Wout Van Aert wins stage 7 from Archidona to Córdoba of the 79th La Vuelta Ciclista a España 2024 on 23 August, 2024.
© Kristof Ramon/Red Bull Content Pool
サイクリング

ブエルタ・ア・エスパーニャ2025:見どころ&全ステージ解説

スペインを主戦場とするグランツール最終戦が8月末から開催される。見どころやステージ詳細、優勝候補などの基本情報をまとめて紹介!
Written by Charlie Allenby
読み終わるまで:7分Published on
ブエルタ・ア・エスパーニャ(通称:ラ・ブエルタ)はグランツール最終戦に相当する自転車ロードレースで、2025年もトップライダーたちが栄光のレッドジャージ(個人総合優勝:マイヨ・ロホ)を目指して3週間に渡りイタリア・フランス・アンドラ・スペインを走行する。
グランツールの中では最も歴史が浅いラ・ブエルタは、2025年に80回目の開催(1935年の第1回開催から90年目)を迎える。元々は4月から5月にかけて開催されていたが、ジロ・デ・イタリアとかぶらないように1995年から晩夏開催に変更された。
ブエルタ・ア・エスパーニャのジャージ:(左から)山岳賞・個人総合優勝・ポイント賞

ブエルタ・ア・エスパーニャのジャージ:(左から)山岳賞・個人総合優勝・ポイント賞

© Kristof Ramon/Red Bull Content Pool

現在のラ・ブエルタは世界3大ロードレースであるグランツールのひとつだが、多くのライダーはUCIロード世界選手権の準備として使用している。一方で、ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスに出場し、不甲斐ない成績に終わったライダーたちが雪辱を期して望むレースでもある。
出場ライダーの顔ぶれは関係なく、ラ・ブエルタは毎年スタートから激しいバトルが繰り広げられる。山岳地帯が多く含まれ、かなり強烈な天候コンディションにも見舞われるが、2025シーズンもグランツール最終戦に相応しい盛り上がりを見せるはずだ。
01

ブエルタ・ア・エスパーニャ2025:概要

80回目のラ・ブエルタは2025年8月23日史上初のイタリアスタートで開幕する。トリノからスタートしてイタリア北西部を4日間走行したプロトンは第4ステージでアルプスを越えてフランスへ入り、ボワロンでフィニッシュする。
その後、チームタイムトライアルの第5ステージはスペインで開催されるが、第6ステージはアンドラでフィニッシュし、第7ステージはアンドラからスタートする。このあとスペイン北部を巡って内陸部での最終4ステージに突入し、9月14日首都マドリードでフィナーレを迎える。
ラ・ブエルタの平坦ステージは暑さとの戦いになる

ラ・ブエルタの平坦ステージは暑さとの戦いになる

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ラ・ブエルタは厳しいクライムが多いことで有名

ラ・ブエルタは厳しいクライムが多いことで有名

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合計21ステージで構成されている今年のラ・ブエルタは、第5ステージにはチームタイムトライアル第18ステージには個人タイムトライアルが設定されており、第9ステージと第15ステージの翌日は休息日が設けられている。
過去最多となる23チームライダー184名で構成されるプロトンは、トリノでのグラン・デパールからマドリードでのゴールまでの合計走行距離3,180km獲得標高54,588mに挑む。尚、走行距離はグランツール最短獲得標高はグランツール最高となる。
個人総合優勝のライダーにはマイヨ・ロホ(レッドジャージ)が渡されるが、ラ・ブエルタにもポイント賞山岳賞ヤングライダー賞のジャージが用意されており、ツール・ド・フランスと同じようにそれぞれグリーン水玉(ブルーとホワイト)ホワイトのカラーリングとなっている。
美しい景観も魅力のひとつ

美しい景観も魅力のひとつ

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02

ブエルタ・ア・エスパーニャ2025:コース解説

ステージ構成

  • 平坦:4ステージ
  • 丘陵:8ステージ
  • 山岳:7ステージ
  • チームタイムトライアル:1ステージ
  • 個人タイムトライアル:1ステージ

ステージ

伊:イタリア / 仏:フランス / ア:アンドラ / 記載なし:スペイン

ステージ

日程

ロケーション

距離

カテゴリー

第1ステージ

8月23日(土)

トリノ(伊)〜 ノバラ(伊)

200km

平坦

第2ステージ

8月24日(日)

アルバ(伊)〜 プエルト・リモン(伊)

157km

平坦(山岳ゴール)

第3ステージ

8月25日(月)

サン・マウリーツィオ・カナヴェーゼ(伊)〜 チェレス(伊)

139km

丘陵

第4ステージ

8月26日(火)

スーザ(伊)〜 ボワロン(仏)

192km

丘陵

第5ステージ

8月27日(水)

フィゲレス(仏)〜 フィゲレス(仏)

20km

チームタイムトライアル

第6ステージ

8月28日(木)

