メンバー全員が中学の同級生であり、中学の卒業記念に川遊びをした動画を撮ることからスタートしたという彼ら。その後、YouTubeに動画をアップしていくうちにどんどんファンが増え、気付けば日本を代表する人気YouTuberになっていた。
「普段みなさんができないことを、僕らが代わりにやった動画はたくさん見てもらえます。口パクや映画のパロディ、心霊スポット訪問、おバカな実験… やってもらいたいことをやるのが、僕らのスタイルです」
こう語るのは、Fischer’sの主要メンバーであるンダホくん。
その言葉通り、彼らは「歌詞乗っ取りゲーム」「アスレチック鬼ごっこ」など次々とおバカな企画を生み出し、実行している。ときには日本から地球の裏側、アマゾンのジャングルまで旅することも。レッドブル・ボックスカートレースのコンセプト「本気でバカをやる」を、まさに体現している存在だ。
Fischer’sの動画の魅力のひとつは、まるでメンバーたちが遊んでいる様子を生中継しているかのようなライブ感だ。
たとえばテレビ番組では、しっかりとした企画と台本があり、それに基づいて撮影が進行するというのがスタンダードだが、Fischer’sの場合はそうではない。
「リーダーのシルクと僕(ンダホくん)が考えています」という動画のお題は、カメラを回し始めてからメンバーに発表するという。
それ故、毎回メンバーの「新鮮なリアクションが撮れる」のだとか。ときには何の企画もなく、とりあえずカメラを回し始めて、撮影しながら企画を考えることもあるという。その即興感、アドリブ感こそ、YouTubeというメディアの面白さだろう。
企画は自分たちで考えるだけでなく、動画のコメント欄を見て、視聴者からのリクエストに応えて動画を撮影することもあるという。この双方向性、視聴者との距離の近さもまた、YouTubeならではだ。
「撮影してることをときどき忘れちゃう(笑)」
超人気YouTuberの彼らはそもそも、毎日どんな生活をしているのだろうか?
「午前中に1本(動画を)撮影して、午後に編集したのを夜に配信して、それから皆でご飯食べて、その後また撮影か編集とか……1日中、動画のことは考えていますね。好きだからできるのかな」
まさにYouTube漬けの日々だが、ストレスはほとんどないという。メンバー全員が中学の同級生ということもあり、撮影も「プライベートの一部」という感覚のようだ。
「撮影してることをときどき忘れちゃう(笑)。それくらい、やっていることを楽しんでます」
実際に彼らの動画では、気心知れた仲間同士だからこそできる大胆な悪ノリやイタズラが定番だ。メンバーの自宅に上がり込んでのドッキリ企画などは日常茶飯事。ときには他のYouTuberやお笑い芸人などを巻き込むなど、何でもアリだ。
好きな仲間と毎日好きなことをして、それが仕事になるというのは最高だろう。もちろん簡単なことではなく、メンバー同士が衝突することもあったという。
「昔はしょっちゅう喧嘩してましたよ(笑)。何時間も話し合ったりとか。本当にここ最近ですね、ひとつになれたのは。ようやく方向性が共有できてきた気がします」
まるで「音楽性の違い」で衝突するロックバンドのような話だ。
今では「子供たちの憧れの職業」にも名前が上がるYouTuber。
「見られているという意識は、常に持つようにしている」と言うンダホくんは、プロのYouTuberとして活動することについて、こう語る。
「プロ意識はありますが、『俺たちプロだよ!』というのは全くない。求めて下さる方がたくさんいるので、皆さんの期待に応えるのがプロ、という意識はあります」
堂々たるプロでありながら、良い意味で「プロっぽさ」がない。視聴者の目は意識しながらも、まず何よりも純粋に楽しんで動画を作っている姿こそがきっと、ファンの心を捉えているのだろう。
レッドブル・ボックスカートレースでは「絶対1位になりたい」
さて、ンダホくんをはじめとするFischer’sメンバーは10月22日、東京・赤坂で行われる「レッドブル・ボックスカートレース」に参戦する。日本では3回目、全世界では100回以上開催されているこのイベントで、Fischer’sはどんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか?
「これまで色々なイベントに出ていますが、実は1位を取ったことがないんですよ。今回、やるからには絶対1位になりたい」
ンダホくんが乗り込むカートのデザインを担当したのは、ンダホくんの高校時代の同級生というKさん。二人は工業高校出身で、Kさんは現在自動車関係の仕事に就き、かつてカートで日本一にもなったことがあるという実力者だ。
また、ンダホくんは動画で毎回、一癖あるメッセージが書かれた自作のオリジナルTシャツ「ふざけT」を着ているが、今回のレッドブル・ボックスカートレースもイベント用に制作したオリジナルTシャツで臨むという。レース前には各チームによるパフォーマンスタイムもあり、そこでのパフォーマンスも採点に加味される。
「イベントなどでファンの方々とお会いすると『動画よりもうるさいんだ!』とか『アイツら動画よりもバカじゃね?!』とか言われます(笑)。Fischer’sにはダンス、歌、格闘技など様々な特技を持つメンバーがいるので、パフォーマンスも楽しみにしていただければと思います」
レッドブル・ボックスカートレース 2017 は2017年10月22日(日)に東京・赤坂サカスで開催! 詳細はこちら>>