ラリーレイド

【ライア・サンツ】ダカール・ラリートップ10入りを達成したオフロードの女王

© Marcelo Maragni/Red Bull Content Pool
Written by Geoffroy Bresson
ダカール・ラリー2015を2輪部門総合9位でフィニッシュし、ダカール・レジェンドとしての地位を確固たるものにした女性レーサーのキャリアと才能を知る。

ライア・サンツの “瞬間”

2015年1月17日、ライア・サンツダカール・ラリー5年連続完走を果たした。この年のサンツの記録は、過去4回と同じく女性ライダー最上位フィニッシュだったが、彼女の実績にさらなる意味を加えることになった。
総合9位完走は、過去36回のダカール・ラリー女性最上位フィニッシュだったのだ。1981年に総合10位に入ったクリスティン・マルタン(フランス)の記録を更新したサンツは、ダカール・ラリー史上最高の2輪レーサーのひとりとしての地位を確実にしたのだった。
ライア・サンツは参戦したダカール・ラリーすべてで完走している
ライア・サンツは参戦したダカール・ラリーすべてで完走している

ルーツ

「子供の頃、男の子たちがわたしをサッカーの仲間に入れてくれたの。仲間に入れてもらえたのはわたしだけだった」と彼女は語る。
それから幾年が過ぎ、サンツはダカール・ラリー2010への参戦を決意し、再び男性主体の競争に挑むことにした。
「わたしの目標は、男性と戦うこと。女子世界選手権でこれより多くのタイトルを獲得することに興味はないわ」

ジェンダーバランス

彼女は次のように続ける。
「最近まで男性たちの中でほとんどひとりで戦っていたのは確かね。でも、今は女性レーサーが着実に増えてきている」
まだ道のりは長いが、彼女は取り巻く環境はすでにかなり良くなっていると感じている。
「男性に対して何かを証明したいんじゃない。偶然同じタフなスポーツを好んでいるだけなの。だから、同じ敬意を払われて当然と思っているだけ」
男性に対して何かを証明したいんじゃない。偶然同じタフなスポーツを好んでいるだけなの。だから、同じ敬意を払われて当然と思っているだけ
ライア・サンツ

未来

サンツは参戦したダカール・ラリーすべてで完走しており、これ自体が驚くべき功績と言える。
「この実績は誇りに思っているわ」と彼女は語る。
トップ15での完走を過去4回記録しているサンツは、FIM女子トライアル世界選手権タイトル13回・FIM女子エンデューロ世界選手権タイトル5回も獲得している。これまで32個のトロフィーを獲得してきたサンツは、どの現役女子ライダーよりも優勝回数が多い。
ダカール・ラリー2021では、自身が持つ最上位完走記録更新に期待がかかる。