サーフィン

WSL CTで12年間闘い続ける南アフリカの至宝《ジョーディ・スミス》

© Kolesky/Nikon/RedBullContentPool
WSL CT選手として12年もの間、活躍を続けている《ジョーディ・スミス》。サーフシーンに多大な影響を与える彼の生い立ちから現在地まで、その人物像に迫る。
Written by Daisuke Sato公開日:
ISAワールドサーフィンゲームス宮崎に出場した南アフリカ代表のジョーディ・スミス
ISAワールドサーフィンゲームス宮崎に出場した南アフリカ代表のジョーディ・スミス

Jordy Smith

【PROFILE】
誕生日:1988年2月11日生まれ
出身地:南アフリカ共和国・ダーバン
身長:190cm
体重:88kg
ホームポイント:ダーバンのニューピア
サーフボード:フリー
スタンス:レギュラースタンス
ウェットスーツ:オニール
※2019年12月25日現在
サーフィン · 8分
ジェフリーズベイでのCT第6戦に臨むジョーディ・スミス
南アフリカ共和国(通称:南アフリカ)・ダーバン出身。WSL(ワールドサーフリーグ)のエリートツアー、CT(チャンピオンシップツアー)に2008シーズンより、参戦し続ける世界を代表するトッププロサーファー。
サーフボードのシェイパーである父、グラハム・スミスの影響から、3歳の時に南アフリカ・ダーバンのニューピアでサーフィンを始める。海から少し離れた町に生まれ育ったため、幼少期には、ウィークデーはサッカーを楽しみ、ウィークエンドにサーフィンをする日々を過ごした。
決して裕福な家庭環境ではなかったが、いつしかサーフスターとなり、家族を幸せにすることを夢見てサーフィンに打ち込んだという。上記動画では、自身の生まれ故郷である南アフリカについて語っている。
ちなみに、契約に縛られずに、ベストなボードに乗りたいという理由から、2018年に、それまで契約していたサーフボードメーカー、チャンネルアイランドとの契約を終了。
現在は、様々なボードを試しているようだが、父、グラハム・スミスの手がけるボードを愛用しているようだ。また、ここ最近では、2019年ローンチの「SMTH SHAPES」のサーフボードに乗っている姿が度々目撃されている。

◆ジョーディ・スミスの主な戦歴◆

▲YouTubeのWSL公式チャンネルにアップされたジョーディ・スミスのプロフィール映像。
世界有数のサーフスポットとして知られる南アフリカの厳しくも恵まれた環境でサーフィンに打ち込むジョーディ・スミスはメキメキと頭角を現し、2006シーズンにはASP(現WSL)の世界ジュニアで優勝。翌年の2007シーズンにはASP WCTの2次リーグにおいてチャンピオンを獲得し、2008シーズンのASP WCT(現WSL CT)参戦へのプレミアムチケットを手にした。
ちなみに、幼少期のジョーディ・スミスがお手本にしていたのが、サーフィン界のレジェンド、トム・カレンのライディング。南アフリカという世界最高峰のウエーブ環境で、サーフィン界に名を刻むレジェンドのスタイルを真似ることで、ジョーディ・スミスにしか成し得ない、力強くも美しい、スムースでダイナミックなサーフィンが誕生した。
▲サーフィン界のレジェンド、トム・カレンのインスタグラム。
▲トム・カレンのライディング。個人的には0:55あたりからの美しいターンやカービングをせひ観てほしい。
現在、世界中にいる新世代のキッズサーファーが、憧れのCT選手のライディングに心をときめかせ、雨の日も風の日も雪の日も海へと通っている。ジョーディ・スミスがかつてトム・カレンを手本にしたのと同じように、新世代のサーファー達は、ジョーディ・スミスを手本にしている。

