されています。
「ブレーキでスピードを落としているだけじゃなく、それによりどれだけタイヤが路面に押し付けられているのか?」
「左に曲がっている時、左(コーナー内側)タイヤがどれだけスカスカ状態なのか?」 (=軽いブレーキでもすぐがタイヤロックしてしまう)
「下り坂でブレーキをかけると、マシンは極限まで前につんのめり状態。リヤはまったくスカスカのグリップ状態。つまりリヤがすべりやすく簡単にスピンモードに入ってしまう」
などなどなどなど。
画面の向こうにある車重752kg、燃料の重さ、ゴムのたわみ、マシンの姿勢。そういったものを妄想し、脳内でユッサユッサ動かすことを想像しながら走ると「なぜ自分のあの操作はダメなのか」「なぜライバルは自分より速くあのコーナーを曲がれるのか」などなどが見えてくるかもしれません。
(おしまい)