Man and woman running early in the morning
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ランニング

冬の早朝ランニングを成功させる8つのヒント

寒い朝はベッドから抜け出すのが大変だ。冬も早朝ランニングを続けたい人のためにアドバイス&ヒントを用意した。
Written by Lucy Waterlow
読み終わるまで:8分公開日:
ランニングは通年で楽しめるスポーツだが、多くのランナーが冬のトレーニングを難しく感じている。
寒くて暗く、時として湿っている冬の朝は、外に出て走るよりも暖かくて快適なベッドの中に留まってあと5分眠る方が魅力的に感じてしまいがちだからだ。
しかし、春先のレースに向けてトレーニングをしているランナーや健康維持のために定期的に走っているランナーなら、外に出るしかない。ランニングが唯一の運動という人なら尚更だ。
モチベーションをかき集めてベッドから出られるなら、朝一番のトレーニングはグッドアイディアだ。朝一番なら「時間がない」と思う前に、または疲れ切ってしまう前にトレーニングを終えることができる。
アイアンマン世界選手権3年連続2位でフィニッシュしているレッドブル・アスリートのルーシー・チャールズ=バークレーはハワイ・コナでの大一番の前は週30時間のトレーニングを重ねているが、朝のトレーニングが何よりも重要だとしている。
「わたしは毎朝5時半に地元のスイムチームと一緒にトレーニングをスタートさせます。この時間に起きるのは大変ですが、その価値はあります。早朝にトレーニングをスタートさせれば、余裕を持って1日のトレーニングスケジュールが組めますし、リカバリーの時間も用意できます」
では、早朝トレーニングを成功させるのには何が必要なのだろうか? 今回は冬の早朝ランニングを簡単で安全、そして楽しくこなすための8つのヒントを紹介しよう。

1:就寝前に準備する

オイルヒーターを持っているなら寝る前にウェアをかけておこう
オイルヒーターを持っているなら寝る前にウェアをかけておこう
早朝ランニングを予定しているなら、就寝前に準備を済ませて睡眠時間を最大限まで伸ばそう。ギアをすべて揃えておけば、起きて数分で着替えて外に出ることができる。ソックスの片方を探し回って貴重な時間を無駄にすることがなくなるのだ。
また、翌朝が冷え込むことが分かっているなら、ヒーターのタイマーを少し早めに設定しておき、可能ならウェアも温めておこう。快適に着替えることができるはずだ。

2:誰かと一緒に走る

話し相手がいればトレーニングはもっと楽しくなり、走れる距離も伸びる。さらに言えば、静かで暗い冬の朝の安全確保にも繋がる。また、誰かと一緒に走る約束をすれば、ベッドから出なければという気持ちがさらに強くなる。
英国陸上競技連盟(United Kingdom Athletics)でランニングコーチを務めており、jogonrunning.comでランニングコースを受け持っているヘザー・ハリスは次のように説明している。
「会う約束をしている人がいれば、サボりにくくなります。誰かと一緒に走るようにすれば、それだけモチベーションを高めることができます」
一緒に走る友人がいないなら、パークラングループランなどのコミュニティを探してみよう。似たようなアイディアを持つ仲間に囲まれながらのランニングは1日の始まりには最適だ。

3:分厚い上着を着ない

ランニングウェアの重ね着をすれば保温性が高まる
ランニングウェアの重ね着をすれば保温性が高まる
寒い冬の朝はウェアをしっかりと着込む必要があるが、分厚い上着を着てしまえば、ランニングを始めて5分でオーバーヒートに陥ってしまうだろう。また汗が蒸発しないので、後半に寒さを感じてしまうはずだ。
分厚い上着1枚の代わりにランニング専用ウェアを重ね着するようにしよう。
英国代表ランナーでletsgetrunning.co.ukの代表を務めるショーン・ディクソンは、寒い日は全身のウェアについて考える必要があるとしている。
「風が強い日はヘッドウェアで顔面をカバーしましょう。また、通気性に優れているソックスを履いて足先をドライ&ウォームに保ちましょう」
ウルトラランニング世界記録更新を実績を持つミミ・アンダーソンランニング専用ウェアの重ね着が保温と快適さのカギになるとしている。南極大陸で開催されたウルトラマラソンを完走した経験を持つアンダーソンは次のように説明している。
「ウェアの重ね着は効果的です。風を防いで体温を維持できます。わたしが冬に愛用しているウェアのひとつがPolar Thermal Buffです。キャップとしてもネックウォーマーとしても使えます。とても寒い日は鼻と口もカバーします。冷気による喘息を防ぐためです」

