Mario Gómez celebrates scoring for the German national men's football team in a FIFA World Cup qualifier against Norway in the Mercedes-Benz Arena, Stuttgart on September 4, 2017.
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サッカー

【元サッカードイツ代表FW】マリオ・ゴメスが語る自己効力感の重要性

バイエルン・ミュンヘンやドイツ代表で活躍したセンターフォワードが、試合で安定したパフォーマンスを披露するために必要なマインドセットに重要性と手に入れるまでのプロセスを語ってくれた。
Written by Thomas Peeters
読み終わるまで:4分公開日:
ケイト・コートニーがホストを務めたポッドキャスト『Mind Set Win』(英語音声)の最新エピソードは、元サッカードイツ代表FWマリオ・ゴメスがゲストとして出演した。
「自分が目標を達成できる能力を備えていることを認知している感覚」と定義される “自己効力感” は、新しいチャレンジに取り組んだり、ミスを受け止めたり、新しい人に会ったり、新しい機会を受け容れたりという日常的なシーンにおいて非常に重要なメンタルアプローチだ。
日常が満員のサッカースタジアムでゴールを決めることだったゴメスの話は啓発的だ。その理由には、現役通算ゴール200を超え、クラブと代表で複数のタイトルも獲得しているにもかかわらず、いくつものアップダウンを通じてメンタルの強度を試されてきた経験があるからだ。
2020年に現役を引退したあと、レッドブル・サッカーのテクニカルディレクターを務めている元ドイツ代表FWは、今もサッカーの最前線でチャレンジを続けている。
ポッドキャスト(英語音声)を聞いて、自己効力感の開発と維持に役立つコートニーのアドバイスをチェック!
『Mind Set Win』に出演したゴメスの話のハイライトを読み進めていこう。
01

失敗は人生の一部

ゴメスはピッチ上で初めて自分を疑った瞬間を今も鮮明に憶えている。キャリア前半で誰からも愛される選手になったゴメスだったが、ユーロ2008のオーストリア戦ですべてが変わった。22歳だったゴメスはゴール前1m、しかもフリーだったにもかかわらず、シュートを外してしまったのだ。
キャリアを通じて強靭なマインドセットを手に入れたマリオ・ゴメス

キャリアを通じて強靭なマインドセットを手に入れたマリオ・ゴメス

© Henner Thies/Red Bull Content Pool

「完全にふかしてしまいました。ショックでしたね。動けませんでした。 “どうしてしまったんだ?” と思い、状況を理解できなくなってしまいました。その後、代表戦に出場すると、スタジアム全体から敵視されるようになりました」
たった1秒で、ゴメスは自分からあらゆる自信を奪い、自分を苦しませることになる心の傷を負ってしまった。
自分のスポーツ人生が止まない雨はないことを教えてくれました
マリオ・ゴメス
02

世間ではなく自分にフォーカスする

その後1年をかけて、ゴメスは自分のプレースタイルを変えようとした。なぜなら、ファンから愛される選手に戻りたかったからだ。しかし、その過程で彼は自分を成功に導いた才能のひとつを手放してしまう。その才能とは、ペナルティエリア内でスペースを見つける嗅覚だった。
彼がそれをようやく取り戻したのは、キャリアベストのシーズンに数えられる、バイエルン・ミュンヘン28ゴールを挙げてリーグ得点王に輝いた2010-11シーズンだった。
ゴメスは「“世間が自分をどう思おうと関係ない” と自分に言い聞かせました。これができるようになるまで数週間、数ヶ月かかりましたが、やがて自分らしさを取り戻せるようになりました」
03

次のチャンスは必ず来る

「自分のスポーツ人生が止まない雨はないことを教えてくれました。このことを知っていれば、そして信じていれば、どんな状況でも上手く乗り越えられます。なぜなら、次のチャンスは必ず来るからです」
マリオ・ゴメスはセンターフォワードとしてドイツ代表とクラブの両方で活躍した

マリオ・ゴメスはセンターフォワードとしてドイツ代表とクラブの両方で活躍した

© Matthias Hangst/Getty Images

キャリアを通じてゴメスは自己効力感を開発し、たとえ試合中にビッグチャンスを逃しても、次のチャンスを必ず活かせると自分を信じられるようになった。
このポジティブなマインドセットが彼をヨーロッパ屈指のストライカーへと成長させた。
04

大きな目標を恐れない

ゴメスは、自分のキャリアが変わった瞬間は度重なる膝の怪我で2014年のワールドカップを制したドイツ代表から外れたときだったと明かしている。彼は落胆して代表から引退する代わりに、自分を信じてポジティブなアクションを起こした。
トルコのベシクタシュへ移籍したゴメスはリーグ戦26ゴールを決めて、所属クラブの7年ぶりのリーグ優勝に貢献したのだ。そしてすぐにドイツ代表監督から再び招集された。
「結局、ドイツ代表として80試合近く出場しました。長年プレーを続け、いくつもの大会に出場できました。あのカムバックは私のキャリア最大の成功のひとつでしたね」
自宅でできるシンプルなエクササイズなど、ポジティブなマインドを得るための様々なヒントが得られるポッドキャスト『Mind Set Win』(英語音声)はこちら>>
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