HYROX Elite 15 athlete Lucy Procter powers through Wall Balls
© Jake Turney / Red Bull Content Pool
フィットネス

【Red Bull 100 Challenge】とは?:ルール・フォーマット・トレーニング方法

フィットネスレースHYROXの最後に待ち構えるワークアウトステーション “ウォールボール”で100レップを一気に完了するスペシャルチャレンジの概要とクリアに役立つトレーニング方法・アドバイスをチェック!
Written by Greg Williams
読み終わるまで:10分Published on
【Red Bull 100 Challenge】をクリアしたいと思っている人のために、ウォールボール100レップを一気に完了させて栄光のフィニッシャーパッチを獲得し、HYROXの才能を世界に証明するためのパーフェクトガイドを用意した。
【Red Bull 100 Challenge】は、HYROXアスリートたちが根性と筋力、鋼の意志を証明できるチャンスだ。しかし、これはそもそも何なのだろうか?

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【Red Bull 100 Challenge】とは、HYROXレースの最終ワークアウトステーション “ウォールボール” をアンブロークン(Unbroken:100レップを一気に完了すること)でクリアして “Red Bull 100フィニッシャーパッチ” の獲得を目指すユニークなチャレンジで、このバッジは限界を突破するアスリートたちの栄誉の証だ。
しかし、“アンブロークン” または “一気に完了” とは、具体的にどのような状態を指すのだろうか? また、そのためにはどのようなトレーニングを積めばよいのだろうか? 【Red Bull 100 Challenge】をマスターするためのアドバイスとヒントをチェックしていこう!
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【Red Bull 100 Challenge】とは?

【Red Bull 100 Challenge】とは、HYROXアスリートのフィジカルとメンタルの強度が問われる、情け無用の過酷な試練だ。対象レースカテゴリーはシングルスのオープンまたはプロで、最終ワークアウトステーション《ウォールボール》で100レップを一気にクリアすることが目標だ。
この目標をクリアできれば、栄光の【Red Bull 100 フィニッシャーパッチ】を獲得できる。ダブルスとリレーは対象外カテゴリーとなるこのチャレンジは、HYROXレース経験者全員が「中途半端な気持ちでは絶対に無理!」と断言するはずの過酷さが特徴だ。
ウォールボールに取り組むHYROXレースの参加者たち

ウォールボールに取り組むHYROXレースの参加者たち

© Graeme Murray / Red Bull Content Pool

02

“アンブロークン” とは?

【Red Bull 100 Challenge】における “アンブロークン” とは、ウォールボール100レップ(回)を一気に成功させることだ。途中でワークステーションから離れたり、ボールを床に置いたり、ひと呼吸入れたりするのはNGだ。
しかし、“100レップ連続成功” の必要はない。ウォールボールでは、フォームが崩れたりすると正しいレップとしてカウントされない。このようなノーカウントは “アンブロークン” には無関係なので、挑戦中にムーブを止めてはいけない。しかしもちろん、カウントされなかったレップは、規定の “100” に含まれない。
まとめると、“アンブロークン” とは「レップがカウントされる、されないに関係なく、途中で止まったり、離れたり、休憩したり、ボールを床に置いたりすることなくウォールボールを連続で行って100レップをクリアすること」ということだ。
当然ながら、レップがカウントされなければ、その分だけ体力を無駄に使うことになるので、【Red Bull 100 Challenge】では正しいフォームで行うことが通常のレース以上に重要になる。

アンブロークン

状況例

途中休憩または一時停止なしで合計105レップ(内訳:成功100レップ・失敗5レップ)

X

途中休憩2回で合計100レップ(成功100レップ)

