Perfect your riding position5
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MTB

MTBのライディング姿勢を向上させる3つのポイント

「快適性」よりも「速さ」を徹底追求するためのエッセンシャルガイド!
Written by Ric McLaughlin
読み終わるまで:5分公開日:
MTBを本当に速く走らせるためには正しいポジショニングが必須
MTBを本当に速く走らせるためには正しいポジショニングが必須
MTBライダーの大半はバイクテクノロジーに敏感で、最新のプロダクトやライディングギアを求めて多数のウェブサイトや雑誌をくまなく広範囲にチェックすることを何よりも好んでいる。
MTB、とりわけダウンヒルにおいてはバイクの性能差が速さに直接反映されるため、地元の信頼できるバイクショップに愛車を持ち込んで大枚をはたいて最新パーツに換装すれば、その分だけバイクのパフォーマンスが向上することは事実だ。だが、いくら予算をバイクに注ぎ込んでも、スピードを出せるかどうかは、そこにまたがるライダーの状態が左右する。
もちろん、全体的に快適なフィーリングを得られているかどうかが最重要確認事項になるが、高速ライディングでトップを目指すためには、次の3つのポイントにおける快適さがどれだけ実現できているかが大きく関わってくる。
アーレンキーを使った微調整にほんの30分ほどの時間をかけるだけで、次のライディングが見違えるように変わるかもしれない。

ポイント1:手

Shimano製のSaintシフターおよびブレーキレバー
Shimano製のSaintシフターおよびブレーキレバー
バイクの操縦において、両手はその挙動を敏感に感じ取るための重要なセンサーとして機能している。よって、ハンドルバーのポジションを最適化することは大きな違いを生み出すと言えるだろう。
まず言っておきたいのは、ハンドルバーの幅はライダーの好みのサイズと感触によって変わるので、万人に共通する最適解は存在しないということだ。バーをカットして切り詰める前に、自分の手が自然に置かれる位置を今一度確認しておこう。バーエンドから少し手がはみ出るようなフィーリングを好むライダーもいる。この場合は、コントロール系をその位置に合わせて組んでいくようにしよう。
ブレーキレバーの高さ調整も重要だ。バイクに乗っている時、重心が後ろ寄りになっているライダーならば、ブレーキレバーの高さを少し水平寄りに近づければ手と腕がまっすぐなラインを形成する助けになるだろう。
また、重心がセンター寄りもしくはフロント寄りのライダーは、ブレーキレバーをさらに下げても良いだろう。ハンドルバーやブレーキレバーの角度調整はほんのわずかな変更でもライディングポジションに大きな影響を与えるため、しっかりと時間をかけて微調整しながら最適解を見つけ出してほしい。
ブレーキレバーのリーチ調整については、あまり遠くにしてしまうと制動の反応性が失われ、なおかつアームパンプ(腕上がり)を誘発しかねない。一方、リーチを近くしすぎれば、制動時に指を挟んでしまうリスクもある。これも微調整を重ねて最適解を見出す作業が必要だ。
また、グリップの厚みもライディング時のフィーリングに大きく影響する部分だ。手が大きなライダーなら、薄型のグリップではホールド感がややタイトになると同時に腕が疲れやすくなってしまう。他の部分と同じで、ここでも手間を惜しまず微調整を重ねてベストポジションを見つけることが重要だ。

ポイント2: 足

トロイ・ブロスナンもペダル感覚にこだわりを見せる
トロイ・ブロスナンもペダル感覚にこだわりを見せる
足はペダルを介して駆動力を伝えると同時に、トレイルの容赦ない衝撃や振動を吸収する役割を担っているので、ハンドルバーを握る手と同様、重要なコンタクトポイントと言えるだろう。フラットペダルを愛用しているライダーはこの項目は読み飛ばしてもらっても構わない。
クリップレスを使用しているなら、クリートとペダルの正しいセッティングが大前提になる。クリップレスを使用しているダウンヒルライダーの大半はクリートをレールの直後に配し、シューズの靴底中央に寄せることでフラットペダルに近いフィーリングを模倣している場合が多いが、足のサイズに合わせて微調整する必要がある。クリートの位置が前寄りすぎる・後ろ寄りすぎるとペダルの伝達効率が低下してしまうばかりか、最悪の場合は足を痛めることにもつながる。
クリートの位置決めについては、基準となるポジションが分かるようにマジックペンなどでマーキングしておき、そこから微調整していくといいだろう。

ポイント3:尻

Scott Spark 700のクローズアップ
Scott Spark 700のクローズアップ
F1などのレーシングドライバーは、マシンの荷重移動やグリップレベルの変化を感じ取るためのセンサー器官として大臀筋、つまり尻の重要性を強調する。この考えはMTBライディングにも当てはまる。
ダウンヒルのような高速で流れるようなトレイルを下る際はサドルから尻を離して攻めることが最善だが、クライムでは、尻を正しいポジショニングでサドルに付けることで効率が高まる。また、完全な平坦路では一見前傾姿勢のイメージに見えるが、実際の重心はバイクの上にあるため、バイク自体は下に向けてグッと沈み込むような状態になる。この際、サドル角度が水平のままだとボトムブラケット方向に荷重がかかりバイクのフロントエンドには浮き上がろうとする力が作用する。文字だけではイメージが掴みづらいかもしれないが、平坦路でフロントが浮くようなフィーリングに悩まされているならばサドルをやや前下がりに調整してみると我々の言っている意味が分かるだろう。
また、サドルレールとシートクランプの位置関係についても少し時間を割いてチェックしてみる価値はある。サドル位置を前後させることでライディング時のリーチは変化するが、急峻なクライムではリアホイールのグリップ感とフロントエンドの感覚が相殺関係になることを覚えておいてほしい。