4:視認性を高める

冬は日照時間が短いので、まだ暗い中を走る日が増える。そこで、明るくて視認性の高いウェアを着用してドライバーやライダーからよく見えるようにしよう。
ただし高額をつぎ込む必要はない。通常のウェアの上にリフレクター付きビブス軽量ジャケットを着用するだけでOKだ。
また、街灯が多いルートを選ぶようにしよう。街灯がほとんどないエリアに住んでいる、もしくはそのようなルートを走らなければならない人はランニング専用のヘッドライト / チェストライトを用意しよう。安価で軽量なモデルが多数リリースされている。

5:セッションの長さと強度に合わせた食事を摂る

栄養士の資格を持っているトップランナーのラス・ベストは、早朝ランニングの前に食事を摂るべきかどうかはランニングの強度によって決まるとしている。
「イージーペースのショートランに必要なエナジーと1時間以上のロングランやハードペースのランニングに必要なエナジーは異なります」
「イージーペースのショートランを予定しているなら、コップ1杯の水、または紅茶で十分です。ロングランを予定しているならポリッジ(お粥の一種)のような血糖値の上昇が遅い複合炭水化物を事前に食べておく必要があります」
「ランニング前にポリッジを食べるなら、2時間前には食べて消化しておきましょう。消化しきれていないと身体が重く感じますし、腹痛や吐き気に襲われる心配があります」
ロングラン前の朝食は炭水化物を豊富に含んだ内容にしよう
ロングラン前の朝食は炭水化物を豊富に含んだ内容にしよう
「尚、前夜に調理して保温性の高い容器に入れておけば、朝の貴重な時間をセーブできます」
スロークッカーを持っているなら夜間に調理するようにセットしても良いでしょう。また、冷たいオーツでも気にならないなら、ミルクとオーツを混ぜて冷蔵庫に入れておけばOKです」
もうひとつの早朝ランニング用フードを紹介しておこう。コモンウェルスゲームズに英国代表として出場した経験を持つトップランナーのエイミー・ホワイトヘッドは次のようにアドバイスを送っている。
「ハード&ロングランの前は全粒粉パンジャムを塗って食べるようにしています。準備が簡単で消化も良く、必要な炭水化物糖分を得ることができます」
「わたしのようにギリギリまで寝ていたいタイプなら、完熟バナナも優れたオプションですよ」

6:走って通勤する

通勤ランはメンタルヘルスにも効果的
通勤ランはメンタルヘルスにも効果的
走って通勤すれば早朝トレーニングを簡単に終わらせることができる。交通費をセーブできる上に、車やバスより環境に優しい
また、オフィスに閉じこもる前に新鮮な空気を吸えば、やる気スイッチをオンにしてその日のタスクに取り組めるようになる。ヘザー・ハリスは次のように語っている。
「冷たくて新鮮な空気の中のランニングがメンタルヘルスに効果的だということはすでに証明されています。日の出前にランニングを終えれば、素晴らしい気分になれますよ」
ランニング専用バックパック(背中で跳ねないようにデザインされているモデル)を手に入れて仕事着を持ち運ぼう。もしくは前日に着替えをオフィスに置いておいても良いだろう。
通勤ラッシュのバスや電車に乗る代わりに新鮮な空気の中を走る自分を想像してみよう。通勤ランを始めるもうひとつのモチベーションになるはずだ。

7:最初から飛ばさない

寒い日はウォームアップをして筋肉をほぐす必要がある。ショーン・ディクソンは屋内でいくつかのムーブメントを行ってから走ることを勧めている。
家を出る前にストレッチをしておきましょう。足首と尻の固定筋(スタビライザーマッスル)をほぐしておく必要があるので、脚を前後左右に振ったり、足首を回転させたりして複数の方向に動かしておきましょう」
ランニングはイージーペースからスタートしよう。会話ができるペースで走りながら徐々にスピードアップしていこう。インターバルトレーニングやテンポランを予定しているなら、その前に10分以上のイージーランを終わらせよう。

8:無理をしない

可能なら新雪の上を走ろう
可能なら新雪の上を走ろう
冬の早朝ランニングにはいくつものメリットがあるが、危険なコンディションの中を走る必要はない。路面が凍結して滑りやすい日は外ではなくトレッドミルを走るようにしよう。怪我をしてしまっては元も子もない。
雪が降った翌朝は、グリップに優れているトレイルランニングシューズを履いてオフロードルートをイージーペースで走るなら問題ないだろう。
このようなコンディションでは少しばかりペースが落ちるが気にする必要はない。ショーン・ディクソンは次のように説明している。
「地面が凍っていたり滑りやすくなっていたりする時はリラックスしたペースで走りましょう。また、インターバルトレーニングやハイスピードランは避けましょう。無理矢理プッシュして怪我をしてしまっては意味がありません」
「シューズを履いて外に出た時点で目標は達成しています。必要以上に自分にプレッシャーをかけないようにしてください」