スノーボーダーのコンテンツフィードは非常に忙しない。
大作動画がシーズン毎にいくつも公開され、Instagramではほぼ毎日のペースでバイラルヒットが生まれている上に、ほぼ無名のライダーたちがクアッドコークを次々とメイクしている。
そのため周囲からの期待が天井知らずの勢いで高まっているのが現状だ。
過去20年で20本以上のビデオパートをプロライダーとしてリリースしてきたジョン・ジャクソン(John Jackson)は次のように語る。 「これまでにスノーボードシーンではかなりのアイディアが試されてきた。だから、スノーボードの映像作品を制作するときは、アイコニックでユニークな作品を目指すことになる。でも、オリジナルを生み出すのは相当難しい」
だからこそ、ジャクソンとギギ・ラフ、ビクトル・ダビエ、マヌエル・ディアスは最新動画『ドリヴン -スノーボードへの意欲-』のために2005年から訪れたいと思っていたロシア・ムトノフスキー火山へ向かい、活火山から吹き出る間欠泉や水蒸気の柱の間をライディングする様子を撮影することにしたのだ。 この大胆不敵なセグメントが含まれる『ドリヴン -スノーボードへの意欲-』は、誰もが夢見る世界的に有名なバックカントリーの数々をフリーライドのレジェンドたちが巡る姿を追っていく。
魔法のように美しい北海道の裏山から美しいカナダ・ブリティッシュコロンビア州のピローライン群まで、ジャクソンたちはこのフルレングスのシネマティック・マスターピースを通じていつまでも色褪せないスノーボードの楽しさと美しさを紹介している。
ページ最上部の動画をクリックして、ディープパウダーと革新的なラインを求めて世界を巡ったジャクソンたちを追ったPirate Productions渾身の映像美を堪能してもらいたい。
日本を訪れたジョン・ジャクソン© Scott Serfas / Red Bull Content Pool
ジャクソン、ラフ、ダビエ、ディアスはそれぞれスノーボードシーンと深い関係にある。
それぞれが2000年代初頭からオープナー、エンダーを問わずいくつものスノーボードビデオパートをリリースしており、その合計数は40以上になる。また、ライダー・オブ・ザ・イヤーへのノミネート回数は合計5回で、マガジンの表紙を飾った回数は数え切れない。
しかし、アラスカ州でのカジュアルラン数回を除き、この4人が映像制作を一緒に進めたことはこれまでなかった。ジャクソンは次のように語っている。
「Pirate Productionsの連中には大きな借りを作ったよ。全員をこのプロジェクトのために集めてくれたんだからね。彼らからこのプロジェクトに誘われたときは光栄に思った。今回はとても楽しかったね。素晴らしいロケーションを訪れながら、生涯の友人関係を築くことができた」
ジャクソンは、年齢とともにスノーボードへの取り組み方が変わってきたことを認めている。
現在39歳のフリーライドアイコンは、パークとパイプからキャリアをスタートさせたあとバックカントリーへ転向すると、急峻な山でスケールのテクニカルなトリックをメイクしながら大きなピローラインを攻め抜ける才能で瞬く間に人気を獲得した。
ジャクソンはビッグでワイルドなライディングを好んできたが、近年はアドベンチャーや旅を通じて雪山から学びを得ることにフォーカスしている。
「最近は自分のためにスノーボードを楽しみながら、自分だけの目標を達成したいと思っているだけだ。つまり、雪山を巡りながら、様々なテレインをより効果的にライディングして、雪山でより賢く立ち回れるようになることにフォーカスしているのさ」
「このフォーカスが今のモチベーションだ。よりハードにより遠くへライディングしながら、自分のスノーボードをより深く理解し、より進化させたい」