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ウォールボールのルール

レップがカウントされるためには、以下の基準をクリアしている必要がある:
  • スクワットの深さ:臀部を膝より下げる(太腿を水平以下にする)
  • ターゲットの高さ:男子は重さ9kg(プロ)または6kg(オープン)のボールを高さ10フィート(3.048m)のターゲットに当てる / 女子は重さ6kg(プロ)または4kg(オープン)のボールを高さ9フィート(2.74m)に当てる
  • スローの精度:ボールをターゲットの中心に当てる。ターゲットの端に当てたり、ターゲットを外したりした場合はレップとしてカウントされない。
スクワットの深さが足りなかったり、スローの精度が低かったりしてもその場で失格にはならないが、全体の効率が低下する。
1〜2レップがカウントされなくてもたいしたことはないと思うかもしれないが、疲労が蓄積している最終ワークアウトステーショでスクワットやスローをやり直すことになれば、リズムが崩れてエナジーが急速に失われる可能性がある。HYROXのルールの詳細はこちらから確認できる。
ウォールボールのジャッジたち

ウォールボールのジャッジたち

© Baptiste Fauchille/Red Bull Content Pool

04

ウォールボールの重要性

ウォールボールは最終ワークステーションであると同時に最終試練でもある。ここを上手くクリアできれば、タイムを大きく削ることができる。
ウォールボールの “アンブロークン” はエリート15のレースでしばしば記録されている。女子部門では、ローレン・ウィークス、メガン・ジャコビー、ジョアンナ・ヴィトリックなどが定期的にアンブロークンでクリアしており、男子部門でも、グラハム・ハリデイやボー・ウィリスのようなアスリートたちが疲労で苦しんでいる他のライバルたちを相手にこのステーションで大逆転を決めている。
ジェイク・ディアデン

ジェイク・ディアデン

© Baptiste Fauchille/Red Bull Content Pool

また、2025年の世界選手権の男子では、ハンター・マッキンタイヤがウォールボールをアンブロークンでクリアして(HYROX史上初)、最終盤で首位ティム・ヴェニッシュとの差を大きく詰めた。結局、マッキンタイヤは差を詰め切れずタイトルを逃したが、このシーンは、自信と強度を持ってウォールボールに取り組めば、タイムを大きく稼げることをあらためて教えてくれた。
Quotation
ウォールボールに自信があればレースが変わってくる
また、これはあまり指摘されないことだが、ウォールボールに自信があればレースが変わってくる
この最終ワークステーションに自信がなければ、レース序盤から無意識のうちにセーブしてしまう。しかし、ウォールボールでプッシュできる、さらにはアンブロークンでクリアできる自信があれば、序盤のワークステーションやランでハードにプッシュできる。自分のポテンシャルを最大限まで引き出せるのだ。
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アンブロークンの確率

正直に言えば、アンブロークンは滅多に見られない。
HYROXアスリートの大半は、25レップを4セット、40レップ・30レップ・40レップなど細かく区切ってウォールボールをクリアしている。
ウォールボール100レップを連続成功させれば【Red Bull 100】のパッチを獲得できる

ウォールボール100レップを連続成功させれば【Red Bull 100】のパッチを獲得できる

© Phil Pham / Red Bull Content Pool

アンブロークンを狙っていないアスリートに有効なレースアプローチは「レップを徐々に減らしていく」で、16レップ、15レップ、14レップと9レップまで1レップずつ減らしながら合計100レップを消化する。
言うまでもなく、アンブロークンを狙うとフィジカルに大きな負荷がかかる。レース最終盤なのでその大きさはひときわだ。しかし、実際にはメンタルへの負荷の方が大きい。辛さを乗り越え、休みたいという気持ちを消して、100レップを成功させることができるだろうか?
これが【Red Bull 100 Challenge】最大の魅力だ。このスペシャルチャレンジをクリアするために必要なのはパワーだけではない。ペースやマインド、そしてHYROXで最も技術的に難しいとされるこのステーションを完全にマスターすることも必要になる。
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有効なトレーニング方法