オロト 〜 パル(ア)

170km

山岳

第7ステージ

8月29日(金)

アンドラ・ラ・ベリャ(ア)〜 セルレル・ウエスカ・ラ・マヒア

187km

山岳

第8ステージ

8月30日(土)

モンゾン・テンプラリオ 〜 サラゴサ

187km

平坦

第9ステージ

8月31日(日)

アルファロ 〜 エスタンシオン・デ・エスキ・デ・バルデスカレイ

195km

丘陵

休息日

9月1日(月)

第10ステージ

9月2日(火)

パルケ・デ・ラ・ナトゥラレサ・センダビバ 〜 エル・フェリアル・ラーラ・ベラグア

168km

丘陵

第11ステージ

9月3日(水)

ビルバオ 〜 ビルバオ

167km

丘陵

第12ステージ

9月4日(木)

ラレド 〜 ロス・コラレス・デ・ブエルナ

143km

丘陵

第13ステージ

9月5日(金)

カベソン・デ・ラ・サル 〜 アングリル

202km

山岳

第14ステージ

9月6日(土)

アビレス 〜 ラ・ファラポナ・ラゴス・デ・ソミエド

135km

山岳

第15ステージ

9月7日(日)

ア・ベイガ/ベガデオ 〜 モンフォルテ・デ・レモス

167km

丘陵

休息日

9月8日(月)

第16ステージ

9月9日(火)

ポイオ 〜 モス・カストロ・デ・エルビリェ

172km

丘陵

第17ステージ

9月10日(水)

オ・バルコ・デ・バルデオラス 〜 アルト・デ・エル・モレデロ

137km

山岳

第18ステージ

9月11日(木)

バリャドリード 〜 バリャドリード

26km

個人タイムトライアル

第19ステージ

9月12日(金)

ルエダ 〜 ギフエロ

159km

平坦

第20ステージ

9月13日(土)

ロブレド・デ・チャベラ 〜 ボラ・デル・ムンド プエルト・デ・ナバセラダ

156km

山岳

第21ステージ

9月14日(日)

アラルパルド 〜 マドリード

101km

平坦

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ブエルタ・ア・エスパーニャ2025:出場ライダー

優勝候補は? 欠場選手は? 復帰選手は? ブエルタ・ア・エスパーニャ2025はトップライダーの一部が出場しないこともあり、個人総合優勝争いが激化する予定だ。
ツール・ド・フランス2025を制したタデイ・ポガチャルは、ツールとラ・ブエルタの2冠を目指していると語っていたが、9月後半にルワンダで開催されるUCIロード世界選手権連覇とシーズン最終ワンデイレースのイル・ロンバルディア5連覇を狙うために今年のラ・ブエルタを欠場することを発表した。
レッドジャージを狙うジャイ・ヒンドレー

レッドジャージを狙うジャイ・ヒンドレー

© RCS Sports & Events/Red Bull Content Pool

また、ラ・ブエルタ史上最多優勝タイ記録保持者現王者プリモシュ・ログリッチもすでに今年のジロとツールに出場したことからラ・ブエルタは欠場し、レッドブル=ボーラ=ハングスローエでログリッチのチームメイトを務め、ツール2025で個人総合3位マイヨ・ブランを獲得したフロリアン・リポヴィッツもカナダでの2レースとイタリアでのワンデイクラシック1レースでシーズンを終える。
とはいえ、今年のラ・ブエルタのスタートリストが魅力に欠けるわけではなく、ラ・ブエルタ優勝経験者セップ・クスナイロ・キンタナ)以外にも優勝候補が数多く存在する。その筆頭がヨナス・ヴィンゲゴーで、最大のライバルであるポガチャルがいない状況でラ・ブエルタ初優勝が記録できるかどうかに注目が集まる。
トム・ピドコックはステージ優勝を狙う

トム・ピドコックはステージ優勝を狙う

© Charly López/Red Bull Content Pool

ツール優勝2回を誇るヴィンゲゴーにはクスとマッテオ・ジョーゲンソンがアシストにつくが、ポガチャルが所属するUAEチーム・エミレーツ・XRGジョアン・アルメイダフアン・アユソがグランツール初優勝を狙ってくるため、優勝は簡単には手に入らないだろう。
他には、母国ファンから大きな声援を受けることになるスペイン人ライダーのミケル・ランダにも注目が集まる。また、グランツール優勝経験があるエガン・ベルナルジャイ・ヒンドレーリチャル・カラパスや、トム・ピドコックジュリオ・ペリツァーリのような新世代ライダーたちも優勝候補に含まれる。
ポイント賞候補はやや少ない印象だが、ジロ・デ・イタリア2025でマリア・チクラミーノ(パープルジャージ)を獲得した経験を持つマッズ・ピーダスンが最有力候補と言えるだろう。また、山岳賞はアユソとペリツァーリを含む山岳に強いGCライダーたちの間で争われる可能性が高い。
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