◆2008シーズンより、参戦し続けるASP WCT(現WSL CT)の戦歴◆

年間総合ランキング最高順位
200826-
200911-
201021位
201171位
2012123位
201341位
201471位
2015285位
201621位
201741位
201853位
201932位
2007シーズンにASP WCT(現WSL CT)の予選リーグにあたるASP WQSにおいてチャンピオンを獲得し、翌年の2008シーズンにASP WCT(現WSL CT:ワールドサーフリーグ・チャンピオンシップツアー)に初参戦。以来、12年もの間、世界中のトッププロサーファー34名だけ(イベント毎のワイルドカードなどは除く)が参戦を許されるエリートツアー、WSL CTで闘い続けている。
▲2017シーズンのWSL CT 第6戦「コロナ・オープンJ-ベイ」において、1ヒートで2本の10ポイントライド(10点満点)を記録した際のライディング映像(赤いジャージ)。
一見、順風満々に見えるASP WCT(現WSL CT)でのキャリアだが、じつは2015シーズンに背中の怪我が悪化し、ツアーの約半分の欠場を余儀なくされた。世界一を競うエリートツアーにおいて、長期の離脱は致命的で、復帰不可能な場合も多々あるのだが、ジョーディ・スミスは翌2016シーズンに見事カムバックを果たし、さらに年間総合ランキング2位という輝かしい成績を収めている。このことからも、彼が常人以上のテクニックを備えていることに加え、強靭な精神力を持ち合わせていることがわかる。
2010と2016シーズンには、総合ランキング2位と、グランドチャンピオンまであと一歩というところまで到達している。
ちなみに、2016年11月初旬の来日時の模様が以下の記事でチェックできる。

◆カリフォルニア州・サンクレメンテに移住◆

南アフリカのファッションモデル、リンドール・ジャービスとの結婚を機に、ジョーディ・スミスは、住居をアメリカ・カリフォルニア州・サンクレメンテに移した。スポンサーとのコミュニケーションやコンテストへのアクセスの良さなどが移住を決めた理由だといわれている。

◆世界を魅了するマニューバーライン◆

Professional surfer from South Africa, Jordy Smith, does his patented carve while surfing in Cape Town, South Africa.
南アフリカの至宝、ジョーディ・スミス
ジョーディ・スミスは、世界最高峰のエリートリーグ、WSL CTにおいて、ただ強いだけの選手ではない。彼が世界中から注目され、愛されている理由は、彼の体現する卓越したサーフィンに集約されている。
Jordy Smith performs and aerial while surfing at Duranbah Beach on the Gold Coast of Australia.
2019年にオーストラリアでサーフィンを楽しむジョーディ・スミス
身長190cmという恵まれた体格を生かした、力強くダイナミックなパワーサーフもさることながら、流れるようにスムースで鮮やかなターンやカービングも彼独自の魅力だ。さらに、大柄な体格を感じさせないビッグエアをあっさりと決めてしまうなど、すべてのサーファーを魅了するサーフスキルを備えている。

◆2019 ISAワールドサーフィンゲームスに出場◆

南アフリカ代表としてISAワールドサーフィンゲームス宮崎に出場したジョーディ・スミス
南アフリカ代表としてISAワールドサーフィンゲームス宮崎に出場したジョーディ・スミス
2019年9月7日から宮崎県で開催されたサーフィンの世界大会「ISAワールドサーフィンゲームス」に、南アフリカ代表として出場。個人では31位と残念な結果に終わってしまったが、国別ランキングではジョーディ率いる南アフリカは5位と大健闘した。

◆2019シーズンも大活躍◆

2019シーズンの最終戦「ビラボン・パイプ・パスターズ」が終了し、発表されたWSL CTの年間総合ランキングは3位。惜しくもワールドタイトル獲得とはいかなかったが、あと一歩のところまで詰め寄った。
五十嵐カノアを筆頭に有力な若手選手が続々と登場する最高峰の舞台において、12年もの間、闘い続けるベテランが年間総合ランキング3位という結果を残すということが、どれほど偉大なことなのか。時が経てば経つほど、ジョーディ・スミスの偉大さに気付かされるはずだ。
引き続き、2020年シーズンのWSL CTでの活躍に期待したい。
◆Information
ジョーディ・スミスのプロフィールはこちら >> ジョーディ・スミス
レッドブル・アスリートの人物像を紐解く記事を公開中>>レッドブル・サーファー名鑑(大会観戦や動画鑑賞のお供に!!)
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