100レップ連続成功は偶然では達成できない。徐々に負荷を高めて行くスマートなトレーニングとディテールへのこだわりが不可欠になる。

①トレーニングで意識すること

ウォールボールのムーブはシンプルだが、疲労しているとすぐにフォームが崩れてしまう。そこで、レース本番の疲労をシミュレートするために、トレーニングセッションの最後にパーフェクトなフォームを意識してウォールボールに取り組もう。その際には以下を意識したい:
  • ムーブのレンジ(しっかりと沈み込み、しっかり投げきる)
  • スムーズなボールキャッチとリバウンド処理
  • リズミカルな呼吸(沈むときに吸い、投げるときに吐く)
6kgのメディシンボールを3m近く投げ上げるのは簡単ではない

6kgのメディシンボールを3m近く投げ上げるのは簡単ではない

© Joerg Mitter/Red Bull Content Pool

②レップ数増加用トレーニングメニュー

以下の3種類のワークアウトをトレーニングに組み込もう:
1:EMOMキャパシティビルダー
EMOMは「Every Minute On the Minute」の略で、1分タイマーをスタートさせたあと、特定のムーブまたはエクササイズを行い、完了したらタイマーの残り時間を休息に充てる。そして1分経過したらまたムーブまたはエクササイズを行うというトレーニングだ。今回紹介するのはウォールボール専用のEMOMで、ウォールボールのムーブをマスターしながら筋力を高めることができる。
  • 1分間ウォールボール10レップ x 10分(通常より重いボールを使用する)
  • 1分間15レップまで増やしていく、あるいは休息時間を減らす
2:ウォールボールフィニッシャー
  • 高負荷のインターバルラン(例:800m x 6本)に取り組んだあと、ウォールボール100レップを計時して終了する
  • レース本番での疲労をシミュレートして、ストレス下での忍耐力を鍛える
3:HYROXコンボWOD
WODは「Workout Of the Day」の略で、ウォールボールのトランジションの効率とレジリエンス(回復力)を高めることが目的のトレーニング。ウォールボールの前の段階で意図的に疲労状態に入っておく。
5ラウンド(計時する):
  • スキーエルゴ250m
  • スレッドプッシュ20m
  • スレッドプル20m
  • ウォールボール25回

③メンタルのトレーニング

アンブロークンの100レップを狙えば、誰でも途中で休みたいと思うはずだ。ここでカギになるのは、自分との会話のマネージメントだ。以下をトレーニングに取り入れよう。
  • 5レップまたは10レップで区切る
  • 「次の10レップをクリーンに完了しよう」などと自分に語りかけて、“瞬間” だけを意識する
  • 合計レップ数は考えない。次の1レップに集中する
ウォールボールのトレーニング方法はこちらの記事も参考にしよう!
スキーエルゴに取り組むジョアンナ・ヴィトリック

スキーエルゴに取り組むジョアンナ・ヴィトリック

© Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

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可動範囲を意識する

いくら身体がフィットしていて集中できていても、身体の可動範囲が狭ければ、ウォールボールで痛い目を見ることになる。臀部や足首の柔軟性が悪く、腕の振り上げ範囲が狭ければ、その分だけ余計なエナジーを使うからだ。身体のポジションが悪ければ、フォームが崩れてレップがカウントされにくくなり、エナジーが急速に低下してしまう。
可動性を高めるメニューをトレーニングに組み込もう。本番で大きな助けになるはずだ。
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まとめ:過酷なチャレンジにコミットせよ!

【Red Bull 100】パッチが貼られたウォールボール

【Red Bull 100】パッチが貼られたウォールボール

© Phil Pham / Red Bull Content Pool

【Red Bull 100 Challenge】はただのウォールボールではない。過酷なチャレンジにコミットし、妥協なしで完了させることが重要になってくる。
賢くトレーニングメニューを頻繁に積み重ねて、自信を獲得しよう。
レース当日、休むことなく100レップを一気にクリアできればHYROXを完走したという感覚だけではなく、HYROXを自分のものにできたという感覚も得られるはずだ。そして栄光のパッチがそれを証明してくれる。
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