Issei from Japan performs during Red Bull BC One Asia Pacific Final, in Seoul, South Korea, on October 17, 2015.
© SonStar/Red Bull Content Pool
ダンス

【ヘッドスピンとは?】ブレイキンのアイコニックムーブを学ぶ

ブレイキンシーンを代表するパワームーブの起源と歴史を学ぼう。
Written by Tracy Kawalik
読み終わるまで:3分Published on
ヘッドスピンは何十年も愛されてきたアイコニックなムーブだが、これにはひとつの確かな理由がある。
ビギナーブレイカー、ベテランブレイカー、ヒップホップのハードコアファン、ヒップホップカルチャーの知識が映画『ワイルドスタイル』とRun D.M.Cしかない人を問わず、ヘッドスピンがブレイキンのムーブだということは誰もが理解できるのだ。
Red Bull BC One World Finals 2019JilouAlessandrinaのバトルをチェックしてみよう。Alessandrinaがファーストラウンドのパワームーブコンボの中心に据えているのがヘッドスピンだ。

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ブラジルの武術カポエイラから影響を受けて生み出されたと言われているヘッドスピンは、現在、世界中のブレイカーたちがメイクしているムーブだが、このムーブの源流はその他のカルチャーに記録されている。
トレードマークのヘッドスピン

トレードマークのヘッドスピン

© Little Shao/Red Bull Content Pool

たとえば、発明王トーマス・エジソン1898年に制作した映像の中で子供がこのムーブをしていいる他、オラフ・ソースハウグ(Olav Thorshaug)という名前のダンサーが1910年に米国中でヘッドスピンを披露したという記録も残っている。また、1933年の映画『Wild Boys of The Road』でも少年がヘッドスピンをしている様子が確認できる。
しかし、ヘッドスピンを世界的に有名な存在にしたのは、1970年代にブルックリンで活躍したB-Boy Kid Freezeだった。彼の連続ヘッドスピン(コンティニッション)はブレイキンシーンを一変させることになった。
そして、Hyper-E Elan SpinStormLazerをはじめとする1990年代のレジェンドブレイカーたちがノーハンドバージョンや他のムーブとのコンボバージョンを生み出してヘッドスピンをさらに進化させたあと、Aichiこと大野愛地1分間で142回転してギネス記録を樹立した。
Lil Kevのドリル

Lil Kevのドリル

© Little Shao/Red Bull Content Pool

ヘッドスピンはその後も様々なバージョンが生み出され、現在はドリルパンプストップ&ゴーファストライドヘッドストップなど、スピードやルックスにアレンジを加えたバージョンがいくつも存在する。
また、パイクロータスペンシルバイシクルキッド・メガエジプシャンロシアンなどレッグポジションを変えたバージョンも数多く存在する。
ヘッドスピンの多種多様なバージョンをチェックしたいなら、Red Bull BC One Cypher SpainのB-Boy KakuとB-Boy Lil Gのエキシビションバトルが良いだろう。この動画では、ヘッドスピンマスターのB-Boy KakuLil Gが多種多様なパワームーブをメイクしている。
また、近年はSpin Controlのようなブランドがヘッドスピン専用キャップやヘルメットをデザインするようになっているため、このムーブのクオリティはさらに高まっており、シルク・ドゥ・ソレイユのようなメジャーエンターテイメントも取り入れるようになっている。
最後に、ここまで読んでもまだヘッドスピン欲が満たせていない人に、椅子やフラフープまで使っている大野愛地LazerBoom究極のヘッドスピンバトルを薦めておきたい。