Gaming
ゲーム
伝統の艦船模型シリーズの充実に寄与する『艦隊これくしょん −艦これ−』人気
人気キャラクターがフィギュア化されるだけにとどまらない、ゲームと模型のユニークな関係性。
カプセルトイや食玩、本格的なフィギュアやプラモデルなど、ゲーム関連のホビー商品は、いまや把握しきれないほどリリースされている。そんななか、登場キャラクターが模型化されるという流れのほかにも、ゲーム人気が主導しての、ちょっとユニークな動きも見られる。たとえば、『艦隊これくしょん −艦これ−』にまつわる現象だ。
"艦娘"のモデルとなった艦艇の模型が人気に
DMM.comが配信する『艦隊これくしょん −艦これ−』は、実在した艦艇が擬人化された"艦娘(かんむす)"を集めて育成し、戦闘での勝利を目指すブラウザゲーム。サービス開始から3年以上が経過した現在も、劇場版アニメが公開されるなど、人気が続いている。この流行を受け、美少女キャラクターである"艦娘"たちがホビー商品として次々と立体化されているのは言うまでもないが、少々特異な現象も起こった。1971年から販売されている既存の艦艇模型『ウォーターラインシリーズ』が、脚光を浴びる形となったのだ。
『ウォーターラインシリーズ』とは、アオシマこと青島文化教材社やタミヤ、ハセガワといった、静岡県に本拠を構える有名模型メーカーが共同開発する、1/700スケールの艦船プラモデルのこと。喫水線(ウォーターライン)以下の部分を省略し、洋上での姿を再現したものだ。旧日本海軍の連合艦隊をすべて模型化することを目標に、1社だけではラインナップの充実に時間がかかるということで、競合社と合同で企画を進めることとなり、今年で45周年を迎えた。その昔ながらのキットが、"艦娘"の元ネタとなった艦艇への興味から、プレイヤーに注目されることに。
この人気に応えて、模型メーカー側も動いた。各社の所属する静岡模型教材協同組合は、世界最大級の模型見本市『静岡ホビーショー』で、"艦これ"をフィーチャーしたブースを公開。2014年には、青島文化教材社の『伊401』、タミヤの『伊58』、ハセガワの『伊168』という既存の3艘を、オリジナルパッケージにまとめた限定セット『伊号潜水艦セット』も企画された。
さらに、アオシマは"艦娘"を描いたオリジナルパッケージを使用し、ディスプレイシートやカードなどのボーナスアイテムを同梱した『1/700「艦これ」プラモデルシリーズ』を展開。既存商品の仕様変更だけにとどまらず、同シリーズのため新規に製作したり、金型を追加して再現度を高めたりしているモデルもある。
たとえば、巡洋艦大井は『ウォーターラインシリーズ』で製品化されていなかったが、9月に『1/700「艦これ」プラモデルシリーズ』で『艦娘 重雷装巡洋艦 大井改』として新発売。その後、11月には『ウォーターラインシリーズ』に『軽巡洋艦 大井』が新しく加わる、という流れとなった。本家『ウォーターラインシリーズ』の充実にまで、ゲーム人気が寄与していると考えると、凄い。
もちろん"艦娘"のフィギュアも続々と製品化
ゲームの人気キャラクターの立体化である、"艦娘"フィギュアのほうにも触れておこう。アオシマは1/7スケールのPVCフィギュアもシリーズ展開中で、この12月には劇場版アニメにも登場した『睦月改二』が発売を控えている。また、フィギュアメーカーのグッドスマイルカンパニーは、角川ゲームスのプレイステーションVita用『艦これ改』で初登場し、のちにブラウザ版にも実装された『Iowa』を、リアルな『figma』とディフォルメの『ねんどろいど』のふたつのブランドで製品化。2017年発売の予定だ。
2016年、"艦これ"はプレイステーションVita版、アーケード版、Android版をリリースし、劇場版アニメも公開するという勢いを見せた。5年目に突入する2017年は、どのような展開が用意されているのか。それに伴い、どんな模型が製品化されるのか。ゲームとホビーとの一風変わった関係は、これからも続いていきそうだ。






