Juergen Klopp seen in Hangar-7, Salzburg, Austria on January 14, 2025.
© Joerg Mitter/Red Bull Content Pool
サッカー

【就任記者会見】ユルゲン・クロップがレッドブル・グローバルサッカー部門責任者として始動!

2025年1月からレッドブル・グローバルサッカー部門の責任者に就任した元リヴァプール監督が初の記者会見に臨み、新たな仕事への意気込みを語った。
Written by Thomas Peeters
読み終わるまで:5分Published on
ユルゲン・クロップレッドブル・グローバルサッカー部門責任者として正式に始動した。複数のサッカークラブおよびスポーツ団体を統括するという初めての仕事に興奮を覚えていると語った彼は、リーダーシップで選手とスタッフを鼓舞し、ファンにエンターテインメントを届け、すべてのクラブに長期的ビジョンを授けることを誓った。
2025年からこの新たな仕事をスタートさせる予定だったクロップは、先日オーストリア・ザルツブルクのハンガー7で初の記者会見に応じた。
「私たちがプレーをしているときに、ユニフォームを見なくても、私たちがレッドブルであることを理解してもらえるようにしたい」と切り出し、次のように続けた。
「私が望んでいるのはサッカーの発展です。クラブのために、選手のために、才能のために、そしてサッカーそのもののためにサッカーを発展させていきたい。そして、誰かがその仕事をする必要があると思っています。ですので、サッカー全体に寄与しながら、レッドブルに長期的な成功をもたらすというこの仕事は、私にとって非常に魅力的に映りました」
《記者会見のフルリプレイをチェック!》

ユルゲン・クロップ:就任記者会見

レッドブル・グローバルサッカー部門の責任者に就任したユルゲン・クロップが初の記者会見に応じた。

クロップは2001年にドイツのサッカークラブ、マインツ05から監督としてのキャリアをスタートさせたあと、ボルシア・ドルトムントリヴァプールで大きな成功を収めており、プレミアリーグ優勝、ブンデスリーガ優勝、チャンピオンズリーグ優勝、FAカップ優勝、DFBポカール優勝、FIFAクラブワールドカップ優勝などを手にしてきた。
2024年5月にリヴァプールの監督を勇退して以来初となる今回の仕事でのクロップは、これまでの素晴らしいキャリアを活かしてレッドブルのグローバルサッカー部門に戦略的ビジョンを授けていく。本人は次のように語った。
「30年に渡って私はリーダーを務めてきましたが、レッドブルを取り巻く人たちの意見に耳を傾け、彼らを感じ取り、彼らから学び、そして理解したいと思っています。なぜなら、彼らひとりひとりがこれまでに素晴らしい仕事をしてきたと思うからです」
「いちから始めるわけではありません。すでに存在するすべてをひとつにまとめていくことになります。正直、非常に大きなチャレンジになると思っていますが、挑戦するつもりです」
自分を “根っからのスポーツマン” と表現するクロップは、多様なスポーツとアスリートに関わってきたレッドブルから積極的に学び、すべてのクラブにグローバルレベルで長期的なインパクトを与えたいと考えている。
RBライプツィヒはクロップが担当するクラブのひとつ

RBライプツィヒはクロップが担当するクラブのひとつ

© Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool

私たちがプレーをしているときに、ユニフォームを見なくても、私たちがレッドブルであることを理解してもらえるようにしたい
ユルゲン・クロップ

オファーに迷うことはなかった

「監督をしているときは、今回のような仕事をする余裕はありません。3日ごとに試合をこなしながら、勝利を続けるか、敗戦から学ぶかのどちらかしかないからです。今の私はそのような日々から解放されています。他のことに充てる時間とエナジーがあるのです」
「ですので、今回の決断は簡単でした。スポーツの側面から考えて決めました。レッドブルのスポーツへのアプローチは大いに賛同できます。エキサイティングで野心的かつ革新的なアプローチは、参加したいと思えるものです。そして今、こうしてその一部になりました」
クロップは若手選手の積極的な起用が評価されてきたが、レッドブルとの仕事でもタレント発掘を続けたいと考えている。
人を育て、人を支え、人をより良い存在にしたいという考えを昔から大切にしてきました。今回もそこに変わりはありません。唯一の違いは、これまでは常にひとつのクラブだけと仕事をしてきたのに対し、今回はもう少しその数が増えるところです。誰もが特別存在を目指しているので、その助けになりたいと強く思っています」
RBライプツィヒのマルコ・ローゼ監督とクロップ

RBライプツィヒのマルコ・ローゼ監督とクロップ

© Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool

RBライプツィヒFWユスフ・ポウルセンと言葉を交わすクロップ

RBライプツィヒFWユスフ・ポウルセンと言葉を交わすクロップ

© Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool

クロップは “ヘヴィメタル・フットボール” と名付けたサッカーを標榜してきたこともよく知られている。彼は、レッドブルでもそのような激しさが不可欠になると強調しているが、世界中の様々なクラブが対象となる今回は、これまでの自分のアイディアが通用しない可能性があることを十分に理解している。
「異なるカルチャーにひとつのアイディアを当てはめることはできません。それぞれに何が適しているのかを感じ取る必要があります。先ほど、激しさを持ち込みたいと発言しました。“私たちがプレーをしているときに、ユニフォームを見なくても、私たちがレッドブルであることを理解してもらえるようにしたい” というのはかなり強いアイディアですので、熱くなるときもあると思います」

マックス・フェルスタッペンから学びたい

レッドブルは世界中の様々なスポーツとアスリートに関与しているため、クロップは、類い稀な才能と革新性によって大きな成功を収めているトップレベルのスポーツ関係者たちに会えることを楽しみにしている。
その中でも特に楽しみにしているのが、2024シーズンに4シーズン連続となるワールドチャンピオンに輝いたオラクル・レッドブル・レーシング所属のF1ドライバー、マックス・フェルスタッペンだ。
記者会見には多くのメディアが集まった

記者会見には多くのメディアが集まった

© Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool

異なるカルチャーにひとつのアイディアを当てはめることはできません。それぞれに何が適しているのかを感じ取る必要があります
ユルゲン・クロップ
「フェルスタッペンとは色々な話をしてみたいですね。集中力に限らず、彼は本当に素晴らしいですからね。是非とも話して、時速300kmでF1マシンをドライブしながら素晴らしいマインドセットを保つ方法について学びたいです。非常に興味深い人物ですよ」
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