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『リーグ・オブ・レジェンド』:G2 Esportsの2021シーズンを読む

© Riot Games/Flickr
2021シーズンにLEC 5連覇を狙うヨーロッパ最強チームが新たに直面することが予想される問題と解決法について考える。
Written by Matt Porter公開日:
G2 Esportsは、過去2シーズンの『リーグ・オブ・レジェンド』シーンにおいて “文句なしのヨーロッパ最強チーム” として知られてきた。LEC 4連覇に成功している彼らは、Mid-Season Invitational(MSI)現チャンピオンチームでもあり、過去10年のWorldsでヨーロッパチーム最大の成功を収めている(準優勝)。
しかし、変化と進化を日々重ねている『LoL』のeスポーツシーンでトップに立ち続けるのは簡単ではない。新しくて若いプレイヤーが続々とデビューし、ゲームに数え切れないほどのアップデートが重ねられている中、数多くのチームがG2 Esportsから玉座を奪おうとしている。
そこで今回は、G2 Esportsが2021シーズンに直面することが予想される問題とそれらへの対策・ソリューションについて考えてみることにする。

Rekklesの加入

これには2つのチャレンジが潜んでいる。G2 Esportsは2020年冬に獲得したMartin “Rekkles” Larssonをチームに馴染ませるために多くの時間を割かなければならないが、同時に過去5シーズンに渡りチームの中核を担ってきたLuka “Perkz” Perkovicが抜けた穴を埋める必要もある。
Perkzはヨーロッパタイトル最多獲得数を誇るプレイヤーで、優秀なADキャリー/ ミッドレーナーとしてG2 Esportsを数多くの栄光へ導いてきた。現在の『LoL』シーンでは世界最強プレイヤーの呼び声も高いため、どのチームにとっても彼が抜ければ大きなダメージを受けることになる。
An image of Rekkles in a G2 shirt
Rekkles signs with G2 Esports
とはいえ、RekklesもPerkzと同レベルのスキルを誇っており、経験値においてはPerkzを上回っている。2012シーズンにG2 Esports最大のライバルFnaticからプロデビューを果たしたRekklesは、これまでにヨーロッパタイトルを4回獲得してきた。
そして今冬にG2 Esportsへ移籍したRekklesは、5回目のLEC制覇を目指す強豪に加わったことで自分のトロフィーコレクションをさらに増やす可能性を得ている。
しかし、RekklesはワールドクラスのADキャリーとして長年評価されてきたが、他のプレイヤーと同じように新チームに慣れるまではある程度の時間を必要とするだろう。また、G2 Esportsの他のチームメンバーは過去3~4シーズンに渡りRekklesと対戦を繰り返してきたので、対戦相手としてではなくチームメイトとしてのRekklesと彼らの相性にも注目したい。

アイテムショップの刷新

『リーグ・オブ・レジェンド』には定期的にいくつかの変化が加えられているが、Riot Gamesは2021シーズンに向けてかなり大規模なアップデートを行った。まず、通常はいくつかのアイテムが削除され、いくつかの新アイテムが追加されるというパターンだったが、2021シーズンに向けてはアイテムショップそのものが刷新された。
刷新によってアイテムが4ティア(ベーシック / エピック / レジェンダリー / ミシック)に分けられた。そして、最高ティアの “ミシック” アイテムは1ゲームにつき1個しか合成できない。つまり、2021シーズンのプレイヤーはチーム編成や敵プレイヤーのアイテム、状況をチェックし、注意深くかつ効果的にアイテムを選択する必要がある。
シーズン開幕までにG2 Esportsに与えられている時間は十分なので、彼らはすべての新しいアイテムについて完全に理解した状態で開幕戦を迎えられるはずだが、開幕までにいくつかのサプライズやアップデートがさらに加えられる可能性も考えられるので注意が必要だ。

新チャンピオン(ヨネ / サミーラ / セラフィーン / レル)

通常、『LoL』のチャンピオンは1年をかけて段階的に追加されていくが、2020年は複数のチャンピオンが短期間で追加された。2018年のRiot Gamesは1シーズンをかけてチャンピオン3体を段階的に実装していったが、2020年は8月から10月までの3ヶ月で3体が実装された(4体目《レル》の実装は12月)。そのため、プロプレイヤーたちは2021シーズン開幕までに新チャンピオン4体のあらゆる情報を収集して理解を深めなければならなくなっている。
《ヨネ》《サミーラ》《セラフィーン》《レル》はまだLECデビューを果たしていないが、それまでにいくつかの変更が加えられそうだ。というのも、新チャンピオンたちは実装直後は強すぎる場合が多く、プロレベルで使用される前に火力関係が調整されるのが常だからだ。G2 Esportsのプレイヤーとコーチングスタッフがこれらのチャンピオンの性能を正確に把握できるかどうかが、5連覇に向けての最初のチャレンジになる。
また、彼らはこれら新チャンピオン4体とその他のチャンピオン149体の相性も調べなければならない。想定外のコンビネーションが強烈なコンボに繋がる時もあるので、G2 Esportsは正しい立ち回りと倒し方を理解しておく必要がある。
2021シーズンにさらなる活躍を狙う
2021シーズンにさらなる活躍を狙う

記録更新

G2 Esportsは2020シーズンもヨーロッパで圧倒的な強さを見せた。2シーズンでリーグ4連勝を達成し、スプリット優勝回数を前人未踏の8まで伸ばした彼らは、2021シーズンで記録更新に挑む。
G2 Esportsが2シーズン連続で『LoL』のヨーロッパチャンピオンに輝いたことを踏まえれば、記録更新は簡単に思えるかもしれない。しかし、プロレベルでは簡単なことなどひとつもない。実際、G2 Esportsは2020シーズンの両プレイオフを制したが、Summerのレギュラーシーズンは3位だった。
RogueMAD Lionsが新たな優勝候補と呼ばれるに相応しい実力をつけており、Fnaticも例年通り最大のライバルとして立ちはだかり、さらには他のチームの台頭も予想されるため、2021シーズンもG2 Esportsは安心できない。

Worlds制覇

今さら言うことでもないが、G2 Esportsがこれまで逃していることがひとつある。Worlds優勝だ。2019シーズンはMSIを制したあとWorldsまでまさにあと一歩まで迫ったが、準優勝に終わった。G2 Esportsはヨーロッパでは圧倒的な強さを見せており、ヨーロッパ絶対王者に近い存在だが、ワールドチャンピオンに輝き、サモナーズ・カップに両手をかけるまで彼らが満足することはないだろう。
インターナショナルシーンは毎年レベルアップしているため、G2 Esportsはヨーロッパでさらなる強さを見せるだけではなく、中国韓国のトップチームにも追いついていく必要があるが、Rekklesが新たに加わった今、2021シーズンは遂に彼らの年になるのだろうか? 1月22日のLEC開幕を楽しみに待ちたい。
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